三国争乱 春秋炎城全30話
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春秋時代の中国。小国・淹城は、近隣の呉・越・楚に狙われていた。その淹城へ、鄭の名宰相・子産の子孫を名乗る公孫宇がやってくる。しかしその肩書きは偽りだった。公孫宇は道中、村娘の羅敷と、農民の賀子丹に出会う。そして城に着くと、「子産の遺言に基づき、伯淹様を補佐したい」と申し出る。一方、泥棒を捕らえようとした子丹と羅敷が、呉軍に捕らえられてしまう。実は淹城の姫君だった羅敷。伯淹らが策を練る中、公孫宇が交渉役を買って出る。
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めんどりを携えて呉に現れた公孫宇は、羅敷と子丹の救出に成功する。同じ頃、呉越両国は中原制覇を目論んでいた。呉では、伍子胥と呉王の公子夫差が越討伐を主張し、まず淹城の桑樹トン(そうじゅとん)を平定すべきと説く。一方の越では、王の允常が病に倒れる中、太子勾践が、呉討伐の要は淹城であると見ていた。しかし淹城の君主・伯淹は鶏の世話にいそしむばかりか、桑樹トンを守る役目として、鳥泥棒の毛を指名。伯淹の真意が読めない公孫宇は、苛立ちを募らせる。
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子丹は、義姉との平穏な暮らしに戻るも、「立身出世」を夢みていた。そんな中、行商人から買った靴の底に、謎の図案が記された羊の皮が入っていることに気づく。ある夜、城を抜け出した羅敷は桑樹トン(そうじゅとん)へ行き、胸に秘めた思いを子丹に打ち明ける。やがて、淹城に雨が降り続く。水位を増す河と鶏舎に執心する伯淹に、義妹の碧蓉が詰め寄る。一方、公孫宇は、鶏舎が治水工事の模型だと気づく。呉では、王の闔閭が、太子波に淹城討伐を命じていた。
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呉王に命じられ淹城制圧に向かう太子波だが、軍を熱心に統率せず、兵の不満を買う。淹城では、伯淹の計画を見抜いた公孫宇が、淹城全体の治水計画を任される。一方、越も、兵を待機させる。公孫宇は、太湖の堤防を決壊させることで、呉軍の行く手を阻むことを提案。下流の桑樹トン(そうじゅとん)が水没することを知りつつも、伯淹は淹城を守るため、その案を採用する。ついに堤防は決壊。呉軍は水難を避けて待機する。事情を知らない羅敷は、桑樹トンに向かっていた。
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呉は淹城と和議を結ぶ。伯淹のもとに、桑樹トン(そうじゅとん)の村民は無事との知らせが入る。羅敷も戻り、城は喜びにわく。一方、高熱に苦しむ義姉を救うため、子丹は、羅敷にもらった玉帯鉤を手に城へ行く。取り次いでもらえず引き返すが、偶然通りかかった公孫宇に助けられる。呉では波太子のふがいなさに、呉王・闔閭が激怒し、副将の伯ヒ(はくひ)を左遷する。伯ヒに裏で取り入ろうとする夫差。波太子は、「夫差を太子にしてほしい」と願い出るが、闔閭は取り合わない。
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伯淹は被害を受けた桑樹トン(そうじゅとん)の復興と共に3年間の免税を約束する。公孫宇は功績を認められ、大夫に抜擢されるが、越にいる義父范蠡に状況を逐一報告していた。范蠡は、太子勾践に、淹城を興隆させ呉を抑えるための策を進言する。公孫宇への借金を返すため身売りをしていた子丹は結局、公孫宇に買い取られる。羅敷は叔母の碧蓉から、玉帯鉤をなくしたことを責められていた。開き直る羅敷に、碧蓉は玉帯鉤の持つ意味を話して聞かせる。
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公孫宇は茶楼の女将・約と出会い、度々訪れるようになる。羅敷は、公孫宇を太傅にしたいと言い出すが、それは公孫宇の屋敷で働く子丹に会うための口実だった。ある日、大雨で蔵書を濡らしてしまう子丹。羅敷は、自分が濡れるのも構わず、必死で子丹を手伝う。2人の姿に嫉妬を覚えた公孫宇は、書を台無しにした子丹に激高する。羅敷と、廬常の娘・百レイ(ひゃくれい)は、蔵書の修復を手伝うことにする。そんな中、公孫宇は、鶏舎の修理のため、子丹を現場に向ける。
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公孫宇は伯淹に治水案を提案するが、有事の際に淹城が孤立してしまうことを見抜かれ、却下される。そんな中、子丹の傘のあて布に使われていた羊の皮が、実は本物の公孫宇が伯淹にあてて書いた手紙であることが判明する。手紙を奪おうとする公孫宇。しかし、鶏舎の修復を手伝う子丹は、その図が鶏舎の地形に酷似していることを見抜き、伯淹に献上する。窮地に追いやられた公孫宇は、自分は越の密偵であり、淹城に忍び込んだ目的を明らかにする。
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公孫宇は淹城追放を命じられるも、死罪は免れた。失意の中、越へ旅立とうとした矢先、伯淹の重臣である廬常から呼び出される。越と淹城とで友好関係を結ぼうと提案する廬常に対し何かを察した公孫宇は、淹城に留まることを決意し、約の茶楼に身を寄せる。一方、功労を認められ治水工事の現場監督に任命された子丹は、効率よく泥を運搬できないかと頭を悩ませていた。そんな中、激励のため工事現場に訪れた羅敷の乗る丸木舟を見た子丹は名案を思いつく。
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楚王の誕生日を来月に控え、越では勾践が祝いの使者として大将・石買を派遣することを決めた。呉は公子の夫差を、淹城では、重臣の廬常がその役目を買って出る。しかし伯淹から楚王への贈り物を受け取った廬常は、思わぬ行動に出る。娘の百レイ(ひゃくれい)はその様子を偶然目にしてしまう。治水工事は着々と進み、監督の子丹は、ソリで土を運ぶことを考案したことで、皆から一目置かれる存在となる。そんな中、伯淹の母、太后がついに臨終を迎える。
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