こんなメチャカワな玉緒ちゃん見たことない!超クールでスタイリッシュ!市川崑監督『黒い十人の女』あらすじと予告動画
複数人の愛人と関係を持つ松吉(船越英二)!だが、あるきっかけで女たちが結束し自分を殺そうとすると思い込み、あろうことか妻・双葉(山本富士子)に相談するのだが…半世紀以上前の作品とは思えぬスタイリッシュな演出!NHKBSプレミアム10日(木)午後1時より『黒い十人の女』を放送。予告動画はYouTubeで公開。
『犬神家の一族』(1976)『病院坂の首縊りの家』(1979)など、金田一耕助シリーズを手がけ、日本映画界の巨匠と謳われた市川崑が、10人の女優を起用して、超クールでスタイリッシュな映画を撮った。それが今から半世紀以上も前の1961年に公開された『黒い十人の女』。1997年に東京・渋谷の単館劇場でリバイバル再上映された際には、連日長蛇の列となり、若者たちに市川崑のスゴさを再確認させた。
今見ても、斬新なカメラアングル。モノクロームなのでより一層光と影が浮き彫りになり、俳優たちの表情が露わになる。この作品は、カラーではなく、モノクロだったからこそ、半世紀以上経った今見てもスタイリッシュに見えるのではないだろうか。
2002年、市川崑自らがセルフリメイクし、フジテレビでスペシャルドラマとして放送され、話題となった。さらにケラリーノ・サンドロヴィッチ率いる劇団・ナイロン100℃が2011年舞台化された。
本作で注目なのは、登場シーンは決して多くないのだが、若き日の中村玉緒が出演していることだ。登場する10人の女たちのなかで、最年少だった中村玉緒の愛らしさ、初々しさは後に「さんまのカラクリTV」に出演していた中村玉緒と、同一人物とは思えないほど!
こんな可愛らしいお嬢さんに、勝新(勝新太郎)は惚れたんだろう…と思わず頷いてしまうほどだ。
ちなみに、主人公(?)で10人の女たちの中心にいる男・風松吉役を演じたのは船越英二。現在、2時間ドラマの崖っぷちで大活躍中の船越英一郎のお父さんである。顔だけだったら、お父さんのほうが彫りが深くてかなりのイケメン。これなら10人の愛人がいてもOK! と言いたくなる。
■あらすじ
テレビプロデューサーの松吉(船越英二)は、妻を持ちながら多くの愛人と交際していた。そして、女たちは自分以外にも松吉が交際している人がいることを薄々感じながら、日々を送っていたのだが…。
そんなある日、あるきっかけで女たちが結託して、自分を殺すんじゃないかと怯えるようになった松吉。あろうことか、妻・双葉(山本富士子)に相談した。
そして10人の女たちが集まり、松吉への復讐劇が幕を開ける…。
【黒い十人の女】(1961)
監督:市川崑
脚本:和田夏十
制作:永田雅一
音楽:芥川也寸志
出演:船越英二、山本富士子、岸恵子、宮城まり子、中村玉緒、岸田今日子、宇野良子、村井千恵子、有明マスミ、紺野ユカ、倉田マユミほか。
備考:白黒/レターボックス・サイズ
『黒い十人の女』DVDは角川書店より絶賛発売中。
NHK BSプレミアムシネマ 12月10日(木)午後1時00分より放送『黒い十人の女』。監督:市川崑、脚本:和田夏十、出演:船越英二、山本富士子、岸恵子、宮城まり子、中村玉緒、岸田今日子、宇野良子、村井千恵子、有明マスミ、紺野ユカ、倉田マユミほか。予告動画はYouTubeにて視聴できる。
◇NHK BSプレミアムシネマ番組公式サイト
◇市川崑監督『黒い十人の女』予告動画(YouTube)