予備知識なしに見ていただけたら…【六龍が飛ぶ】ユ・アイン オフィシャルインタビュー(後半)!予告動画
11月2日よりレンタル、11月16日からDVD-BOXを発売開始する「六龍が飛ぶ」で主役のイ・バンウォン役を演じたユ・アインのオフィシャルインタビューの後半をご紹介!作品公式サイトに予告動画が公開されている。
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――特に好きなシーン、名場面や名セリフはありますか?
思い出すのは、ドラマの最初のほうで「私はイ・バンウォンだ」とキム・ミョンミン先輩扮するチョン・ドジョンに自分の正体を明かすシーンです。劇中でキム・ミョンミン先輩、チョン・ドジョンという人物に対して言った言葉でもあり、個人的にもとても力強く視聴者のみなさんに向かって「僕が新しいイ・バンウォンです!」と宣言する場面でもあるんですね。その瞬間がとても記憶に残っています。それから、後半に僕がチョン・ドジョンを剣で刺して殺すんです。その場面もとても印象に残っています。
――時代劇はドラマでは「トキメキ☆成均館スキャンダル」「チャン・オクチョン」、映画では『思悼(サド)』に続いてのご出演です。これまでの出演作はすべて朝鮮時代が舞台でしたが、高麗末期からの時代を描いた作品に出演して、何か感じたことはありましたか?
とても興味深い部分があったと思います。美術的な面だったり、衣装やヘアスタイルなどにおいて朝鮮時代の時代劇とはまた違った姿をお見せすることができました。朝鮮時代の時代劇に何本か出演してきたうえで、それ以前の時代、高麗末期から朝鮮へと移り変わる瞬間の歴史的な事実などをうかがい知ることができた点もとても興味深かったです。それから、序盤では僕は長髪で登場するんです。新しいヘアスタイルにも挑戦できて、そういう面でもおもしろかったです。
――ユ・アインさんが出演された時代劇は日本でもとても人気があります。どの時代劇も韓国で好調な成績をおさめていますが、何か秘訣はありますか?
人気があるなんて知りませんでした!(笑)。わぁ~。うーん、やっぱり若い俳優たちはあまり時代劇に出演していないような気がします。20代のうちに1、2回ほど経験してみるという方はいらっしゃると思うのですが……。僕は時代劇がとても好きですし、数本の撮影に参加して演技した経験があるので、時代劇の中で演技することに対して少なからず信頼をいただけているのではないかなと。おこがましくも推測してみます(笑)。
――時代劇を演じる際は、現代劇と比べて演じる際に心構えなどにおいて違いはありますか?
時代劇は現代劇に比べるとドラマティックな要素が大きいですし、演技においてもそれが影響します。僕たちが現代で使っている言葉や口調ではないということが、時代劇は現代劇とは完全に別のジャンルであることを見ている人に認識させます。そこで許容範囲が広がるので、誇張された身振りや動きによって演劇の舞台にいるように――僕は演劇の経験はありませんが――現代劇のドラマや映画よりもドラマティックな演技をお見せすることができるようです。そこに長所があると思います。時代劇の舞台はすべてセットでしょう? 現代の街中で撮ることはできませんから。演技をする舞台やセット、衣装などのコスチューム、ヘアスタイルそのものに劇的な要素が多いので、演技に臨む姿勢も少し変わってくる部分があるようです。
――ご自身の役以外で、好きなキャラクターはいますか?
チョクサグァン! 後半に出番が多かったのですが、絶世高手として登場しますよね。すごく魅力があるなと思いました。誰も勝つことができないから(笑)。絶対的な力、武功を持ったチョクサグァンがとても魅力的だと思います。それから、六龍の中では……イ・バンウォンが最高ですよね!(笑)アハハハ。すごく長いドラマなので、俳優同士でふざけ合うこともあったのですが、僕は彼らが武術やアクションシーンを演じているときにからかったりもしていたんです。「大変そうだね」「僕はラクだよ~」って(笑)。ですから、彼らのキャラクターはやりたくありません(笑)。
――6カ月以上にわたってイ・バンウォンとして撮影をされてきましたが、終わったときはどんなお気持ちでしたか?
(これほど長いドラマは)初めての経験だったので、とてもすがすがしい気持ちでした。いつも作品が終わったときは、名残惜しさよりもサッパリした気持ちのほうが大きいです。かなりのめりこんで取り組むタイプですし、ストレスも受けやすくてナーバスになりがちなのですが、それが長期間続いたので、ちょっとつらい部分もありました。「早く終わらせよう!」と(笑)。アハハハ。それでも期間は決まっているので大変な時間ではありましたが、どの作品よりも大きな学びを自ら得ることができた作品ではないかと思います。世間の評価や視聴者の方々の揶揄や拍手など、数々の反応がありました。作品というものは世の中に投じるものですが、最終的には作品を作った人がその結果を受け止めることになります。結局は僕がその時間をどのように蓄えていけるかということがとても重要ですが、大きな学びの時間、成長の時間として僕の中にきちんと整理されて、しっかり積み上げられているので、個人的にとても大きな成果が得られたと思います。視聴率が何パーセント、観客が何百万人といったことよりも、一人の人間の人生においてはこういうことがはるかに重要なんですね。そうした意味で、僕は「六龍が飛ぶ」は最高の満足感を得られた作品ではないかと思います。ひとりの俳優として、そして、ひとりの人間としてもそう思います。
――日本の視聴者の方々が予備知識のない状態で作品を見た場合、この「六龍が飛ぶ」の見どころはどんな点だと思いますか?
