「ラブレイン」オフィシャルインタビュー:ユン・ソクホ監督編‐日本版予告動画と撮影密着映像公開中
KNTVでの放送も最終回に向けて残り4話となったチャン・グンソクとユナ(少女時代)主演の「ラブレイン」…いよいよ来週25日(水)からはフジテレビ韓流αで、来月6日(月)からはBSフジにて放送が始まる!今回は、ユン・ソクホ監督のオフィシャルインタビューを紹介。ナビコン【「ラブレイン」を2倍楽しむ】では、キャストの魅力やドラマ放送に合わせて、全話のあらすじなどを紹介していくのでお楽しみに。
■「ラブレイン」ユン・ソクホ監督 オフィシャルインタビュー
Q:「ラブレイン」はどのような作品でしょうか?
監督:雨のイメージは人によって違いますが私は“しっとり”というイメージを持っています。雨は乾燥した心に潤いを与えて、気持ちをしっとりと落ち着かせてくれる。そんなイメージがあるので “愛"と雨"を結びつけて感性に訴えかける。そういうドラマです。
Q:今回冬の北海道をロケ地に選ばれた理由を教えて下さい
監督:作家やアーティストと呼ばれる人は自分が吸収したものを表現したくなるものです。日本各地を回りましたが特に北海道には何度も来ました。春夏秋冬すべての季節に富良野や小樽などを見て本能的に美しい場所を探し求めていたのです。そして その景色をドラマで使ってみたいとずっと前から考えていました。なかなか実現できなかったその夢を今度こそ実現させようと思い、私が旅行で多くのことを吸収した北海道をロケ地に選びました。
Q:なぜ冬だったのですか?
監督:他の季節も好きですが、今回は春に放送されるドラマなのでスケジュールの都合で冬に撮影しました。冬の撮影だったので雪がたくさん降りました。韓国に比べて雪どけが遅いです。たくさんの雪のおかげで雪景色の映像が、とてもロマンチックなイメージで、美しく収められています。「ラブレイン」だけの言葉もあります。“ダイヤモンドダスト”という言葉がありますが、撮影するのは非常に難しそうだったので“ダイヤモンドスノー”という言葉をオリジナルで作りました日ざしに透けて見える雪です。ダイヤモンドスノーが恋人たちの愛を叶えるという仮説を作って、ロマンチックに演出しています。富良野地域の雪景色がダイヤモンドスノーのシーンにぴったりなのでその辺りに注目して見ていただけたらと思います。
Q:実際に撮影している時の印象はいかがでしたか?
監督:韓国の視聴者のことを考えながら撮影しました。日本の方は北海道を知っているでしょう。韓国の視聴者はあの一面の雪景色と雪がとても美しいあの風景を見たことがないと思ったので、韓国の視聴者の皆さんはとても興味深く見られると思います。
Q:倉本聰さんと交流があると伺っていますが?
監督:まだ私がアシスタントディレクターだったころに日本に留学経験のある先輩がいましたその先輩が日本のドラマなどの話をしてくれて「北の国から」というドラマを見せてくれたのです。とても美しい風景に感動して強く印象に残りました。自然に対する愛、家族に対する愛などとても深い人間考察をもとに描かれていて、品のあるすばらしいドラマだと思いました。私はNHK札幌の番組に出演したことがあります。そのときなぜそうなったのかよく分かりませんが誰かが取り持ってくれたのでしょう。先生にお会いできる機会に恵まれましたそれ以前に私が日本の新聞か何かで印象深かった日本のドラマを聞かれて「北の国から」と答えたのを倉本先生が知って招待してくれたのだと思います。そのときに一度お会いして、その後も何度かお会いする機会があり、先生が演出した演劇を見に行ったこともあります。今回の撮影前にもお会いしてまたお話することができました。先生の作品には深みがあり私がとても尊敬している演出家なのでこうして交流が続いています。
Q:影響を受けた部分はありますか?
