ヤマハ、「MotoGP」の2010フィアット・ヤマハ・チームの体制や活動内容をオンライン動画で発表
ヤマハ発動機は、「MotoGP」の2010年フィアット・ヤマハ・チームの体制や活動内容の発表をオンラインの動画で行った。
同社は、2008年と2009年の2年連続してMotoGPという世界最高の舞台で三冠(ライダー、チーム、コンストラクター)という大きな目標を達成した。2010年は、3年連続三冠の達成に向けた年となる。
そんなフィアット・ヤマハ・チームが2010年の体制や活動内容の発表をオンラインで行い、ライダーは2年連続世界チャンピオンのヴァレンティノ・ロッシとシリーズランキング2位のホルヘ・ロレンソ、チームマネージャーはダビデ・ブリビオとウィルコ・ズィーレンベルグ、マネージングダイレクターはリン・ジャービスがインタビューに答えている。
ジャービスは、「2009年は、ヤマハの長年にわたるレース活動の中でも、最も成功を収めたシーズンだったといっていいでしょう。私たちは、MotoGPでの勝利に加え、スーパーバイクやスーパースポーツ、モトクロスなどのカテゴリーでもチャンピオンを獲得しました。
2009年は、あらゆる企業が苦境に立たされました。ヤマハも例外ではありません。しかし、MotoGPは、ヤマハのブランドイメージを普及促進していくうえで、非常に集約的な世界活動です。ですから、MotoGPの成功が非常に重要であり、業績を回復するための旗印になると考えています。
既存の全スポンサーに、今年も引き続き支えていただけることになりました。また、新しいスポンサー企業にも加わっていただいております。チームの冠スポンサーであるフィアット。そして、ペトロナスとパッカードベル、ヤマルーブ。新たなスポンサーとしては、ヤマハインドネシアが加わりました。
今シーズンのヤマハ陣営は、フィアットヤマハに2人、テック3に2人、計4選手が参戦します。バイクは基本的に同じ、もしくは、ほとんど同じ仕様ですが、ファクトリーチームには最新の開発パーツを適宜投入していきます。パフォーマンス面では、ほとんど差がないといって差し支えないでしょう。
バレンティーノとホルヘのチームメート同士の争いは、昨年のMotoGP最大の見どころでした。2010年も同じような状況になるのではないか、と私は見ています」などと2010年の展望を語った。インタビューでは、2011年以降に関してもふれている。
ロッシは、「シーズンオフは、半分が休暇で半分がトレーニング、ということになるのかな。トレーニングを休むと、またバイクに乗るのが大変になっちゃうからね。
MotoGPのバイクを乗りこなすことはどんどん難しくなってきているから、45分間のレースを走りきるためには、パワーと持久力が必要なんだ。開幕を迎えるにあたっては、体調も万全にしておかなければならないし。
2月16日にぼくは31歳になる。またひとつ年をとるわけさ。今がベストだと思っているとしたら、それこそ大きな問題だよ! シーズンは毎年、違ったストーリーが展開するし、年々、戦いは激しくなっていく。だから、さらなる速さをめざさなくてはいけないんだ。
今年、誰が最大の敵になるかを断言するのは難しいよ。皆が同じようにレベルが高く、手ごわい選手だからね。ホルヘもケーシーもダニも、チャンピオンを獲得する可能性がある。3人とも、きっと去年以上に強力なライバルになるだろうね。
フェラーリのマシンには、バルセロナで試乗したんだ。とても面白かったし、いいテストだったと思う。ラップタイムも良かったからね。でも、僕がF1のマシンをドライブするのは難しいと思うな。
日時のことをいうのは難しいけど、夏のうちには今後のことをかなりはっきりと決めてしまうと思う。2011年と2012年のことをね。ヤマハとはうまくいってるから、まずヤマハと話をする。それから先のことを考えるよ」と、話はライバルのことや将来のことにまで及んだ。
ロレンソは、「そうだね、今年も2位でも満足できると思うよ。すばらしい選手たちと争っていて、そう簡単に獲れる位置じゃないんだから。でも、決してあせってはいないけど、チャンピオンにはなりたいな。
ぼくは、スタートが本当に下手くそなんだ。この冬は、それを改善するためにかなりトレーニングをしたよ。スタートさえ良ければ、余計なトラブルは避けることができるんだからね。
ヤマハに来てから、ぼくはずっとハッピーさ。皆はぼくを家族のように扱ってくれたし、ピットの雰囲気も最高だ。ぼくの理想は、ずっとヤマハで走り続けることなんだ。まあ、見ててよ」と静かな闘志を燃やしながら、ヤマハで走り続けることを誓った。
ヤマハ発動機「2010フィアット・ヤマハ・チーム体制発表」