曹丕の背後で影響力を強める司馬懿…ドラマ「三国志Three Kingdoms」第61・62話みどころと前回までのあらすじ-BSフジ
BSフジの中国時代劇「三国志Three Kingdoms」は25日に第61話「曹丕に罪を問う」、26日に第62話「衣を脱ぎ馬超と戦う」を放送、西涼との戦いで波乱の曹操軍が描かれる。馬騰の企みは失敗するが、その一味の謀略で曹操の息子・曹丕に内通の疑いがかかる。自らの窮地に曹丕は司馬懿に助けを求めるが、司馬懿は代わりに弟・曹植を陥れるように助言する。
■第58話「諸葛亮、喪に服す」
周瑜の死は周囲に伝えられ、葬儀には諸葛亮も馳せ参じた。大勢の弔問客の前で涙に暮れながら弔文を読む諸葛亮に、魯粛は国を治めるにはこれ程までに厚顔でなければ務まらないと密かに呂蒙につぶやく。その時、赤壁の戦いで勝利したのは周瑜の智略ではなく自分が考えた連環の計にあると叫ぶ男があった。周瑜を侮辱するとして周囲は色めき立ったが魯粛はただの酔っ払いとしてその場を追放するだけに留めた。その騒ぎを見た諸葛亮はすぐさまその男を追うのだった。その男こそ孔明と並び称されるホウ(广に龍)統だった。天下の奇才とされるホウ統を得るために諸葛亮はその後を追い、劉備へ仕官を勧めるがホウ統は一笑に付すだけだった。
同じくホウ統の存在に気づいていた魯粛は、諸葛亮の勧めを断ったホウ統を孫権に推するために連れ帰った。急いで孫権にホウ統を推挙する魯粛だったが、孫権の母・呉国太は既にホウ統が周瑜の葬儀で暴言を吐いた事を知っていた。ホウ統に強い不快感を示す呉国太を前に、孫権もホウ統の起用をする事をためらった。魯粛はホウ統に孫権を説得する時間を与えて欲しいと引き留めるが、ホウ統は孫権の器量の小ささを笑って去っていった。その後ホウ統は荊州へ行き、諸葛亮が視察で不在なのを知って敢えて任官試験を受ける。龍広と名乗るホウ統が書いた論文は優れているためにすぐ劉備の目に留まる。しかし外見が醜いとして県令に任命し様子を見るべきだという孫乾の意見を採用した。
その後、龍広の赴任した県では業務が滞り苦情が相次いだ。そこで張飛が孫乾を伴って様子を見に行くと、龍広は酒ばかり飲んでいて仕事をしなかった。責め立てる張飛を前に、仕事をすぐ済ませてみせると取り掛かった龍広は、わずか半日で100日分の仕事を終えた。一目見て複雑な租税計算をするホウ統の才能に驚いた張飛は、去ろうとするホウ統を軟禁してすぐさま劉備に報告する。優れた才能を見過ごしたとして、劉備はすぐに龍広に会おうとする。妻との月見の宴も断り、息子の阿斗が病であると聞かされても夜中に出立した。
■第59話「銅雀台に詩を戦わす」
翌日には龍広と対面した劉備は非礼を詫び、阿斗の危篤が知らされてもその場に留まるが龍広が立ち去る決意は強かった。龍広を送り出す劉備の態度に感銘を受けた龍広は、最終的に劉備に仕える事を決めた。荊州に諸葛亮が戻ると、そこには任官を決めたホウ統がいた。ここで劉備はやっと龍広の正体を知り、自らの元に伏龍と鳳雛が揃ったと喜ぶのだった。
許昌。曹操は自らの権威と富を示すために巨大な楼館「銅雀台」を建設した。その完成を祝う宴が催されることとなり、そこで文官は作詩を、武官は武芸を競う会も同時に行われることになった。嫡男である曹丕は武力では曹彰に、文才では曹植に及ばないことを自覚しており、大いに焦る。曹丕は事前に出される詩の題目を司馬懿から聞き出し、陳羣(ちんぐん)に教えを請うてどんな詩が相応しいか考える。そして宴の日、武術大会では曹彰が褒賞を手に入れた。一方、詩作の大会では曹植が表彰された。華麗で美しい文体に加え曹操の覇業を讃える詩は居並ぶ文官たちに大いに賞賛される。しかし曹丕の作った詩は漢王朝を尊敬する意が込められており、曹操以下居並ぶものは曹丕の詩に不満を唱えた。
宴が終わった後、多くの文官たちが曹植の下へあいさつに訪れるのに反し、曹丕を訪ねたのは司馬懿ただ一人だった。司馬懿はこの宴に欠席する文官たちが多かった事を指摘、つまりは漢王朝を尊敬するものたちが多いことから結果として曹丕の詩は宴に参加しなかった官僚たちに支持されると評価した。そして、不出来な振りをして鋭く周囲をうかがう曹丕は「潜龍」であると述べた。司馬懿は亡くなった曹冲の喪に3年服したとして曹操に出仕の意志を告げる。3人の息子のうち誰の師となるかという曹操の問いに、司馬懿は曹丕の名を挙げる。
■第60話「馬騰、都に入る」
曹丕の師となる事を志願する司馬懿に対し、曹操は能力のある曹植に就くように指示する。しかしそれを固辞したために司馬懿は城外のあばら家で生活することになる。曹丕は司馬懿に居残るよう懇願したが、一時の感情に流されないように言い含め、時折釣りを共に嗜もうと声を掛けて去っていく。
その頃、曹操は西涼を治める馬騰・韓遂の存在に頭を悩ませていた。中秋節の折、馬騰は曹操に対し酥(そ=小麦粉を練った菓子)一箱しか贈らなかったことで曹操は腹を立てていた。そこで馬騰・馬超親子に孫権を討たせるという名目で許昌に呼んだところを打ち滅ぼすという計画を荀彧と共に立てる。一方の馬騰はこの機に曹操を暗殺して許昌を奪ってしまおうと企てる。そうした宮中の動きは曹丕を経て司馬懿の耳にも入れられていた。中でも楊修という男がその聰明さから頭角を現している事を知らされるが、司馬懿は楊修のような聡い人物を君主は嫌うものだと分析する。
西涼では曹操を陥れる策が立てられ、それに沿って馬騰らは偽の投降をするために許昌へ入る。怪しみながらも曹操は一応それを受け入れる構えを見せた。そして疑いを隠して馬騰に3万の兵を与える約束をする。曹操が自らの計略にかかったと喜ぶ馬騰は、官僚の黄奎(こうけい)に協力を仰ぎ、曹操暗殺計画を打ち明けるのだった。
<第61・62話みどころ>
父・曹操からは軽く扱われている曹丕だが、その野心と秘めた才覚を評価する司馬懿は城外にあって曹丕を通じて自らの策を講じる。西涼の馬一族らと曹操による腹の探りあいや曹丕が自らの危機をきかに切り抜けるか、スリリングな心理描写が続く山場となる。
「三国志Three Kingdoms」は月曜から金曜の午後5時から放送。作品オフィシャルサイトでは予告篇とダイジェスト動画を公開中。
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