説話をモチーフにした壮大なファンタジー史劇「幻の王女」第1話あらすじと関連動画

2010年11月07日01時12分ドラマ
(C)SBS

「幻の王女 チャミョンゴ」の原題は「自鳴鼓」、自ら音を鳴らす鼓という意味で、前回紹介したとおり、古くから伝わる「楽浪公主と好童王子」という説話をモチーフに作られた物語である。

韓国では広く知られる説話のため、これをわかっているものとして物語がスタートする。そのため、説話を知らない日本人には、ドラマの第1話は少々難しいかもしれない。説話「楽浪公主と好童王子」とあわせて第1話のあらすじを紹介しよう。

■第1話のあらすじと説話「楽浪公主と好童王子」
高句麗の第3代王の大武神王(ムヒュル)の息子の好童(ホドン)は、眉目秀麗で近隣諸国ではちょいと有名なイケメン王子だった。お隣の楽浪国の王は偶然ホドン王子に出会い、噂どおりのイケメン振りに、なんとか娘の楽浪姫と結婚させようとホドン王子を説得し、念願どおり娘と結婚させることに成功する。やがてホドンは妻となった楽浪姫を連れて高句麗に帰ってきた。

ところが、父の大武神王は密かに楽浪国への侵攻を考えていた。楽浪国には敵が侵入してくると自ら鳴り出す太鼓「自鳴鼓」があり、守りの堅い国として有名だった。そこで、大武神王は息子のホドンを呼び、妻の楽浪姫に自鳴鼓を破壊させるように命じる。楽浪姫は夫のためにこれを引き受け、自鳴鼓を切り裂いてしまう。楽浪姫から連絡をもらったホドンは、軍を率いて楽浪に侵攻する。楽浪国の王は、自鳴鼓を切り裂いたのがわが娘と知り、娘を殺して高句麗に降伏した。

意気揚々と高句麗に戻ったホドンを待ち受けていたのは、大武神王の第一夫人でホドンの継母の陰謀だった。夫人は、自分の生んだ子を王にするためホドンが邪魔だった。そこで、ホドンから辱めを受けたと大武神王に訴えた。父に追及されたホドンは、楽浪姫をだまし、死に至らしめたことへの罪悪感から自殺してしまう。

以上が説話のあらましだ。ドラマでは楽浪姫をラヒ姫とし、ラヒ姫と同日同時刻に生まれた腹違いの姉妹のチャミョン姫を自鳴鼓の化身として登場させている。第1話は自鳴鼓が切り裂かれた1年後を現在とし、第1話のラストで1年前まで遡り、自鳴鼓を切り裂く場面へと続く。巨大な自鳴鼓の前でラヒ姫とチャミョン姫の戦いが繰り広げられる。

■第1話の見どころ
なんと言っても、主人公ホドンを演じたチョン・ギョンホの格好よさだ。従来の歴史1(C)SBS ドラマに登場する主役陣に比べて、やや線の細いチョン・ギョンホがドラマのオープニングで登場し、すばらしいアクションシーンを魅せてくれる。ワイヤーアクションにVFXを使った見事なアクションシーンは、戦いというよりどちらかというと舞っているようでもある。思わず見とれる美しい映像は、むしろ劇場の大スクリーン向きかもしれない。髪型のせいもあるかもしれないが、どこか日本の若侍のようでもある。

第1話でもうひとつどうしても見逃せないアクションがラストに登場するラヒ姫とチャミョン姫の戦いだ。真紅の衣装のラヒ姫を「トキメキ☆成均館スキャンダル」「シティーハンター in Seoul」のパク・ミニョンが、純白の衣装のチャミョン姫をチョン・リョウォンが演じる。チョン・リョウォンといえば、「私の名前はキム・サムスン」で、重い病気を抱える役を演じた女優。男性が思わず守ってやりたいと思うような華奢な女性だ。当初、キャスティングを聞いたとき心配したものだが、みごとなアクションにただただ感服だ。

ほかにも、第1話では戦のおきた楽浪の城がそのまま砂城のミニチュアとなって、戦術会議の場面に登場したり、鷹が空高く舞うシーンをVFXで美しく映し出したり、竹林の中を進軍する高麗軍の前に霧の中から現れる楽浪軍の登場の仕方、どれも神秘的で美しい。SBSのドラマはストリーはいいが、少々ゴージャス感に乏しいとはよく聞く話だが、こと「幻の王女」に関してはそんな心配はまったく無用。豪華な映像がたっぷりと堪能できる。

「幻の王女 チャミョンゴ」オフィシャルサイト[予告動画]
BSフジ番組サイト (2011年4月17日より放送)
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発売日:12月15日
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