倉持と氷室、確執の記憶が極地で蘇る…ドラマ「南極大陸」第5話予告動画と前回のあらすじ-NHK
11月13日、TBS日曜劇場「南極大陸」は第5話「仲間の死…」を放送、予告動画が公開されている。国家プロジェクトとしてスタートした南極観測から日本の底力を見せるために敢行された南極越冬において、ドラマ描写が隊員個人に移っていくことでより等身大に感じる物語となっている。第5話では、極地で奮闘の日々を続ける隊員たちと、それを支えるべく日本で再び宗谷の改造工事のために奔走する白崎優(柴田恭兵)の姿が描かれる。
第4話「さらば愛しき友」
越冬隊員が日々を過ごす中、第1次越冬隊長の星野英太郎(香川照之)は「南極憲法」と称したルールを定めることにした。上下関係に気を使って星野の食事時のビールを注ごうとする倉持に「食事の時の酒は手酌で」とする取り決めを行った。それに続く"法律"は「1年間、誰も死なないこと」とし、各自が南極の地で行きぬく決意を新たにしたのだった。
倉持は南極で過ごす傍ら、各自で何かテーマを決めて研究をしてはどうかと提案する。日々の業務に差し支えるとして最初は反対する氷室だったが、隊員たちは徐々に自らのテーマを見つけていく。倉持は南極にある山・ボツンヌーテンに登る事を目標に掲げた。それはかつて倉持の父が果たす事が出来なかったことであった。犬ぞり隊で行動を共にする犬塚夏男(山本裕典)はオーロラの研究を、氷室は気象観測を始めることにした。倉持の熱意に打たれた星野は、厳冬期に入るまでにボツンヌーテンへの安全なルートを確保するための調査を約束する。
ある日、樺太犬のベックが倒れているのを倉持が見つける。医師の谷健之助(志賀廣太郎)に診断を仰ぐと、腎臓病だろうとのことだった。犬ぞりからベックを外し、倉持は犬塚にベックの看病とオーロラ観測のために留守を託した。しかし犬ぞり隊が30キロほど進んだ頃、基地からの無線でベックが危篤状態に陥ったことが倉持に知らされる。急いで基地に戻った倉持を見て、ベックは起き上がり安心したように倉持に身を預けるが、そのまま動く事無く永遠の眠りに付く。外の樺太犬たちもそれを知ってか、遠吠えを上げるのだった。
ベックの死は、仲間の死であった。倉持は棺を作り、それにベックを入れて海に流した。遠ざかる棺を見ながら、犬塚は自己の生き方が中途半端だったと恥じて泣く。ベックの死は、隊員たち自身を今一度省みるきっかけとなった。鮫島直人(寺島進)は研究について学がないからと尻込みしていたが、意を決して息子が好きなペンギンの調査をしてみたいと倉持に相談する。倉持はその志しを後押しし、それ以後は鮫島も倉持らの犬ぞり隊に加わってペンギン観測を行うこととなる。
しかしその夜、移動式観測小屋であるカブース内でオーロラ研究をしていた犬塚は居眠りによる不注意から火事を起こしてしまう。倉持が犬塚を救出した直後にカーブスは爆発してしまう。カーブスの周囲には燃料の入ったドラム缶が置かれていたが、炎の熱で膨張してきていた。倉持はスコップでドラム缶に雪を掛け、冷却することで更なる爆発を防ごうとし、他の隊員らもそれに続いた。しかしその間中、隊長の星野は自室に篭ったままで出てこなかった。
隊員らが焼け落ちたカブースの片付けをしている時、ようやく星野が部屋から出てきて通信室に全員を集めた。星野は倉持の発案で、家族の声が聞けるようにと政府に掛け合っていた。用意されたスピーカーから聞こえてきたのは「ペンギンの話を楽しみにしてるね」という鮫島の息子の声だった。各隊員の家族の声が聞こえるなか、親に勘当された犬塚は自分に関係ないと通信室を出ようとする。その時、スピーカーから妹の美津子(大野いと)と父親の淳蔵(矢崎滋)の声が流れた。「今度家に帰ってくるときは胸を張って帰って来い」と言う父の声に犬塚は涙ぐむ。そんな犬塚に星野が近寄り、「壊れたら作ればいいだけですよ」といい手作りのオーロラ観測機を渡した。オーロラ観測機はカブースの火災で焼失してしまったが、それを新たに作るために星野は部屋に篭りきりだったのだった。
星野は学生時代に知り合った外国人科学者から、「失敗を恐れるな、人は経験を積むために生まれてきた」と言われた話を披露した。後日、倉持がその言葉は星野自らの言葉ではないかと質問すると、その発言の主はアインシュタインであると星野は明かした。
第5話
一見刺々しい氷室の倉持への態度だが、誰よりも倉持を気に掛けるそのツンデレぶりは物語内でも際立って視聴者の注目を集める。第5話でいよいよ彼らの過去の出来事がクローズアップされ、氷室ファンは要チェックだ。一方日本に残された美雪(綾瀬はるか)の気持ちも細やかに描かれる。
ドラマ「南極大陸」は13日(日)よる9時から放送。予告動画は、番組公式サイトで視聴出来る。
日曜劇場『南極大陸』|TBSテレビ