スタジオジブリ「借りぐらしのアリエッティ」の広報映像に宮崎駿監督も出演!
2010年の7月17日公開が発表されたスタジオジブリの新作「借りぐらしのアリエッティ」で、ジブリの広報部長・西岡氏による映像ブログが好評更新中だ。
昨年の12月9日よりスタートした同映画のPRブログは、全てがスタジオジブリ広報部長の西岡純一氏によるコメント動画で構成されている。映画タイトルにちなんで、動画の掲載母体はYouTubeに「借りぐらし」中というのもジブリならではのユーモラスさだ。これまでインターネット媒体にはあまり進出の見られなかったジブリだが、この映像ブログの2月18日には宮崎駿(69)監督も飛び入り参加してニュースになった。宮崎監督が製作中の現場の様子を「ぶっちゃけ」モードで語るところが見所だろう。
「借りぐらしのアリエッティ」は、ジブリ映画としては米林宏昌氏の初監督作品となる。スタジオジブリの双璧を成すのは宮崎監督と高畑勲(74)監督であるが、ジブリにおいても徐々に世代交代を推し進めねばならない課題があった。そこで今回監督として白羽の矢が立ったのが、宮崎監督も手放しで褒め称える程の絵の技量のある米林氏となった。
更に、今までメディアに登場してコメントするのは鈴木敏夫(61)プロデューサーが多かったが、今回の西岡氏の起用で広報面でも若手を起用した形となっている。
実直で素朴な雰囲気の西岡氏によるレポートは、ぎこちなさの中にもどこか温かみがあり、飾る事無く制作の現場をありのままの紹介してくれる事が伝わる映像だ。取り扱われる内容は、映画の公開日告知や主題歌CDなどのPRのみでなく、背景・美術・作画・演出といった制作現場の細かいレポートまで多岐に渡る。映画公開を待ちわびるファンだけでなく、アニメ業界を目指す若い世代にとっての参考書的な意味合いを持つという点でも出色だ。
同映画は、イギリスの女流作家であるメアリー・ノートンの児童文学「床下の小人たち」を原作としたもので、宮崎・高畑両氏によって40年も前に企画された事のあった作品だという。大衆消費の時代が終わる今こそ、この原作の根底にある「借りぐらし」という設定がぴったりなのではという宮崎監督のアイディアによって映画化が実現の運びとなる。西岡氏のブログによって映画封切りまで絶えず情報を発信し続けるというスタイルも、まさに今の時代を意識した広報の手法と考えられる。西岡氏の朴訥とした語り口で伝えられる映画の近況報告は、ファンにも新たな楽しみを与えてくれる。
西岡氏によるリポート映像の数々は「スタジオジブリ広報部長・西岡純一のアリエッティ日記」にて随時更新中。
スタジオジブリ広報部長・西岡純一のアリエッティ日記