防災の日に考える大都市の災害対策「首都水没」予告動画-NHK

2010年09月01日12時58分社会
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9月1日総合チャンネルで放送のNHKスペシャル「首都水没」の予告動画が公開されている。近年、大都市圏において水害の被害が目立っており、都心部での床上浸水の報告が聞かれるようになった。この番組は、今年4月に内閣府の専門調査会がまとめた、首都・東京が想定外の大雨に襲われて水害が起こった場合の被害状況報告に基づいて作られる内容となる。

関東は利根川・荒川の2水系によって水郷都市として発展を遂げてきた歴史がある。水を制するものは都市を制するとして、江戸時代から水害対策は国にとっての重要課題でもあった。近年、都市部が特に水害に弱い傾向があると指摘された理由には、発達しすぎた下水道が氾濫するという「内水氾濫」の減少が河川の氾濫と同時に起こるために、農村地帯などに比べて特にダメージを受けやすいという指摘がなされている。
都市の地下空間は機能的にあるために重層化しており、その地下空間に流れ込んでしまう大量の水が人々の逃げ場を奪い足かせになるという状況が都市化によって発生しているのである。
この番組では報告書に基づいてどのように水の被害が拡大するのかをCG化し、徹底検証を行う。それによって人々は万が一の大水害に備えてどう行動すればよいのか、「広域避難」という考えに立って災害時の行動を想定し、更にそうした最悪の事態から都市をどのように守ればよいのか考える番組となる。
普段は安全な生活に慣れて意識しない防災対策も、こうした折に触れて一度考えてみる必要があるだろう。

NHKスペシャル「首都水没」は1日よる8時から放送。番組予告動画はNHKのテレマップMOVIEで視聴出来る。



NHKスペシャル 首都水没