「トンイ」第56話あらすじと見どころ:トンイ追い出し作戦はクム王子の婚礼!
粛宗から「王妃に…」と言われながらも、これを断り、側室が王妃になれるからオクチョン(禧嬪)が苦しんだのだと進言し、粛宗はトンイの意をくんで、新しい王妃を迎える揀擇令を出させ、側室は王妃になれないと定めた…番組サイトには、予告動画が公開されている。
(以下、NHKBSプレミアムにて2011年04月~2012年06月放送時に紹介したものです)
【「トンイ」を2倍楽しむ】で、時代背景や実在の人物、各話のあらすじ(ネタバレあり、なし)、見どころ、豆知識などまとめて紹介している。
こうして迎えた新たな王妃(中殿)、仁元(イヌォン)王妃はいきなり、クムは婚礼を挙げて宮廷から出て行く時が来たとトンイに告げる。クムが世継ぎの座を狙っているというウワサを信じ、追い出そうというのだ。トンイに手を組むことを断られたチャン・ムヨルは、王妃に近づきトンイとクム(ヨニングン=延礽君)を排除しようと新たな謀反を企てていたのだ。
結婚してクムやトンイが私家で暮らせばまた命が狙われる。それはトンイはもちろん粛宗もわかっていた。しかし、宮中の婚姻に関しては王妃にその全権がゆだねられており、王妃が名分振りかざせば、誰も文句が言えない。
ピンチに立たされたトンイは、クムの結婚を受け入れる替りに、相手は自分に決めさせてくれと申しでる。誰もがトンイは力のある名門家を姻戚に選ぶと思っていたが、みそめた相手は出仕もしていない進士の娘だった。なぜトンイは、そんな相手を選んだんか?その訳はドラマで確かめよう。
さて、クムが心配なのは粛宗も同じ。そこで粛宗は、トンイにヨニン君を王位に上げようと思っているかと訊ねる。さあ、その問いにトンイは何と答えるのか?何とも禅問答のようなトンイの答えが、新たな火ぶたを切って落とすとともに、唯一の解決策でもあった。
■ドラマをもっと楽しむために
ドラマに登場する仁元王后は、実在する粛宗の3人目の王妃(第2継妃、1687~1757)。姓は金氏。1721年に王妃として冊立。彼女自身には子供はおらず、延礽君(ヨニングン=クム)を非常にかわいがり、後押しする。今のところトンイとは敵対しており、クムを排除しようとしているが、果たしてドラマではどのように展開するのか?
ちなみに彼女の家門のルーツ(始祖)は金宣平。新羅末期の古昌郡(安東)の有力者。新羅末期の後三国時代の争いで王建(高麗の太祖)に味方し、後百済の甄萱(キョンフォン)との瓶山の戦いで功績を挙げた人物。このおかげで高麗建国後、開国功臣となる。(ドラマ「太祖王建」を参考に)
そして李氏朝鮮後期には、金祖淳の娘がイ・サンの
息子の純祖と結婚し后(純元王后)となった。金祖淳は、サンの側近で、サンが死の間際は今後のことを頼んだ人物。純祖の摂政を務めていた貞純王后(サンの祖父・英祖の継妃)の死去以降、一族は憲宗・哲宗に王妃を送り、およそ60年間にわたり外戚として勢威を振るった。これが安東金氏の勢道政治だ。ドラマ「イ・サン」ではここまでは描かれないが、「トンイ」と「イ・サン」はこんなところでもつながっているのだ。
◇NHKBSプレミアム「トンイ」番組サイト
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