米国に高まる反日!日系人の強制収容が始まる!「99年の愛」第2話あらすじと第3話見どころ-TBS
前回の第2話では、平松家に4人の子供が誕生し、ぜいたくはいえないまでも、日本では味わえない幸せな暮らしを手にした平松家の28年後を描いていた。今回は激化する排日ムードの中、壊れていく日系社会と平松家を描く。TBSオンデマンドでは第2話の見逃し配信を開始した。
前回、第2話のあらすじ
アメリカ人からの嫌がらせに耐え抜き、妻のとも(泉ピン子)と一緒に必死で働いた長吉(中井貴一)は念願の土地を手にするまでになっていた。決して裕福ではないけれど、平松家は子供たちも次々に誕生し、幸せな家庭を築いていた。
しかし、大正12年にはワシントン州で土地所有禁止、その翌年には排日移民法が施行され、日本人の移民が禁止され、日系移民への差別にも拍車がかかっていた。そんな中18歳になった長男・一郎は、日本人の権利を守るためアメリカの大学で法律を学んでいた。大学でも日本人差別は激しく一郎に友人はいなかった。しかし、ある日、同じ大学に通う領事館職員の娘・しのぶが、白人学生に絡まれているところを助け、二人は親しく交際するようになる。
しのぶは平松家にも気に入られ、農場の手伝いをするようになっていく過程で、次第に惹かれあっていく一郎としのぶが、過酷な物語の展開の中で一服の清涼剤のような役割をしている。弟の次郎(松山ケンイチ)がしのぶに淡い恋心を抱く場面も見どころだった。
しかし、長吉は外交官の娘であるしのぶとの交際を快く思っていなく、一郎には自分と同じく日本人の農家の娘を嫁にもらうべきだと、ともに釘を刺す。
昭和15年9月1日、日米関係悪化の中、ついに第二次世界大戦が勃発する。ますます日本人への差別が激しくなるアメリカの地で、女の子が暮らすのは心配だと、長吉がしづ(寺島咲)とさち(川島海荷)を日本の親戚に預けようとする。娘の身を案じて日本に帰そうという父の思い、親元を離れて見ず知らずの親戚と暮らすのはかわいそうだと涙する母の愛。どちらも子を思う親の愛が感じられる場面には涙腺決壊。結局しづがアメリカ人に暴行されそうになったことをきっかけに娘たちは日本で暮らすことになる。
第3話の見どころ
しづは広島へ、さちは沖縄の親類宅に預けられることになった。昭和16年のことだった。12月には真珠湾攻撃が始まり、日本とアメリカは敵国として排日運動が激化した。FBIはアメリカ国籍を持たない日系移民の1世の中から、成功者を選び出し敵性外国人として逮捕していた。日本人会の代表と親しかった長吉も目をつけられFBIに検挙される。このとき、あくまでも“日本人”として潔く逮捕を受け入れる中井の演技に注目しよう。
1世だけでなく2世も危険分子と見なされ、アメリカ政府により日系人を隔離するため収容所へと送られることが決定。ただ同然で土地をアメリカ人に取り上げられ、一郎らも収容所へと送られる。一ヵ月後、一郎たちは新しくできたカリフォルニア州のマンザナー収容所へ移動させられ、小宮太助(笹野高史)とその息子・弘(中尾明慶)と、一つ屋根の下で一緒に生活を送ることになる。
一方、日本に送られたしづとさちも、親族からは邪魔者扱いされ辛い日々を送るのだった。
第3話は、1世たちが血の滲む思いで築いた“異国での日本人社会”が次々に壊される、知られざる日系移民の歴史が明らかになっていくのでお楽しみに。
当時の日系人たちの暮らし(番組サイト「スペシャルコンテンツ」より)
アメリカに渡った日系移民一世達は、白人の住居地区では歓迎されないとわかっていたので、一部地域に集まって生活をした。第二次世界大戦が始まるまでの数十年の間に、各地で日本人のコミュニティーが形成され、いくつもの日本街が誕生した。1世たちはアメリカ社会から疎外され、偏見を持たれてはいたが、経済的には安定し、お互い支えあって暮らしていたのだ。
しかし、こうした1世たちの成功が、皮肉にも周囲のアメリカ人たちの反日感情をさらに煽った。こうした中行われた日系人の収容所送りは、西海岸だけでも12万人以上といわれており、一郎たちが暮らすことになったマンザナ収容所(カリフォルニア州)にも、1万人以上が強制収容され、人々は精神的な苦痛をあじわった。
本日(5日)放送の第3話はTBSにて夜9時から放送される。TBSオンデマンドでは現在第2話の見逃し配信も開始している。第3話の見逃し配信は、6日(土)午前0時(本日深夜0時)からの予定。視聴価格は各話420円。
TBSの番組公式サイトには見どころ動画が公開されている。
TBS「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」
TBSオンデマンド「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」
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