サイドストーリーにも注目「坂の上の雲」第5回-NHKオンデマンド
第1部の締めくくりとなる、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」第5回「留学生」が、NHKオンデマンドの見逃し番組サービスに配信されている。視聴料金は315円(税込み)。
日清戦争が終結し、従軍から帰国した正岡子規(香川照之)は帰国途中で喀血し、東京へは戻らず故郷・松山で療養することになり、松山中学の教師として赴任してきた夏目金之助(漱石・小澤征悦)と同じ下宿に住むことに。病が癒えた子規は関西を旅し、「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」などの名句を作り出すものの、途中、再び発病する。
一方、日清戦争で勝利した日本は、遼東半島の領有権をあきらめざるを得なくなるなど、欧米列強との外交合戦で不利な立場に絶たされ、軍備増強の気運が高まる。そんな中で秋山真之(本木雅弘)は、海外派遣士官としてアメリカへの留学が決まる。秋山の同僚・広瀬武夫(藤本隆宏)はロシアへ渡る。真之の兄・好古は陸軍乗馬学校長に任ぜられる。
アメリカで真之は、世界的戦術家・アルフレッド・マハン大佐(ジュリアン・グローバー)と出会い、直接教えを受ける。一方広瀬は、先にロシアに派遣された八代六郎(片岡鶴太郎)とともに舞踏会に出向き、ロシア人女性・アリアズナ(マリーナ・アレクサドロワ)と出会う。
真之の渡米からまもなく、アメリカとスペインとの間で戦争が勃発(米西戦争)。真之は観戦武官としてアメリカ艦隊の戦闘の様子を詳細に見聞し、ゆくゆく重要なカギとなる報告書を本国に送る。そして真之は英国公使館付の駐在武官をを命じられる。
今回は海外ロケのシーンが多く登場するなど、これで第1部終了となるのが惜しまれる、充実した内容だ。また、主人公である3人だけでなく、真之の僚友である広瀬武夫のロシア人女性との恋物語に十分な時間を当てるなど、サイドストーリーの丁寧な作りにも注目したい。
「坂の上の雲」第5回「留学生」 NHKオンデマンド