ジョン・ヨンファ主演「三銃士」最終回考:ネタバレあらすじと描かれなかった結末!紹介動画
全12話で放送された17世紀の朝鮮王朝を舞台にしたジョン・ヨンファ主演「三銃士」!最終回のネタバレあらすじとテレビ12話版で描かれなかったカット部分やドラマのその後をご紹介!番組公式サイトでドラマ紹介動画が公開されている。
第12話(最終回)のあらすじは、他の各回あらすじと見どころ、豆知識とあわせて【「三銃士」を2倍楽しむ】で紹介している。ここでは、事前あらすじで伏せておいたエピソードと、カットされた部分を中心にご紹介。
■キャスト⇒登場人物紹介(NHK)
パク・ダルヒャン役:ジョン・ヨンファ
ソヒョン世子役:イ・ジヌク
ホ・スンポ役:ヤン・ドングン
アン・ミンソ役:チョン・ヘイン
ユンソ 役:ソ・ヒョンジン
ミリョン/ヒャンソン役:ユ・イニョン
パンチョ役:イキョン
仁祖(インジョ)役:キム・ミョンス他
©CJ E&M Corporation, all rights reserved.■ヒャンソン/ミリョンの復讐
世子の矢で世子妃ユンソを射抜いたのも、パク・ダルヒャンの父を毒入り酒で殺害したのも脱獄したヒャンソン/ミリョンだった。ヒャンソンが世子の矢を使ってユンソの胸を射抜いたのだ。理由は、苦しんでいると思った世子がユンソと楽しそうにしているのをみて許せなくなったから。この言葉に救いようがないと思った世子は共に死んで、この狂った因縁を終わらせようとした。だが、世子の刀の前にヒャンソンが矢を放った。世子もヒャンソンに一太刀浴びせた。ヒャンソンは逃走したが、駆けつけた武官たちに追い詰められ矢を受けて崖下に堕ちた。数日後、下流に遺体が見つかったが、映像ではその顔は映っていなかった。
■キム・ジャジョムの証言
ジャジョムは世子を排除するために真偽を織り交ぜた証言をした。
・世子とヒャンソンは旧知の仲である。
・世子は、ヨン・ゴルテ将軍を逃がすために世子妃ユンソの手を借りた。
・世子妃とヨン将軍に不義の噂が立つと、安州に赴き観察使とキム内官を脅迫。
・ダルヒャンを都に送り報告書を破棄させた。
・ヨン・ゴルデを国境まで見送った。
・全てをヒャンソンの仕業として投獄した。
・罪を着せられたヒャンソンが世子夫妻に復讐を企てた。
確かに、ここに嘘はないが真実ではない。これまでの世子の奔放な行動で思い当たることのあった王は、関係者からの証言を取り、スンホとミンホ、ダルヒャンまで逮捕した。
■世子夫妻の負傷
世子妃ユンソは危篤状態だが、意識が朦朧とする中でもユンソの心配をする世子。そこで世子に傷の快癒に専念させようと、「世子妃は快方に向かっている」と偽った。だが、起き上がれるようになった世子は、ユンソが未だに危険な状態と訊きショックを受けた。
©CJ E&M Corporation, all rights reserved.■国王からの尋問
王が聞きたいのは事件の真相以上に、「世子が自分を欺いて三銃士として暗躍していたのか」ということ。ダルヒャンたちに執拗に「もう一人の“三銃士”がソヒョン世子なのか?」と尋問。ダルヒャンは世子を護るために「自分が三銃士だ!すべて出世のために世子を騙ってやったこと」と答え、スンポとミンホも口裏を合わせた。王は、すぐに3人の絞首刑を命じた。
世子は、自分のためにダルヒャンたちが絞首刑になることを知り、処刑場へ。だが、世子が姿を見せても王は刑の執行を止めない。世子は「三銃士はダルヒャンでなく私です。すべて私が命じたこと」と白状。「自分には世子の資格がない。民を率いる資質も、配下の面倒を見ることもできない。世子の位を返上するので自分だけを処刑してほし」と3人の助命を嘆願。これを聞いた王は世子も一緒に処刑せよと刑の執行を命じた。
■国王の怒りと恐れ※NHK版ではカットされた部分
王は、キム・ジャジョムとチェ・ミョンギルを呼び寄せ、裏切られても結局二人を頼るしかないのだと、苦しい胸の内を告白。
世子を処刑しようとしたのは、そこまですれば世子が泣いて命乞いをすると思ったから。ところが、結果は違った。王は次の2つを恐れた。
・自分ひとりで責任をとって死ぬといった世子の勇敢さ。
・王の臣下であるダルヒャンまでが、王ではなく世子を命を賭して守ろう思わせる世子の求心力。
結局、王は自分より勇敢で臣下たちから慕われる世子が気に入らず、恐ろしいのだった。
©CJ E&M Corporation, all rights reserved.■ユンソのその後
