さらわれた王材!裏切られた申聞鼓…ノーカット版「大王世宗」第1~5話あらすじと見どころ!予告動画-BS11
たった一人の民も彼には天地であり宇宙だった…壮大なテロップで始まる大河ドラマ「大王世宗(テワンセジョン)」の第1~5話は、主人公である忠寧大君(チュンニョンテグン)のうぬぼれが強く口ばかり達者だった少年時代を描いている!同時に当時世子だった長兄・譲寧大君(ヤンニョンテグン)との麗しい兄弟愛も描かれている…5日(金)よりBS11にて午後1時から放送、DVD公式サイトでは予告動画が公開されている。
さて、いよいよ始まる全86話の大作。まだ混乱する朝鮮王朝の初期の物語。ハングルを創製したもっとも偉大にしてもっとも愛された王、世宗のことは韓国国民はだれもがよく知っている。そのため、当時の時代背景は周知のこととして描かれており、日本人には少々難しい冒頭かもしれない。しかし本作は、その背景さえわかればとてもわかりやすい秀作。見逃すにはもったいない作品。当時の時代背景は、【「大王世宗」を2倍楽しむ】の(2)①~③で紹介しているので、ドラマ視聴の前にざっと目を通しておくことをお勧めしたい。また、太宗は、世宗の父で、朝鮮王朝第3代国王。2回のクーデター(王子の乱)を経て33歳で王位に就いた野心家。ドラマ「根の深い木」第1話~3話では、王権を強固にするため、容赦なく粛清を繰り返した王として描かれている。本作ではこの王をどう描くのかにも着目しよう。
第1話 汝、王材を守れるか
朝鮮王朝時代、太宗(本名イ・バンウォン)治世の世―。宮殿では、世子の婿入りに関する会談が明国使者との間で進行する中、従事官の首つり死体が発見される。他殺の可能性もあるとして検死を行うと毒殺であることが判明。遺体には「汝、王材を守れるか」とメッセージが記されていた。ファン・ヒは直ちに4人の王子の安否を確認するが、3番目の王子忠寧大君(後の世宗)が行方不明と判明する。王妃や臣下は太宗に戒厳令を出すよう説得するが、王・太宗は明との関係を考慮し、国益を優先しこれを認めず、世子や王后は反発する。
冒頭の大アクションを見て、「幻の王女チャミョンゴ」を思い出した方も多いのでは?果たしてその共通点は? ところで、太宗には4人の息子がいる。長男の現在の世子“譲寧大君(ヤンニョンテグン)”、次男の“孝寧大君(ヒョニョンテグン)”、三男でドラマの主人公・世宗の“忠寧大君(チュンニョンテグン)”、まだヨチヨチ歩きの“誠寧大君(ソンニョンテグン)”。また、今回は、遺体の背に浮かび上がる隠れメッセージや、恐怖にひきつる忠寧大君の顔が剣の刃に映りこんだりと細かい演出も。隠れ文字は、蜜蝋と酢を混ぜて描いている。温めると浮き上がる仕掛けとなっている。
第2話 建国の刀
高麗復興勢力でありながら、今はオク・ファンと名乗る商団の首長に助け出された忠寧大君は、王室の名誉のために自分がさらわれたことをかくせと命じ、館に戻らず内緒で町に向かい内侍のチャンウォンと共に酒を飲む。そこで、明の使節団のいる太平館前でみすぼらしい露店を開くなと禁じられた商人が火だるまの馬で突進する謀反が起こり、この騒ぎに忠寧大君も牢獄に入れられてしまう。
一方、世子の明行きをなんとか阻止したい太宗は、明の勅使ファン・オムと会談を進め世子を人質に差し出す代わりに自身の刀を渡し、明と友好関係を築くことを申し出る。
町で商人たちの境遇と不満を目の当たりにした忠寧大君は“申聞鼓(シンムンゴ)”を打ち王に直訴をする。
さて、第1話から登場した“王材”と言う言葉。これは王を助けることが出来る人物。つまり、跡継ぎたる人物を意味する。そして高麗の復興勢力のオク・ファンは、忠寧大君の中にこれをみて、世子と争わせれば李氏朝鮮王室を混乱させられると考えている。ところがそんな忠寧大君のことを、師であるイ・スは、“うぬぼれが強く口ばかり達者な愚か者”と評価する。果たして師がそう思うにはどんな事情があったのか?お見逃しなく。
