サントリー、「ボス」TVCM「宇宙人ジョーンズ」シリーズ、あばれる君、徳光和夫、ミッツ・マングローブ、宇梶剛士、いとうあさこ出演TVCMを公開
サントリー食品インターナショナルは、コーヒー「ボス」のハリウッド俳優トミー・リー・ジョーンズ扮する宇宙人ジョーンズのTVCM「地球調査シリーズ」の最新作として、あばれる君が出演する「時代」篇、徳光和夫、ミッツ・マングローブが出演する「喝采」篇、宇梶剛士、いとうあさこが出演する「恋人も濡れる街角」篇を公開した。
TVCMは、とある惑星からやってきた宇宙人ジョーンズが、大物ハリウッド俳優トミー・リー・ジョーンズそっくりの地球人になりすまし、さまざまな職業を転々としながら、未知なる惑星・地球を調査するもの。
最新作では、「Song&BOSS」をテーマに、中島みゆきの「時代」、ちあきなおみの「喝采」、中村雅俊の「恋人も濡れる街角」の歌詞をモチーフにしたCMを制作した。
人々の生活の中に当たり前のように存在しながらも、ふとしたときに元気や勇気をもらう「歌」と「缶コーヒー」は、どこか似ているところがある。「ボス」も今回の名曲と呼ばれる歌と同様に、世代や時間を超えて愛される存在になってほしいという思いを込めた。
時代篇は、田舎のひなびた港町にある古い寿司屋が舞台。「この惑星の若者は、いつも同じパターンをくり返している」というナレーションに続き、若者(あばれる君)が「こんな田舎の店継いでどうなるってんだよ」と言って寿司屋の玄関を飛び出していく。父は、それを無言で見送るだけ。
ときが流れ、賑やかな都会の回転寿司店が舞台になる。ジョーンズら寿司職人たちは大忙しで、同じ寿司職人のあばれる君にも客からの注文が殺到し、いっぱいいっぱいの様子。
あばれる君は、「牛トロ、まだなんだけど・・・」、「すいません、すぐ出します」、「エクスキューズミー、サビヌキ」、「なんの? なんの?」、別の外国人グループが食べた皿をレーンに戻そうとして、「ノー、ノー、ノー」と、てんてこ舞い。
今度は、カップルの男性客に「あぶり頼んだんですけど・・・」と言われ、「申し訳ありません」と謝るが、すかさずジョーンズがバーナーの代わりに口から火を吹いて客の握りをあぶり、「今、あぶりました」と機転を利かせる。
そんな中、「板前さん」と呼ばれ、またクレームかとドキッとするが、老紳士が帰りがけに「握りが絶妙だ」と、ひと言お礼を述べる。彼は、思いもよらない温かい言葉に、「ありがとうございます」と静かに頭を垂れる。
レーンを回り続ける寿司と、頭を下げたまま何かを思う彼に続き、老いた田舎の両親が客を見送りに出て深々と頭を下げるシーンがカットインする。
ジョーンズは、「ただ、この惑星の住人は、いつも同じところを回っている」とリポートし、店の外であばれる君と一緒に同飲料を飲んで、この日の調査を締めくくる。
喝采篇は、華やかなショーパブが舞台。ステージの幕の向こうに艶かしい女性のようなシルエットが浮かび、幕が上がると女装したバックダンサーを従えたミッツ・マングローブが現れる。
「この惑星では、様々な人生の分岐点がある」というナレーションに続き、彼が盛り上がる大勢の観客の前で歌い始める。本格的なバックバンドを指揮するのは、ド派手なジャケットを着た宇宙人ジョーンズで、リズムに乗って激しく指揮棒を振る。
ときはさかのぼり、彼が開演前のホールでインタビューを受ける。彼は、「反対されたんでしょうね。あのとき」と、人生の分岐点となった3年前の冬の日を思い返すように、インタビューに答える。
3年前、駅のホームで、彼は「目を覚ましてくれ。」と父親(徳光和夫)に平手打ちされるが、その父を残して無言で列車に乗り込む。現在の彼が、「それがあって、新しい自分になれたのかなって」と語る。
場面は、再びステージに切り替わり、彼が歌い終えてファンたちから花束をもらっている横で、ジョーンズが「ハイッ」と言って突然指揮棒を観客席に向かって振りかざす。
