解決見えぬ年金記録問題「追跡!A to Z」配信-NHKオンデマンド
社会保険庁の年金記録問題の現状に迫ったドキュメント、NHK総合「追跡!A to Z どうなっているのか?年金記録問題」(6月13日放送)が、NHKオンデマンドの見逃し番組サービスにて配信されている。視聴料は315円(税込み)。
2007年2月に発覚以来、次々にずさんな管理状態が明るみに出てきた社会保険庁の年金記録問題。2年余りがたったいまだに解決のめどが立っていない。しかも、2008年12月から発送を開始した全年金加入者に状況把握を求める「ねんきん特別便」の処理も遅々として進んでいない。NHK取材班が社会保険事務所にカメラを入れたのは今年3月。そのカメラの前に映し出されたのは、記録修正作業がほとんど進んでいない回答票の入った段ボールの山だった。この1年余り、何をやっていたのか。そこには、風通しの悪い業務実態に根ざした、不測の事態に対する見通しの甘さや、後手に回る組織体制などいくつもの問題が横たわっていた。
一方、年金記録の誤りが把握され本人にも通知されながら、修正文支払いが行われていないケースも出てきている。中には支給を待ちわびながら不幸にして亡くなってしまうケースや、逆に借金を抱え込んでしまうことさえも。まさに待ったなしの状況がそこにはあった。
さらに、記録修正作業に人を割かざるを得ない保険事務所の末端部では、不況の影響もあって保険料徴収業務に支障をきたすなど、年金制度そのものを揺るがす深刻な問題にまで広がりだしている。
取材VTRを凝視する社保庁トップの頭には何がよぎるのか。
追跡!A to Z NHKオンデマンド