監督:やはり自然を愛するところでしょうか。私もとても自然を愛していますが“自然を愛するドラマが好きだ”と「北の国から」を見て再確認した気がします。四季シリーズにも自然への愛が込められています。
Q:四季シリーズ「冬のソナタ」も日本でとても人気がありますが、今回の作品で日本の観客を意識した部分はありますか?
監督:特に意識はしていません「冬のソナタ」も日本を意識したのではなく、自分のスタイルで作った作品ですし「夏の香り」ももちろんそうです「秋の童話」が東南アジアでヒットして、そのときに気付いたのです。自分の好きなように作れば喜んでくれる人がいる、と「冬のソナタ」は日本の方が好きな特性があったのだと思います。甘酸っぱくロマンチックな部分など人間が持っている前向きな“愛”の要素がたくさん詰まったドラマですから悲しみも徹底した悲しさだけでなく美しい悲しみというかそんな感性を刺激するドラマなのだと思います。「夏の香り」も韓国内より日本でのほうがよい評価を頂いて思ったのですが、日本の方に合わせて意図的に作らなくても、私が追及する作品の世界が日本の方の感性に恐らくぴったりと当てはまるのでしょう。私はそう思っています。
今回の作品も特に日本の方を意識していませんがこれまでのドラマにもあったような私の好きな要素が詰まっています。「冬のソナタ」のような一人二役や「夏の香り」に近い主人公の職業、兄妹の愛は「秋の童話」の要素ですし、他には中年の愛もあります。私の好きな要素がたくさん入っているので、私の好きな要素に共感してくれて、「冬のソナタ」や他のドラマを気に入ってくださった日本の方なら、私が無理に努力をしなくても喜んでいただけるはずだと確信しています。韓国ドラマは事件が中心で展開が早く、パワフルな部分もありますが、すべてが そうではありません。私の作品はソフトで女性的な要素も含まれていていわゆる韓国ドラマとは違う特性を持っています。そんな特性を日本の視聴者やファンの方々が気に入ってくれたのだと思っています。
「ラブレイン」では私の表現したかった要素がすべてストーリーに入っています。私にとっては非常にうれしく興味深いことです。普通は すべて入れるのは難しいことなのですが脚本家と相談しながら日本での撮影もできましたし中年の愛やアナログな恋愛、デジタルな恋愛、職業の設定などたくさんの面で私が描きたかったことがすべて複合的に入っているのです。非常に意味のある仕事をしていると思います。
Q:チャン・グンソクさんをキャスティングした理由と今回一緒にお仕事をしてみて、いかがでしたか?
監督:今回のような一人二役を演じることは、俳優にとって実力を発揮する機会だと思います。チャン・グンソクさんはこれまでドラマでカリスマ性の強い役をたくさん演じていました。力があって冷たく気難しい雰囲気の悪い男の魅力を発揮してきましたが、私の作品にはこれまでもソフトなキャラクターがたくさん登場しています。彼にもソフトなキャラクターは合うと思ったのです。気難しい役はとても上手ですがソフトで感受性の豊かな70年代の内気な青年の姿も彼の中にはあると感じました。そんなギャップを期待してキャスティングしたのですが、実際に撮影をしてみても彼は予想以上にギャップが大きいです。感情を表現するときは思っていた以上にカリスマ性が強くて驚きました。ソフトな面も私の期待以上にとてもソフトです。その2つのギャップが大きく演技の幅がとても広いという印象を受けました。彼は頭もよく、その場の状況を瞬時に判断できます。彼の考えてきた演技と私の考える演技が違うときは話をするとすぐに理解してくれます。私が求めていることを瞬時にキャッチして表現できるので演出家としては非常にうれしいです。彼はたくさんのイメージを持っているそんな俳優だと思います。
Q:ユナさんをキャスティングした理由と印象を教えて下さい。
監督:最近の韓国ドラマでは、男性は悪い男のキャラクターが脚光を浴び女性は活発で積極的でハキハキしているそんなキャラクターが多いようです。私が幼いころに見ていたはにかみ屋で内気な面を持っているような古典的な女優が今は ほとんどいません。ユナさんの場合は少女時代として音楽番組などではとても元気にパワフルなダンスも披露しハキハキとしていますが、外見的には古典的な側面を持っていると思いました。実際の撮影では彼女も予想どおり古典的で内気な女性の姿をとても上手に表現してくれています。今回日本で撮った部分は現代のシーンで明るく活発な女性の役でしたがそれもうまく表現していました。グンソクさんの二役は少年とセクシーな青年ですがユナさんも同じように少女と成熟した女性を演じます。20代中盤という年齢はその2つの面を持ち合わせている年齢です。彼女はそんな2つの面をどちらも上手に表現できると思いキャスティングしました。二面性は俳優の魅力も引き出し、ドラマにとっても非常に重要な要素になると思います。
Q:現代と70年代のパートでそれぞれ監督が撮影や演出でどのように変化をつけたのでしょうか?