すると、1人の観客にスポットライトが当たり、そこには満面の笑顔で拍手する徳光和夫の姿があった。彼は、喜ぶ父を見て、うれしそうに微笑む。
ジョーンズは、「ただ、この惑星では、後悔してたらやってられない」とリポートし、ステージライトの下で1人で同飲料を飲んで、この日の調査を締めくくる。
恋人も濡れる街角篇は、錦鯉の養殖をしている養鯉場が舞台。従業員の宇梶剛士と宇宙人ジョーンズが、たくさんある屋内プールの中で餌に群がる美しい錦鯉を眺めている。
「この惑星には、様々な形の愛がある」と胸の内を語るジョーンズが、指先を器用に使い、まるで弾丸のように餌を弾き出している横で、宇梶剛士は「ああいう不細工なのが、売れ残っちゃうんだよ」とつぶやく。
その視線の先の鯉は変わった模様のせいで売れ残り、周りの鯉よりもひと回り大きく育っていて、彼はそのことを不憫に思っている様子。
その日の夜、彼の夢の中に、例の鯉の模様と同じ柄の水着姿で、養鯉場のプールに浮かんでいる女性(いとうあさこ)が現れる。彼は、彼女の「さようなら」という言葉でハッと目覚る。
彼が翌朝養鯉場に行くと、養鯉業者から「売れちゃったよ、あの不細工なやつ」と声を掛けられ、彼は何かを決意する。
彼は、ジョーンズたちとクルマに乗り、鯉の買い手であるお金持ちの豪邸に駆けつけると、ズカズカと日本庭園に入っていく。
無数の錦鯉が泳ぐ立派な池で、ジョーンズが「ヨシヨシヨシヨシ」と言いながら餌を飛ばして群れをコントロールすると、他の鯉が誘導されて例の鯉が姿を現す。
彼は、ずぶ濡れになるのもいとわず池に飛び込んで鯉との再会を喜び、「帰ろう」と声を掛ける。すると、その鯉はいとうあさこの姿になる。
ジョーンズは、「ただ、この惑星の愛は、失いかけて初めて気づく」とリポートし、養鯉場に帰って、彼と一緒に同飲料を飲んで、この日の調査を締めくくる。
時代篇の撮影は、ジョーンズが、撮影前に過去に来日した際に訪れたある有名な寿司屋で、寿司を握る職人の手つきをじっくり観察したことがあると明かす。
彼は、「超一流の職人だったので、僕には全く参考にならなかったけどね。さぁ、撮影しようか」と足早に現場へ向かい、周囲を煙に巻いたものの、現場で指導に当たっていた寿司職人のレクチャーを受ける表情は真剣そのもの。
寿司職人の割烹着姿にも、常日頃から大好きな日本の伝統的な衣装を着ることに、俳優として無上の喜びを感じていると語っているだけに、すっかりテンションが上がり、終始前向きかつ楽しそうに撮影に臨んでいた。
あばれる君は、両親に啖呵を切って家を飛び出すシーンでは、「自分も似たような状況で家を出たので、この役の気持ちがよく分かります。懐かしいなぁ」と、当時を振り返りながら撮影に臨む。
彼は「居酒屋、カレー屋、たこ焼き屋、たいやき屋とか、飲食店のバイトはほとんど網羅している」そうだが、今回の舞台となった寿司屋で働いた経験はゼロなのだとか。
それでも、「バイトの制服はだいたい似合うので、今回もビックリするぐらい寿司職人が似合っていました」と自画自賛した見た目のみならず、寿司の握り方もすぐに覚えるなど、多彩なバイト経験で培った順応力を存分に発揮していた。
彼に注文が殺到し、どんどん余裕がなくなるシーンでは、矢継ぎ早に注文を入れる客役のエキストラに対して、彼がアドリブで切り返す様子を長回しで撮影。
最初の方こそ軽快かつ丁寧に注文をさばいていたものの、徐々に口数が少なくなり、寿司を握るスピードも落ちていく一方。
ついには、あまりの焦りから、客の注文に対して「かしこまりました」というシーンで、「ないっす」と素で即答し、そのまま固まってしまう場面もあり、次の瞬間、現場は大爆笑に包まれた。
喝采篇の撮影は、ジョーンズが「体が硬いから、その辺りは大目に見てくださいね」と監督に言い残してステージへ向かう。
しかし、指揮棒を大きく振り上げた途端、すぐさま役に入り込むと、メロディに合わせて前後左右に激しく体を揺らすパフォーマンスで、鋭いステップやターンを次々と披露。
