【春ドラマ】反町孝主演、松本清張没後20年特別企画で隠れた名作「市長死す」を映像化-フジ
4月3日、フジテレビ系でスペシャルドラマ「市長死す」を放送、松本清張没後20年の年に珠玉の短編が豪華キャストで蘇る…番組公式ページに予告動画が公開されている。今尚多くのファンを持つ清張作品の中から選ばれたのは、1956年に発表された初期の短編である。映像化されるのは1959年のドラマ以来53年ぶりの事だ。
市長である伯父が失踪、その後の死が事故死とされたことに疑問を持った甥が、市長の失踪から死までの5日間の真実を探っていくというミステリーで、主人公の笠木公蔵を反町隆史が、謎の死を遂げる市長・田山弥太郎にはイッセー尾形が演じる。真面目一辺倒だった市長が議会を無断欠席した後に温泉街で遺体で発見されるという事を不審に思った公蔵は、周辺から丁寧に証言を拾い上げて疑問点を次々に見つけていく。そして遺品整理によって見つかった伯父の日記から分かった新事実から、物語は衝撃の真相へとたどり着く。
殺人事件の犯人を捜すというスタイルとは異なり、故人がどんな死を迎えたかを切実に知りたいと願う遺族の心の動きを丁寧に追っている点で多くのミステリーとは一線を画している作品である。ドラマの時代背景は現代に置き換えられているものの、日記が謎解きの鍵となる部分など多くは原作通りの展開となっている。公蔵の調査を相棒として助けるのが、倍賞美津子演じる家政婦のスミ子だ。ドラマ内では公蔵とスミ子のコミカルな掛け合いも見どころとなっている。この2人のシーンが加わる事で、ミステリーの中にもユーモアが加わりテンポ良く見ることが出来る。その他出演者には木村多江、石黒賢、白石美帆、升毅、きたろう、京本政樹という個性の強い俳優が揃っているのも興味深い。
これまでにサスペンスものの経験はあまり無かったという反町だが、「サスペンスの主人公は悩んでいる事が多いようだ。役と一緒に考えるところはなかなか面白い」と役作りにも手応えを感じていたようだ。「ビーチボーイズ」や「GTO」など多くのヒット作に主演してきた反町だが、近年では父親役や脇役など役者としても幅を広げており、今作ではどんな演技が見られるのかも注目だ。
ドラマ「市長死す」は3日(火)よる9時から放送。予告動画は番組公式ページで視聴出来る。
松本清張没後20年特別企画「市長死す」‐フジテレビ
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