「東京ドラマアウォード2014」受賞者囲み会見再現レポ!満島ひかり、石原さとみ、北大路欣也ほか関連映像
10月23日(木)「東京ドラマアウォード2014」受賞式が都内で開催され、受賞式後に受賞した方々の囲み取材が行われた!主演女優賞・満島ひかり、助演男優賞・吉田鋼太郎、助演女優賞・石原さとみ、特別賞・北大路欣也、泉谷しげる、志賀廣太郎、ローカルドラマ賞・霧島れいかのコメントを再現ルポをご紹介、「国際ドラマフェスティバルin TOKYO」公式サイトではイベント告知映像が公開されている。
●同授賞式の様子はコチラ⇒<再現レポ(前半)>/<再現レポ(後半)>
(赤字は、その場の雰囲気が記者の感想など)
【個人賞・主演女優賞受賞:満島ひかり】
満島ひかりと一緒に、娘・望海役の鈴木梨央ちゃん、息子・陸役の高橋來くんと3人手をつないで登場。落ち着かない様子の來くん、手にしたぬいぐるみをブンブン振り回す。お母さん(満島ひかり)が慌ててたしなめる姿が本当の親子のようで微笑ましい光景だった。
〈満島ひかりのコメント〉
2人(望海・陸)の母親になれるか不安もありましたが、監督から「2人に『お母さん』と呼ばれたり、甘えてもらったり…そんなことで“母親”になれるから、母親とはそうやってなっていくものだから大丈夫だよ」と言われたことを心の支えにやっていましたが、本当に2人のおかげで「お母さん」になれたと思います。今日が1年ぶりぐらいの再会だったんですが、すぐ撮影の時のように戻る事ができました。
このドラマを通して、誰かのために生きるのは素晴らしいことだと思いました。誰か“守る人”がいるだけで、人は強くなれるということに改めて気づかされました。とにかく、この2人と一緒にいることが楽しかったです。一緒にお芝居をしていても、楽屋で一緒に遊んでいる雰囲気をそのまま持ち込めたように思います。
脚本の坂元裕二さんとは、役者をやっていく以上“駆け落ちする”覚悟で、一生一緒にやっていけたらいいなと思っています。私のほうが坂元さんに捨てられちゃうかもしれませんが…。ちょっと偉そうなことを言うんですけれど、坂元さんはいつも7話ぐらいから飛んじゃうんです。だから人伝いに「この脚本じゃできないかもしれない」と要求してしまったり…でもそうやって一緒に考えてくれる脚本家はなかなかいないと思います。これからも一緒にいい作品を残していきたいと思っています。
一番印象に残っていることは…ドラマがクランクアップして、梨央ちゃんと來くんと別れることが一番辛かったです。來くんも「なんで僕たちバイバイしなきゃいけないの?」って道端で泣いちゃって…でも今度3人でジブリ美術館に行く約束をしました。
【個人賞・助演男優賞受賞:吉田鋼太郎】
ドラマや舞台では、とても存在感のある俳優、そのオーラのせいかとても大柄な方かと思いきや、ごく平均的な体型の方だった。むしろ、「花子とアン」の嘉納伝助のような武骨さもないし、「MOZU」のようなアブナイ人でもなく、とても紳士的な振る舞いをする方だった。ここ数年で急にテレビ(ドラマやCM)の露出度が増えた吉田鋼太郎。顔立ちからしてわりと強面役が多いので今度はぜひコメディー作品にも出演してもらいたい。
〈吉田鋼太郎のコメント〉
■「花子とアン」の嘉納伝助について
歴史の上で、嘉納伝助のモデルとなった伊藤伝右衛門という人は、あまり評判のいい人ではなかったのですが、自伝や評伝を読んでみると評判よりもはるかにいい人だということが分かました。誠実で男らしく、豪快で一途な人というイメージを大事にして演じました。一番印象深かったのは、蓮子さん(仲間由紀恵)が若い男の人と駆け落ちして家を出てしまったあと、蓮子さんの部屋をぶち壊してしまうシーンでした。
嘉納伝助の蓮子に対する一途さ、真摯な気持ちが視聴者に支持されたのだと思います。今、なかなかそういう一途な男の人が…いないのかな?(笑)
■「MOZU Season1 百舌の叫び」で演じた中神甚について
実際に身近にいるようなキャラクターではないので、あえて殺し屋っぽくなく、アドリブで軽いノリやひょうきんさを出しながら、あえてそのへんにいそうな人のように演じることで、非日常性が出せるんじゃないかと思いました。