ついには、指揮を放棄し、バックダンサーと一緒にノリノリで踊り始めるなど、いつもの寡黙な宇宙人ジョーンズとは全く別人といった雰囲気で、ミッツ・マングローブの華やかなステージを盛り上げていた。
カットが掛かった瞬間、観客役のエキストラやスタッフから一斉に上がった歓声と拍手に、満面の笑顔で応え、エンターテイナーとしての新たな一面が垣間見えた。
徳光和夫は、「昔はミッツさんの父親よりも俺の方が似ていて、よく親子と間違えられた」と言う。
身内同士だけに息ぴったりで、休憩中も血の繋がった甥と叔父で、親子の役を演じる不思議さや近況報告、昔話などに花を咲かせていた。
また、ステージで歌い終えたミッツ・マングローブに拍手を送るシーンでは、彼らしい“泣き”のお芝居で本領を発揮。監督の想定以上に涙で顔がクシャクシャになってしまい、途中でカットが掛かる一幕もあった。
今回のCM撮影用に現場でミッツ・マングローブが歌ったオリジナルソングは2曲あり、いずれも撮影前、旧知の振付師とマンツーマンで特訓し、振付や歌詞を完璧に身につけてから、本番の舞台に立った。
彼は、ショーパブでのステージに加えて、歌手としても活動しているだけに、撮影でも圧巻のパフォーマンスを披露して、現場を盛り上げていく。
また、父親役の徳光和夫から駅のホームで平手打ちされる回想シーンでは、めったに見られない男装を撮影。182cmの身長と抜群のスタイル、整った顔立ちはモデル顔負けといった感じで、イケメンぶりが際立っていた。
恋人も濡れる街角篇の撮影は、ジョーンズが鯉を取り戻しに出掛けるシーンの本番前、監督から「宇梶さんが気にかけていた鯉が売れてしまったという状況です」と聞いた瞬間、「Oh No!」と思わず天を仰ぐ。
あまりにも悲しげで、心のこもったつぶやきに、同情された宇梶剛士と周りのスタッフは優しく微笑んでいた。
池の鯉に餌をやるシーンでは、日本語で「よしよしよし~」という掛け声とともに演技することを求められ、ジョーンズが餌を構えた瞬間、目の前に続々と鯉が集結。
その従順な姿を見て、「よしよしよし~」と嬉しそうに餌を与える彼は、すっかり鯉の虜になっている様子だった。
宇梶剛士は、池に飛び込むシーンの撮影にあたり、「水が冷たいとか寒いとか関係なく、とにかく池に飛び込まなければ、彼女(鯉)を連れ戻せないという強い気持ちで臨みます」と意気込みを語っていた。
その言葉どおり、本物の鯉が泳ぐ真水の中で、胸元辺りまで浸かった状態でお芝居に臨むと、30分以上にも及んだ撮影中も一切池から上がることなく、最後まで集中力をキープしていた。
撮影後、普段と変わらない彼の穏やかな表情から、何事もなかったかのように見えたが、労をねぎらったスタッフによれば、握手した右手が物凄く冷たかったのだとか。
体の芯から冷えきっていたにもかかわらず、黙々と演技を続けた役者魂には、スタッフ一同頭が下がる思いだった。
彼の夢の中で、鯉に似た女性に扮したいとうあさこが「さようなら」という場面。彼女は、しゃがんだ状態から立ち上がって画面の中に入ってくるという演出と、表情やセリフ違いのバリエーションを撮る都合上、その場で25回も連続してスクワットをする羽目になった。
エネルギーの消耗が激しい水中での演技が続き、監督から「体力的にまだイケますか?」と声がかかったが、それに対して「大丈夫です。でも、2、3日後に筋肉痛が来そう」と、笑顔で答える。
彼女は、周りを笑いの渦に巻き込むと、持ち前のガッツと集中力でハードな撮影を乗り切った。
◇YouTbue「ボス『時代』篇 30秒 トミー・リー・ジョーンズ あばれる君 サントリー CM」
◇YouTbue「ボス『喝采』篇 30秒 トミー・リー・ジョーンズ 徳光和夫 ミッツ・マングローブ サントリー CM」
◇YouTbue「ボス『恋人も濡れる街角』篇 30秒 トミー・リー・ジョーンズ 宇梶剛士 いとうあさこ サントリー CM」