注目される日本の鉄道技術、世界進出へのカギを追う動画レポ-テレ東

2009年09月09日17時28分商品・CM
視聴サイトへ

世界をリードしているといわれる日本の鉄道技術がいま、CO2削減が叫ばれる中、にわかに注目されている。一方で日本の技術の世界進出には、思わぬ厚い壁が立ちはだかっている現状もある。そんな先端技術をめぐる国際市場での攻防を追ったテレビ東京・ワールドビジネスサテライトの特集レポートの映像が、番組公式サイトに配信されている。

日本一高い場所を走るJR小海線では現在、世界初のハイブリッド鉄道車両が営業運転を行っている。車両の屋根にリチウムイオンバッテリーを積み、ディーゼルエンジンとモーターのハイブリッドによる走行を可能にし、従来の軽油のみで走るディーゼルカーより10%の燃費向上と60%の窒素酸化物削減を実現しているという。まだ試作段階の車両だが、結果を見ながら量産タイプに移行したいとしており、来年には青森など非電化区間に向け10両の投入を予定している。また、鉄道総合研究所では水素を燃料とする燃料電池とリチウムイオン電池のハイブリッド車両の開発が進められている。

日本の鉄道路線の約4割は非電化区間であり、CO2排出量が少ないこれらの車両を現行のディーゼルカーから置き換えられれば、温暖化防止に大きく寄与することになる。また世界的にも非電化区間の方が圧倒的に多く、新興国など海外に売り込むにも強力な武器となる。

しかしそこに立ちはだかるのが、ヨーロッパを中心に進められている国際規格だ。国際取引の際に義務づけられる、ISOなどが認めた国際規格に準じてない限り、いくら優秀な技術も宝の持ち腐れになってしまう。しかし新たな企画にシフトするには、国内では実証済みの技術でも最初から検証し直さなければならないなど、巨額のコストと一定の時間を費やすことになる。

こうした状況に対抗し、鉄道技術をになう国内有力メーカーが結集し、日本の優れた技術を世界市場にアピールし、日本提案の技術を国際規格化する動きが出始めている。地下鉄で最近見かける腰高式のホームドアシステムなどはその好例だ。

さらにこうした国際規格化推進の動きは、鉄道だけでなくエネルギー分野など産業界全開へと波及しつつある。ただ一方で、安易な規格のオープン化は先端技術の付加価値を下げる原因にもつながるとの声も上がっている。

日本 鉄道技術 世界進出のカギは テレビ東京・ワールドビジネスサテライト