また、オク・ファンのセリフに甲戌年の悲劇を忘れてはいけない」があるが、これは1394年、朝廷が高麗王朝の一族を船に乗せて水没させたと言われている事件をさしている。
第3話 申聞鼓の波紋
太宗は呼び戻した忠寧大君から満足げに町の様子を聞く。父である王が民の不満を解消してくれると信じる忠寧大君は、チャンウォンに父と語らえたことを喜び伝え、師であるイ・スにも民の生活を見てきたと誇らしげに話す。ところが、太宗は民を救うどころか、王朝への抗議文を出した商人たちを処罰する。忠寧大君は太宗に反発するが、乱世の王は服従を示すことも重要だと諭され、縛り付けられ目の前にチャンウォンが拷問され命を落とすのを見せつけられる。忠寧大君は現実が受け止められず苦しむ。師であるイ・スに厳しく叱責された忠寧大君は、墓前で自分のふがいなさを詫びるのだった。一方で、王后の弟のミン兄弟は忠寧大君を危険視していた。
“申聞鼓”とは、宮殿の前に太鼓を置き、不満を持つ民が太鼓を叩いて訴えるための制度で、1401年に太宗がこの制度を作った。チャンウォンの拷問のシーン。忠寧大君を演じたイ・ヒョヌ君の涙の演技に注目!
第4話 太宗の譲位
臣下たちは太宗に反発した忠寧大君を追放させようとするが、太宗は「弟にすら勝てない軟弱者では将来王になれない」とつぶやき、世子へ譲位を宣言することで忠寧大君の流刑を免れようとする。そんな中、王璽(王の印鑑)で遊ぶ世子を見た忠寧大君は、王に返すように申し入れる。
一方、刷巻色提調(監査長)のパク・ウンは忠寧大君の処分を求めて世宗を追い込んだ重臣を批判し、議政府高官と一部商人との癒着を怪しみ、王后の弟であり、建国の功労者でもありながら、王から軽んじられているミン兄弟の関与を疑う。取り調べが始まったためミン兄弟は忠寧大君の筆跡を真似た世子を誹謗する匿名書を作って宮殿に貼り出し忠寧大君を陥れようとする。これを知った世子は大激怒し…。
世子に生前譲位する作戦は、「トンイ」でも使われた作戦。果たしてこの作戦はどういう意味を持つのか?
第5話 王后の涙
太宗は忠寧大君を宮殿に連行し、世子にその処分を委ねる。世子は忠寧大君に対し、これ以上国政に口出しをしないよう戒め、「王室を愚弄するものは死罪にするべきだ!」として刀を抜く。しかしその刀は弟の忠寧大君ではなく、黒幕の叔父であるミン兄弟に向けられた。ミン兄弟は世子のためにやったことだと説明をし、王后は、叔父たちを捕まえるならなぜ自分に知らせなかった?と世子を責める一方、牢獄へ行くと、家門を汚した弟たちに刀を渡して自害を命じるが…。それでも王后は、パク・ウンを呼びなんとか弟たちを救おうと手を回すが、結局流刑が下る。忠寧大君は世子に対し、父親である太宗とは違った王になって欲しいと申し出る。
民に紛れて叔父たちの護送を見送る世子に、ミン・ムグは…。
なぜ忠寧大君は、あの貼り紙が、自分が書いたモノではない!と言い訳しなかったのか?幼くして王室に生まれた悲劇を知ってしまった大君の胸の内を察ししよう。そして、護送されるミン・グムが最後に世子に残した言葉は?
BS11では、2013年4月5日(金)~8月2日、月~金の13時~14時30分に放送。
■作品紹介
・原題:대왕세종(テワンセジョ)
・韓国放送:KBS、2008年
・話数:全 86話
・監督/演出:キム・ソングン
・脚本:ユン・ソンジュ
・出演者:キム・サンギョン、キム・ヨンチョル、パク・サンミン、イ・ユンジ、チェ・ミョンギル
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