【10月新番組】死刑制度を描く問題作「モリのアサガオ」公式予告動画が公開-テレ東

2010年09月30日06時05分ドラマ
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10月18日から放送のテレビ東京ドラマ「モリのアサガオ」の予告動画の公開が始まった。ナビコンの記事でもお伝えした記者会見のようすやオンライン試写の応募開始も近づき、放送開始にいよいよ期待がかかる。

※TV各局の気になる10月からの新番組情報はこちらで紹介→【10月新番組】

「親友が出来ました。死刑囚です。」このショッキングなキャッチコピーに表される、新人刑務官と死刑囚の心の絆を通して日本の司法制度を問う人気コミックがドラマ化となった。原作は郷田マモラで、これまでにも法医学・裁判員制度などを題材にした漫画を発表している。深津絵里主演で人気のドラマ「きらきらひかる」の原作者と言えば思い当たる人も多いだろう。
国際的に死刑制度を廃止する国が増える中、世論的にも死刑制度についての議論が高まっている中でのドラマ化とあって波紋を呼ぶ作品となる事は必至だろう。原作は刑務官や死刑囚、犯罪被害者など様々な立場に対して綿密な取材を行っており、テレビドラマとしてもそうした議論について一石を投じたい構えが見える。番組公式サイトでは、ドラマ視聴後の感想用掲示板の他に死刑制度について論議する専用掲示板も設けて、ドラマを機に活発な意見交換の場を提供している。

主人公には台頭する若手俳優の中でも実力派の声も高い伊藤淳史を起用することで安定感が見られる。更に、このドラマの見どころは死刑囚役の俳優陣の豪華さにもあるだろう。日本の刑罰制度の中で一番重く「極刑」とも表現される死刑を宣告される程の罪を犯した人物ということで、それを演じる俳優たちも個性派がずらりと並ぶ。主人公がかつて憧れた野球のチームメイトでもあった死刑囚を演じるのはARATA。これまでも癖のある役どころが多かったが、今年放送のドラマでもNHK「チェイス~国税査察官~」では巨額脱税犯を、TBS「歸国」では発狂した元検閲官といった役で注目を集めていた。長年の恨みから殺人犯へ至る青年の役をどう演じるかに期待がかかる。
同じ死刑囚舎に属する死刑囚たちの過去も様々だ。被害者への弔いの気持ちから仏の貼り絵を続ける者(温水洋一)、7人の女性を強姦殺人したものの一切反省の色が無い者(六平直政)、遺族へ謝罪の手紙を書き続けるリンチ殺人の主犯格だった者(中村獅童)…若き刑務官が初めて死刑囚と出会って生まれる心の動きは、そのまま視聴者の気持ちとも重なる事も多いだろう。思索の秋に相応しい重厚な作品となりそうだ。

ドラマ「モリのアサガオ」予告動画は、番組公式サイトのトップページで視聴出来る。


モリのアサガオ:テレビ東京公式サイト