史上初3アクセル×2で真央“銀“!“金”はヨナ!感動動画-NHK

2010年02月26日21時00分スポーツ
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日韓二人の女王が五輪の女子フィギュアの歴史を変えた!ありえない高得点で金メダルを手にした韓国のキム・ヨナ(金妍児)、五輪史上初のトリプルアクセルをフリーで2回も跳び、銀メダルを手にした浅田真央。かつてない4分間のハイレベルな戦いに、バンクーバー五輪のパシフィックコロシアムは最高に盛り上がった。NHKバンクーバーオリンピック公式サイトでは、女子フリーの動画を公開している。

浅田は、自由と平和のメッセージを込めた「前奏曲『鐘』」(ラフマニノフ作曲)で、4年間待ちわびた五輪のリンクで舞った。冒頭のトリプルアクセルを成功させ、その後もトリプルアクセル→ダブルループを決め、女子フリーでトリプルアクセルを2回も跳ぶという、五輪史上初の偉業を成し遂げ、フリー131.72点、合計205.50点の高得点をたたき出した。しかし、途中2箇所の失敗もあり、キム・ヨナのたたき出した世界新には届かなかった。( 総要素点64.68 プログラム構成点67.04)
演技直後のインタビューでは、「(演技の4分間は)長かったというかあっという間でした。4分間ですけど…色々考えたりして…あっという間に終わってしまいました」とあふれる涙を止めることが出来なかった。素晴らしい演技でしたというインタビュアーの声にも「アクセル2回飛べたのはよかったと思うんですが、ミスもあったので納得はしていないです」と悔し涙をこらえきれない。

韓国フィギュア界に初めて金メダルをもたらしたキム・ヨナの演技は、圧巻だった。冒頭のトリプルルッツ→トリプルトーループにはじまり、トリプル→ダブル→ダブル、その後も全てのジャンプを完璧に跳んだ。しかも、そのどれもが高く速く美しい!ジャンプ以外の演技でもしなやかで女性らしく、それでいて19歳らしい可愛らしさも残したキムのフリーは、150.06点、合計228.56点と、見たこともない得点。( 総要素点78.30 プログラム構成点71.76)自身のスケート史をテーマにしたというガーシュイン作曲の「ピアノ協奏曲へ長調」の演技は、自己の持つ世界最高得点を、フリーで16点、トータルでは17点以上も更新した圧倒的な大差だった。さすがのキムも、張り詰めていた緊張が途切れたのか、演技の後には涙を見せる場面もみられた。

SP3位のジョアニー・ロシェットは、母の死という悲しみを乗り越え、合計202.64点でみごと銅メダルに輝いた。

SPで4位につけていた安藤美姫は、グリーンのセクシーな衣装で、指の先までクレオパトラになりきり、高さ流れ共に申し分のない滑りと、ダイナミックな動きで観客を魅了したが、フリー124.10点、合計188.86点で、惜しくもメダルを逃して5位入賞。(総要素点62.50 プログラム構成点61.60)

鈴木明子は、真紅の衣装でリラックスした様子で、途中ジャンプの失敗はあったものの、得意のストレートラインステップでは場内から割れんばかりの手拍子も起きて、演技終了後、感極まって涙ぐむ場面もあった。得点は、フリー120.42点、合計181.44点で、自己記録を更新し8位まで順位を上げた。(総要素点60.98 プログラム構成点59.44)

浅田真央の金メダルは逃したとはいえ、2大会連続の五輪でのメダル受賞、男女揃って全員が8位までの入賞という素晴らしい結果を残し、日本フィギュアの強さと層の厚さを改めて思い知った大会だった。素晴らしい感動を残してくれた氷上のプリンセスとプリンスたちに惜しみない拍手を送りたい。

NHKバンクーバーオリンピック「女子フリー」