陸遜の台頭、蜀と呉が夷陵で激突!ドラマ「三国志Three Kingdoms」第80・81話みどころと前回のあらすじ-BSフジ
7月23日、BSフジの中国時代劇「三国志Three Kingdoms」は第80話「陸遜、大都督となる」、24日に第81話「夷陵の戦い」を放送、黄忠の身を挺した策により蜀は優勢に立つが、この窮地に孫権は陸遜を大都督に再任命する。陸遜の智略を憂慮して劉備に注意を促す諸葛亮だったが、関羽・張飛の仇である呉を目前にした劉備には進軍しか考えられずにいた。
■第77話「張飛、殺害される」
ついに劉備は蜀の皇帝として即位する。天下に皇帝を称して並び立つのは今や曹丕と劉備の二人であり、漢王朝復興を掲げる劉備の大義は打倒曹丕にあった。本心では関羽を死に追いやった呉に仇討ちの戦を仕掛けたい劉備だったが、趙雲や諸葛亮は兄弟の仇は私怨に過ぎず、今は曹丕との戦いを視野に入れるべきと進言する。理詰めで呉攻略の不利を説明する諸葛亮の前に、劉備も呉への戦いを一旦収めるしかなかった。
しかしそれで収まらないのは張飛だった。弔い合戦の先鋒を務めんと構えていた張飛は一向に指示が無いのに痺れを切らして成都の劉備に直談判をしにきた。張飛の訪問をその足音で察知した劉備は出迎えるが、呉への開戦を迫る張飛をたしなめることしか出来なかった。皇帝となった今は私情で軍を動かせない事を懇々と張飛に諭し、関羽が短絡ゆえに死を招いた事を例に上げ、部下に乱暴を働かないように言い聞かせて張飛を送り返した。去り際に外套を羽織らせ、義弟を気遣う劉備。共に頭髪には白髪が目立ち、歳月の流れと侘しさを感じさせた。
劉備は呉攻撃について李厳に相談するが、内心は諸葛亮と同じ考えながらも立場的に劉備を後押しする回答を李厳は行う。李厳の策を聞き、劉備はいよいよ呉攻略に心を傾ける。一方、城に戻った張飛は弔い合戦に備えて3万の白旗と3万の白装束の準備を言いつけていたが、布地の調達が困難で揃えることが出来なかったと報告を受ける。日々酒びたりだった張飛は責任者の張達と范彊を200回の棒打ちの刑に処し、さらに3日の猶予を与えるので全てを揃えるように再度言いつける。たったの3日では揃えきれない事は明白であり、思い余った張達と范彊は張飛を殺害、その首を持って孫権に投降する。夜中、うなされて飛び起きた劉備は張飛の死を聞くと卒倒してしまう。
孫権に張飛の首を献上した張達たちだったが、これで関羽と張飛、二人分の恨みを買ってしまったことで張達が禍の元であるとして投獄するのだった。
■第78話「劉備、呉を討つ」
張飛の葬儀の場で涙に暮れる劉備はついに呉討伐軍を派遣することを決め、諌める家臣たちの言葉には一切耳を貸さなかった。出陣には反対を表明し続けていた諸葛亮だったが、馬良に命じて戦地の地形と布陣図を送るように命じ、蜀を守りながら万一に備えるよう配慮していた。
関羽と張飛の仇討ちを掲げる蜀軍の勢いは強く、軍勢は70万を数えた。孫権は荊州の入り口であるシ帰城の防御を徹底するよう言い渡した。孫桓が5万の兵で防戦を担当することとなったが、孫権は一ヶ月持ちこたえよと命令した。他方、孫権は捕らえていた張達と范彊を蜀へ送り和睦を申し入れたが、劉備は張達らはもちろん使者までも殺害して孫権への恨みを訴えた。本来、使者は殺してはならないという当時の流儀に反したこの行為は驚くべきものだった。
かくて呉軍のシ帰城攻略が始まり、その猛攻にわずか2時間足らずで落城してしまう。その後も勢いに乗って荊州へ入る蜀軍に慌てた孫権は、かつて劉備に嫁いだ小妹と荊州三郡を渡すことで和睦を申し出た。使者となったのは諸葛亮の兄・諸葛謹であったが、その申し出を劉備は遅すぎたとして断った。そして荊州も小妹も、欲しければ取りに行くと言い捨てて諸葛謹を追い返してしまう。
■第79話「黄忠、矢に当たる」
小妹を再度嫁がせる策も通じなかった孫権に対し、諸葛謹は曹丕に下って呉を守ることを提案する。激怒するかと思われた孫権だったが、考える時間が欲しいと言って魯粛の墓参りをするのだった。そこへ訪れた重鎮・張昭と語らううちに、父と兄の偉業を守るため屈辱にも耐えるべきとして孫権は魏に下る覚悟を決める。魏への使者には趙咨(ちょうし)が選ばれ、曹丕に謁見した趙咨は孫権の人となりを讃え、呉が人材の宝庫である事を訴えた。趙咨の弁と才覚に感心した曹丕は孫権の投降を認め、孫権を呉王に封じた。しかし曹丕は司馬懿に対し、呉に援軍は送らず蜀も攻めずに静観すると表明し、司馬懿もその策を讃えた。
一方、シ帰城では劉備が軍議を開いていた。勝ち戦に舞い上がる家臣たちを劉備は諌め、孫権が幼い頃から戦場で優れた智略と胆力を見せていた事を示し、侮らないように注意を促した。そこへ敗走した孫桓らが夷陵城に立て篭もったとの知らせが届く。劉備は張苞に3万の軍を預けて夷陵を攻撃するように指示した。それは見せかけの攻略で、本軍は呉の援軍を攻撃するという作戦だった。呉を攻略するのに適していると思われる場所は富池口という谷間であり、黄忠はそこに自らが囮となって呉軍をおびき寄せると進言した。五虎将軍の一である黄忠がいることは呉軍にとって最上の餌となるが、歴戦の老将を労わる劉備はその策を断った。しかし涙ながらの黄忠の申し出に、劉備は苦渋の思いで黄忠の策を受け入れる。
かくて黄忠は呉軍に猛攻撃を仕掛けるが、罠のために撤退を始める。しかし撤退の足が速すぎて呉軍と距離が開いてしまう。谷間に指しかかっている事に気付いた呉軍は伏兵を恐れて進軍を止め、矢での攻撃に切り替えた。作戦失敗を恐れた黄忠は引き返して呉軍に立ち向かうが、降りかかる矢に兵士たちは次々に倒れてしまう。黄忠も矢を受けながら、馬の背で死ぬと最後まで戦いを諦めなかった。負傷した黄忠を目撃した呉軍は手柄の好機として突撃をする。それを待っていたかのように崖の上に潜んでいた蜀の伏兵たちが一斉に呉軍に向けて丸太や矢で攻撃を始めるのだった。
「三国志Three Kingdoms」は月曜から金曜の午後5時から放送。作品オフィシャルサイトでは予告篇とダイジェスト動画を公開中。
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