えん罪によって狂わされた1人の男性の絶望と希望「NNNドキュメント’14 陽炎 えん罪被害者の闇」予告動画

2014年07月13日08時30分 社会

2004年3月に起こった「富山えん罪事件」の被害者・柳原浩さんは、無実を訴えながら懲役3年服役し、出所したあとも世間の目は厳しく、苦しい生活を強いられている…13日(日)「NNNドキュメント’14」では、柳沢氏に密着し、どのようにして警察、検察が事件をねつ造したかをあぶりだす。予告動画は番組公式サイトで視聴できる。

えん罪事件の闇は深い。「もう疲れたから自殺するところを撮影してください」というメールが取材班に送られてきた。送り主は冨山えん罪事件の被害者・柳原浩さん。無罪が確定した後も、地元での就職活動は25社すべて不採用。現在生活保護を受けながら、東京のアパートに独り暮らしだという。
厳しい取り調べのフラッシュバック、PTSDに苦しむ柳原氏。怖ろしいことに、獄中の真犯人から届いた手紙によると、警察は柳原氏の無罪に気づいていたふしがあるという…。
えん罪によって人生を狂わされた一人の男性、その絶望と希望を描く。ナレーターはあがた森魚。

富山えん罪事件とは
2004年3月13日、当時16歳の少女への強姦未遂容疑逮捕された柳原氏(当時34歳)。5月には別の少女への強姦容疑により再逮捕された。任意の取り調べが3日3晩続き、疲弊しきった柳原氏は警察官の事実に反する誤導によって自白。その後、柳原氏には懲役3年が確定、服役し2005年出所した。
ところが2006年、別件で逮捕された51歳の男が、これまでの強姦事件は自分がやったと自供。2007年には富山県警から呼び出され「当時の取調官、担当検事を恨んでいません」と本人の意思に反する文面に署名捺印させられた。同年8月再審が行われ、同年10月柳原氏の無罪が確定した。

「NNNドキュメント」とは1970年から放送されているNNN系列のドキュメンタリー番組。深夜放送ながらも常に、3から5%という高い視聴率を得ている。また、同番組は「放送批評懇談会50周年記念賞」を受賞、日本のTV番組としては初の受賞となった「国際エミー賞」も獲得している。

13日25時00分から放送「NNNドキュメント 陽炎 えん罪の闇」(55分枠)予告動画は番組公式サイト、または日テレオンデマンドで視聴できる。13日放送分の再放送は、BS日テレ20日(日)11時00分から。CS「日テレNEWS24」20日(日)18時00分から。

日本テレビ「NNNドキュメント」番組公式サイト