すごく気になります。予備知識なしに見ていただけたら嬉しいですし(笑)。アハハハハ。歴史というものは……日本も韓国も歴史にはとても敏感でしょう。扱いが難しい分野ですし、ご自身で歴史を解釈して素養を身につける方もいらっしゃると思いますが、時代劇を通して歴史に触れる方も多いじゃないですか。そういう面でイ・バンウォンという人物、そして高麗末期から朝鮮初期、チョン・ドジョンやイ・ソンゲというのはかなり先入観や固定観念の多い物語であり、人物なんですね。それで、作品そのものをまっさらな状態で視聴者の方にお伝えするのが難しいんです。でも日本のみなさんや海外の視聴者の方々がこの物語に関する親切な説明なしに(笑)、先入観なくご覧になったとき、どんなふうに感じていただけるかものすごく気になります。なんといっても「六龍が飛ぶ」は新しい挑戦をたくさん取り入れたドラマですので、その部分で(ドラマ自体のおもしろさを)よりピュアな形でお伝えできるのではないかと期待しています。イ・バンウォンという人物を少しアレンジしたとき、どうしても韓国内では「あれ? 私が知っているイ・バンウォンと違うな」といった誤解が生じ得ますし、「私が考えていた物語の構造と流れが違う」「歴史わい曲では?」と疑惧の念を抱く方もいらっしゃると思います。そういう部分ではもう少し自由な日本の視聴者のみなさんがどんなふうにドラマを見てくださるか、とても気になりますし、楽しみです。
――歴史上の実在人物としてのイ・バンウォンについては、どんなふうに考えましたか?
僕は演技をする俳優ですから、誰よりもイ・バンウォンという役柄に愛情を持つようになりましたし、憐憫の気持ちも抱きました。僕には王室の中の人物に対する憐憫の気持ちというものが少しあるようです。思悼という悲運の王世子も演じましたし、粛宗という王も演じました。僕たちが羨望し、仰ぎ見る最高の権力者たちの裏面を探求すべき立場なので、俳優として多くのことを考えながら本当に寂しい存在だなと思いました。特にイ・バンウォンはとても強力で、ある人には暴君と解釈され、とてもパワフルに活躍した朝鮮初期の王としても認識されています。多様な解釈が存在する人物の人間的な面をのぞき見ることになりましたし、いっそうイ・バンウォンという人物に近づくことになりました。
――今後演じてみたい役柄などありますか。
今後は朝鮮時代のすべての王を演じてみたいです(笑)。アハハハ。冗談ですよ! 時代劇はしばらくはやりたくないですね。僕が最近出演した作品は骨太で強いキャラクターが多かったので、「密会」のソンジェのような――僕が2年ほど前に出演した作品になると思いますが――ふんわりとしたソフトな人物を演じたいです(笑)。かなり力の入ったキャラクターを演じてきたので、ちょっと力を抜いて、街を歩いているような現実的な人物を演じたいという気持ちが大きいです。それから今は仕事はあまりしたくありません!(笑)。「六龍が飛ぶ」が終わってから1か月ほど休んでいるのですが、とても気楽に過ごしながら充電しているところです。アハハ。充電が満タンになったら、また仕事がしたくなるはずです!
――以前に来日ファンミーティングも開催されましたが、日本についての印象やエピソード、好きな食べ物などがありましたら教えてください。
日本食は僕がいちばん好きな食べ物です。韓国でもいろいろな料理を楽しんでいますし、日本料理屋もたくさんあるんですよ(笑)。日本についてはとてもいい印象を持っています。1年半ほど前に旅行で行ったのが最後のような気がするのですが、(ファンミーティングで)「絶対にまた会いに来ます」とお約束したのに、その約束を守れていないようです。でも、僕の歴史が終わったわけではありませんから(笑)、活動中にきっとまたお目にかかって、ご挨拶をしたいと思っています。とてもあたたかく歓迎してくださったことがとても印象深くて、またお会いしたいです。
――ドラマをご覧になる日本のファンに一言お願いします。
タイトルのとおり、6人の龍、6人の英雄たちが登場します。乱世の英雄だと思います。それぞれに信念を持ち、それぞれの理想に向かって飛ぶ六龍の物語を楽しくご覧いただけたら嬉しいです。主人公が6人いますので、それぞれの違ったストーリー、それぞれ違った人物の行方をたどりながら、みなさんの楽しみを探していただけたらと思います。韓国でとても長い間、撮影をして大きな賞を獲った作品です。日本のみなさんにも気に入っていただけるのではないかと思っています。おおらかな気持ちで楽しく見ていただけることを願っています。ありがとうございます!
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■商品情報
◆レンタルDVD 日本TV放送版 11月2日より順次リリース
(全33巻/各2話収録(最終巻のみ1話+特典収録) /品番:PCBG.73011〜73043)
◆セルDVD-BOX 韓国オリジナル版 11月16日より順次リリース
(全5BOX/全50話収録/各5枚組(各BOX・10話収録)/品番:PCBG・61665~61669)
※ 特典映像:メイキング映像/キャストインタビュー/日本版予告編/韓国版番宣番組等
発売元:フジテレビジョン/ポニーキャニオン
販売元:ポニーキャニオン
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