監督:現代のシーンは、カメラの動きも激しいです。現代の殺伐とした不安を表現するために動きをつけようとセリフも多くしたり、カメラも手に持って撮影しています。それは撮影上表現をする方法の違いですね。音楽の面でも現代のシーンは電子音が多く入る曲を使い70年代はクラシックが中心です。また望遠レンズを使うことによって動きの少ない静かなシーンに見せていますでも最後は結局“愛”が基本です。 “愛”に嘘はなくすべてが真実なのでその真実が愛を感じさせるように、時代は関係ないと思っています。表現的な部分では悪い男に見えても愛する人の前では涙も流し、その人のためなら自分を犠牲にすることもできる。そんな“愛”の要素を持つドラマなので時代が変わっても“愛”の部分は同じです。それが このドラマのテーマでもあります。ただ 表現や映像の上ではカメラワークや音楽だったり俳優のファッションなど時代によって違いは多くあります。
Q:今回の作品で監督が一番伝えたいことや見てほしい部分はどこですか?
監督:私が作品を制作しながら常に思っていることですが、ドラマを見ながらときめきを感じてドキドキしてほしいです若くてきれいな俳優たちが恋愛のエピソードを繰り広げるのを見て自分もその時代に戻ったような気分になり間接的に体験をすることでもう一度生命力とも言えるときめきを感じてくれればと思います。見ると気分がよくなり疑似体験ができる、そんなドラマになってほしいと願っています。
Q:監督は、「冬のソナタ」で現在の韓流ドラマの生みの親だと言えると思いますが、監督の目から見ていまの日本の韓国ドラマのブームはいかがですか?
監督:日本のブームについて私が判断するのは難しいですが、日本と韓国のドラマは互いに違う面があるので日本のドラマが大好きな韓国人も多いのでしょう。日本のドラマはとても集中力があると思います。専門的で楽しいドラマが多いです。韓国のドラマはエネルギーがあると思います互いに違う魅力を持っているので、好きになるのではないでしょうか。日本の方が韓流ドラマを好きな理由は私よりも ここにいる日本の方のほうがよくご存じだと思います
「ラブレイン」は、7月25日(水)より、フジテレビ韓流αで、月~金の平日毎日午後3時52分より4時50まで、8月6日よりは、BSフジにて毎週月曜日に吹き替え版で放送。YouTune「We love K」チャンネルでは、北海道での撮影現場に密着した映像が視聴できる。
ナビコンでは、【「ラブレイン」を2倍楽しむ】で、キャストの魅力やドラマ放送に合わせて、全話のあらすじなどを紹介していくので、お楽しみに。
「ラブレイン」公式サイト(日本版予告編)
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BSフジ「ラブレイン」告知(作品ページはまだありません)
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