印象的だったのは、西島秀俊さん扮する倉木を、ぼく(中神)が事故に見せかけて殺害しようとするんですが、彼は大怪我を負って入院するんです。その病室にぼくが忍びこんで、そこで初めて2人は至近距離で対面することになります。そのシーンで西島さんとぼくの息が合って、憎しみや共感が生まれたんだと思います。
これは脚本に書かれていなかったんですが、ぼく(中神)と長谷川博己さん扮する東と一緒に車の中で悪巧みを相談するシーンがあったんですが、そこでぼくはなるべく長谷川くんの耳に顔を近づけてしゃべり、手は彼の太股をなでる…2人の関係がホモセクシュアルっぽく見えると面白いかなと思ってやったんですけど…そこはカットされていました(笑)。
【個人賞・助演女優賞受賞:石原さとみ】
さすが世界に誇る美しい唇を持つ女優(2013年TC Candlerが選ぶ「世界で最も美しい顔100人で32位にランクイン」)、醸し出す華やかさとオーラがすごかった。今回受賞した「失恋ショコラティエ」では小悪魔的カワイイ女性を演じていたが、現在放送中「ディア・シスター」では、打って変わって自由奔放、天真爛漫、勝手気ままな振る舞いをして周りに迷惑をかけまくる女性を演じている。若手女優の中でも特に、演技のキャパが広い人材ではないだろうか。
受賞式には赤いチェックのドレスを着用。20代の若さに相応しい、とても可愛らしい石原さとみに、マスコミ陣も目が釘付け状態だった。
〈石原さとみのコメント〉
このような賞をいただけると思っていなかったのでとても嬉しいです。「失恋ショコラティエ」は私にとって思い出深い作品なので、こういうかたちでご褒美をいただけたのが嬉しいです。
ドラマをオンタイムで見てくれている友人が多くて、リアクションが多かったのが嬉しいです。見てくださった方から反応があるということが、こんなに嬉しいことなんだと改めて感じました。
今まで「小悪魔的」な役を演じたことがなかったので、今回とても新鮮でした。撮影前にいろいろ「女性」についてファッション誌や女性誌を読んだり、活躍されている“カワイイ”タレントさんやモデルさん、女子アナの方々を見て勉強しました。しぐさや表情、メイクを勉強したり、楽しく女性のことを学びました。今まで甘い雰囲気のメイクや、可愛らしい衣装を着ることもなかったんですが、今回の役柄を、原作コミックを参考にどう演じるかを考えました。自分にはないキャラだったので、演じるのが難しかったです。監督からは「もっと高い声で!」とか「もっとキャピキャピして」と言われたんですが、つい声が低くなっちゃうんです。回を増すごとにぶりっ子度を増してと言われたんですが、自分にない要素だったので周りのスタッフさんに相談したり、徐々に自分なりに役を作っていけるようになってから、お芝居していて楽しくなりました。
特に印象に残っているのが第8話でした。その回の監督が、前の現場で助監督としてついてくださった方だったんです。その方の初監督デビュー作が第8話でした。特に私自身も重要視している回だったので、緊張や不安もあったんですけれど、オンエア見て監督さんとガッツリ握手しました。本当に有り難うございますという気持ちになりました。
これからも作品を見てくださった方から、良い悪いも含めリアクションをいただけるような演技をしていきたいです。
【特別賞:北大路欣也、泉谷しげる、志賀廣太郎】
3人とも地で演じてるんじゃないかと思うほど、キャラがピッタリ合ってる「三匹のオッサン 正義の味方、見参!!」。武闘派で柔道が得意のシゲ(泉谷しげる)、剣道の達人キヨ(北大路欣也)、機械に強い頭脳派のノリ(志賀廣太郎)そのまんまのキャラで囲み取材に応じてくれた。
大御所俳優のオーラをビシビシ放出し、ベルベットのチャコールグレーのスーツを着た北大路欣也、ダメージジーンズ、赤い革ジャンといつもオシャレな泉谷しげる、その中にひっそりと…でもしっかり存在感がある志賀廣太郎。一見するとごく普通のおっさん。新橋あたりで街頭インタビューを受けちゃうようなおっさんだが、声がとても低くてかっこいい。目をつむって声だけ聞いていたら…。志賀廣太郎が、このような会見の場に立つのは極めて珍しい。ここ数年、テレビや映画にひっぱりだこ。CMで壁ドンやったり、NHK朝ドラ「マッサン」や木曜時代劇「ぼんくら」など次々と話題作に出演。もしかして今、志賀廣太郎プチブレークかも!?
