JAXA、「JAXAクラブ動画ニュース」で、「追跡管制 - 人工衛星を見守る -」を公開
宇宙航空研究開発機構(JAXA)のサイト「JAXAクラブ」の「JAXAクラブ動画ニュース」で、「追跡管制 - 人工衛星を見守る -」が公開された。
キャラクターであるジャクマが、誰がどうやって、人工衛星が宇宙のどこにいるのかを知ったり、人工衛星の調子が正常かなどの確認を行うのかについて、人工衛星を見つめる人たちの仕事場に行きリポート。
JAXAのサイト内にある「軌道情報提供サービス」に入り「衛星Live」をクリックすると、地球の周りを飛んでいるJAXAの人工衛星の位置をリアルタイムで表したものが見られる。そこでは、地球を観測する「だいち」や「いぶき」、小惑星「イトカワ」を調べる小惑星探査機「はやぶさ」、通信で活躍する「きく8号」などが飛んでいることが分かる。
こうした人工衛星は、空気の薄いところや濃いところを飛んだり、地球の重力の影響を受けたりして、予定の軌道から少しずつずれる。計画どおりに観測や通信の役割を果たしているかも監視しなければならない。
そこで、人工衛星の姿勢・軌道・機器の状態などを正確につかむ追跡が必要になる。そして、軌道のずれを直し、機能を保つ指令信号を送ってコントロールしなければならない。軌道修正は、だいちの場合は週に1回、きく8号の場合は東西方向に週1回、南北方向に月1回、行う。
こうした追跡管制は、24時間、休むことなく行われており、筑波宇宙センターを中心に、勝浦宇宙通信所、増田宇宙通信所、沖縄宇宙通信所と、キルナ局(スウェーデン)、サンチアゴ局(チリ)、バース局(オーストラリア)、マスパロマス局(スペイン領カナリア諸島)の海外4か所をネットワークで結んで行われる。
追跡管制が行われる地上局は、増田宇宙通信所では、直径10mのパラボラアンテナを設置し、衛星レーザー測距観測棟でレーザー光線を使って人工衛星の位置を正確に測る。沖縄宇宙通信所では、2010年に打ち上げられる準天頂衛星の追跡設備としてドームに覆われた直径7.6mのパラボラアンテナが2基ある。これら各地のアンテナは、筑波宇宙センターから遠隔操作される。
JAXAの追跡管制では、相模原キャンパス、臼田宇宙空間観測所、内之浦宇宙空間観測所もあり、臼田宇宙空間観測所には日本一大きな64mのパラボラアンテナがある。
JAXAクラブは、宇宙航空分野に興味がある人や、将来、宇宙航空の分野で活躍したいと思っている人などに、JAXAの取り組みを分かりやすく紹介し、みんなで宇宙航空分野を盛り上げようという思いと期待を込めて作られたサイト。
JAXAクラブ動画ニュース「追跡管制 - 人工衛星を見守る -」
JAXA「軌道情報提供サービス」