放送50周年、2012年の大河は「平清盛」、制作発表会の動画配信―NHK
NHKは8月4日、2012年の大河ドラマを「平清盛」に決定したと発表した。本作は第1作「花の生涯」から数えて51作目、制作年としては50周年の記念作品となる。平清盛が主人公となる大河ドラマは、1972年の「新・平家物語」(清盛を演じたのは仲代達矢)以来2作目なる。制作発表会の様子はNHKの番組情報動画サイト「コレ見て!MOVIE」に配信されている。今回は大河の制作発表としては初めて、特製映像を使って紹介された。
平清盛は、平安時代末期、瀬戸内を中心に覇権をなしていた武家の新興勢力からのし上がり、時の最大貴族・藤原氏や武家のライバル・源氏を押さえて一代で史上初の武家政権を確立した人物。一方で、白河法皇の御落胤ではなかったかとの説も伝わる謎めいた側面も持っている。
そんな清盛は一方で、「おごる平家は久しからず」で知られる平家物語以来、アンチヒーロー的側面ばかりが強調されるきらいがある。今回はそうした既成概念を打ち払い、歴史絵巻から解放された躍動感あふれる人物として描いていくとしている。メイン演出を担当する柴田岳志氏は「生身の人間が動き回る、生きている平安時代を描きたい」と強調している。
脚本は連続テレビ小説「ちりとてちん」などを手がけた藤本有紀さんが担当する。政策統括の磯智明氏は、藤本さんを起用したことについて「メインの登場人物だけで50人近く出てくる作品になる。キャラクターとストーリーを巧みに組み合わせてエンターテインメントに持っていく器量を評価した」と語っている。
2012年大河ドラマ「平清盛」制作発表会 NHK