〈北大路欣也、泉谷しげる、志賀廣太郎のコメント〉
北大路:きっと多くの方の応援をいただいて、共感してくださる皆さんのおかげで受賞できたと思います。幅広い世代の方々から、このドラマに関してお声をかけていただいて、とても嬉しかったです。
泉谷:特別賞だからねぇ。受賞式でも言ったけどさ、こんなの同情だからさ(笑)ありがとうって受けてもいいんだけど、正当な評価なのかわからないのよ、どう思う? トロフィーも他のヤツらと違うしよぉ、なんかいやぁな気持ちにならない?
志賀:ならない!(笑)
北大路:(志賀さんに)元に戻してください(笑)
志賀:本当に視聴者のみなさまのご慈悲のたまもだと思います。それとドラマに関わってくださったスタッフの方々、出演者の方々のおかげです。
泉谷:ホントにそう思ってんの?(笑)
北大路:3人揃わなければこの賞はいただけないわけで、1人欠けてもダメなんですよ。まぁこんな感じで現場もやってました(笑)お互いのキャリアの中で感じたことをぶつけ合って…今みたいに(泉谷しげるが)とんでもないことを言ったりすると、それをみんなでやっつける、そうすると逆に帰ってくる…そうやって揉まれながら楽しくやらせていただきました。
泉谷:60、70、80代の年取ったヤツ(俳優)がやる役っていうと、たいていボケ老人だけど、このドラマではアクションをやらせてもらえたからね。アクションやると元気になるもんな。北大路さんも、剣道の素振り本気でやってるしね。みんな本気で鍛えたし、目標ができたし、ボケ老人役やるよりはアクションをやりたいよね。
志賀:役柄では頭脳派と呼ばれていましたけど、一番アブナイおっさんでしたからね(笑)3人で1つの人格を演じているような気がします。
北大路:われわれが子どものころは、近所にこういう“おっさん”がいて、ちゃんと叱ってくれたりしました。
泉谷:泥かぶるヤツとかいたよな。
北大路:土の中でどろんこになって遊んでたね
泉谷:いや、そういうことじゃなくて…(苦笑)
北大路:世の中にあるストレスをぼくたちがみなさんに代わってドラマで解消しているわけで、悪いヤツらを成敗する気なんてないんですよ。「三匹のおっさん」は、ある意味、理想的なおっさん像を(原作者)有川浩さんは書かれたんだと思います。
【ローカルドラマ賞:「レディレディ トイレで泣いたこと、ありますか?」霧島れいか】
中京テレビ製作「レディレディ トイレで泣いたこと、ありますか?」主演の霧島れいかが黒いドレス姿で登場。ドラマのテーマ「働く女性」ということで質問もそのことに集中。もうちょっと霧島れいか個人的な活動についての質問も聞きたかった…。
〈霧島れいかのコメント〉
とてもタイトなスケジュールで撮影したドラマで、いろんな思い出が詰まっていてる作品が受賞してとても嬉しいです。
私自身、働く女性としてこの世界(芸能界)にいて、そこまで大変と思ったことはなかったんですが、実際演じて見て、いろいろな方のお話しを聞いて、改めて世の中はまだまだ男性社会、女性が働くことの難しさを学びました。
特に地方で働く女性たちが、まだ大変な苦労をされていることを知りました。これは男性、女性がお互いを理解と協力がなければ解決しない問題だと思います。そういうことを、このドラマを通してご理解いただければ嬉しいです。
撮影したのがちょうど去年の秋ぐらいだったんですが、タイトなスケジュールだったので、スタッフの具合がだんだん悪くなっていきました(笑)。気候も寒かったし、不眠不休で働いていたので、みんなの顔色が悪くなっていったことを覚えています(笑)。そういう意味でも思い出深い作品でした。
ますます男性も女性も互いに協力し、より働きやすい社会になればいいと思います。このドラマを多くの人に見ていただいて、ご理解いただければ幸いです。
各賞受賞者の発表と授賞式の様子はコチラの再現レポで詳しく紹介している。また、同授賞式の模様は、11月1日午後7時からBSスカパー!で放送される予定⇒今なら2週間お試しで見られます! スカパー!簡単申込
⇒<再現レポ(前半)>/<再現レポ(後半)>
◇「国際ドラマフェスティバルin TOKYO」公式サイト