内官たちの「…が死んだ」というヒソヒソ話を耳にし、ユンソが死んだとかんちがいして涙を流す世子。ところが死んだはずのユンソが世子を涙をぬぐった。「夢を見ているのか。生きているのか」と涙で尋ねる世子に、「亡くなったのは高齢のチョン嬪」と伝え、「自分が死んだと思って涙を流す世子の気持ちが嬉しい」と素直に話す。すると、「忘れよ」と懐かしいドS口調の世子に、「考えておきます。今後の振る舞い次第」と冗談で返すユンソ。彼女の目にはもう世子への恐れはどこにもなかった。可愛い笑顔を見せる妻ユンソに「喪中だぞ、笑うな」と言いながらも世子も笑顔。
■清(後金)の朝鮮侵略
※NHK版ではカットされた部分
ヨン将軍は清に帰国後、数か月にわたって、世子との約束通り戦争を回避しようと皇帝を説得していた。ところが「朝鮮の王は見込みがない」と判断した皇帝は、ヨン将軍に朝鮮出兵を命じ、戦争が始まった。
※NHK版でも放送
丙子の年の戦争では王が民と都を捨て、戦争に負けた朝鮮では世子と世子妃が人質として清へ連行された。このころの辛い思い出は語りたくもないというダルヒャン。
■三銃士再会
2年後…ダルヒャンは王命で清の都・瀋陽へ。だが瀋陽にいるはずのスンポたちと連絡が取れず、瀋陽館にいるはずの世子も不在。仕方なく酒場で繰り出すと、脱走して捕まった朝鮮の奴婢が手荒に扱われていた。
注文をしようと呼び止めた清の給仕がなんとスンポ。開口一番スンポはタニの話題。どうやらダルヒャンに気がある様子で、瀕死のところを助けてくれた少年だか少女だかわからなかった人物はタニという少女らしい。安州を出るとき、パンセが大声で言っていた意味深な言葉は「ダルヒャンが、たすけてくれたら結婚する」と約束したということだった。
スンポとの再会を喜ぶダルヒャンのまえで三銃士が大騒ぎ。なんとミンソは女装で、世子も平服で大暴れ。スンポも応援に加わり、ダルヒャンの姿を認めた世子は、「暇なら手伝え!」と声を掛けた。三銃士は朝鮮の奴婢を懲らしめる大陸の悪をやっつけて名を馳せていた!もちろんダルヒャンもそのまま三銃士に巻き込まれていた。
■生きていたヒャンソン※NHK版ではカットされた部分
キム・ジャジョムが屋敷にもどってくると、暗闇に人影。その顔をみたジャジョムは驚愕する。それはミリョン/ヒャンソンだった。
約束を果たしてもらいに来たというミリョンに、「まだ世子妃の地位に執着してるのか?」とジャジョム。
「そんなもの必要ありません。わたくし、王の女になりたいのです」。
■三銃士 考:大満足の最終回
本作の魅力は、12話の中でテンポの良いストーリー展開と派手なアクションと、切なかったりおかしかったりの胸キュンロマンス。そして、なにより三銃士とダルヒャン、ユンソ世子妃らのキャスティングがよかった。最終回ではソヒョン世子(イ・ジヌク)のドSキャラもちょっぴり復活し、世子妃ユンソ(ソ・ヒョンジン)には世子をからかう余裕の表情も見られた。豪胆なスンポ(ヤン・ドングン)が絞首刑では誰よりビビっていたし、世子と間違われるほどの品を備えたミンソ(チョン・ヘイン)の可愛い女装姿にも笑わされた。そして、序盤悲し気な表情の多かったダルヒャン(ジョン・ヨンファ)が、どんどん喜怒哀楽の表情をみせ、最終回では最高の男気を魅せてくれた。脇を支える俳優陣も最終回までキャラが際立ち大いに活気づけてくれた。
メインキャストについて詳しくは【「三銃士」を2倍楽しむ】で紹介。
■三銃士 考:続編について
「三銃士」は企画段階では3部作とも言われていた。ラストでヒャンソンが生きていたことが第2章へとつながるはずだったが、2年経った今も続編の話は聞こえてこない。
「王の女」になりたいというヒャンソンの言葉を考えて、勝手気ままに続編を予想してみた。「三銃士」には登場しないが国王・仁祖には野心家で残忍な側室(昭容趙氏)がいる。この女性の役回りをヒャンソンに宛てて、また、三銃士たちを困らせてはいかがだろうか。ぜひとも続編を希望したいものだ。
ちなみに、「三銃士」では清国で大暴れしている世子だが、史実では清の文明に感動し、友好的に人質時代の8年間を暮した。世子妃もボランティア活動などを一生懸命したようだ。
史実に残るソヒョン世子と王・仁祖、そして人質時代の世子の暮しぶりと、悲しい最期については【「華政」を2倍楽しむ】の「(2)時代背景・実在の人物紹介-▼16代王・仁祖と昭顕世子(ソヒョンセジャ)」を参考にどうぞ。
◇NHKBSプレミアム「三銃士」番組公式サイト
2016.9.4-11.20 毎・日21:00-22:00
※この記事は2016年NHKにて放送時にご紹介した記事です。
【作品詳細】【「三銃士」を2倍楽しむ】