連続殺人事件の犯人を捜せ!元嬪が懐妊?「イ・サン」第53-54話あらすじ見どころ予告動画-NHK

2010年12月17日01時40分ドラマ

サンが新たに登用した庶子出身の官吏たちが一斉に襲われ、彼らが師と仰いでいた奎章閣(キュジャンガク)館長のキ・チョニクが亡くなる。53話は、奎章閣の館長キ・チニョクの葬儀から始まる。

53話では、キ館長殺害の犯人探しでミン・ジュシクに加えた暴行事件と、連続殺人事件の容疑者としてホン・グギョンが逮捕される。第54話では真犯人逮捕の場面が、それぞれ一番の見どころとなっている。

キ・チョニクはサンにとっても師であった。サンが王世孫だった頃(第23話)で運命的な出会いをし、身分を隠したまま実に多くのことを師から学んだのだった。サンはなんとしても師を殺害した輩を探し出そうとした。事件の首謀者は庶子の登用に不満を抱く老論派の重臣のなかにいるとにらみ、老論派を牛耳るチャン・テウを呼び出すが、彼は関わっていないようだ。
そんな中、ホン・グギョンは、ついにミン・ジュシクが事件の首謀者だと突き止めた。ミンを暴行して「すでに証拠を握っている」とだまして共犯者をあぶりだそうとした。
ところがとき同じくして刑曹判書が殺害され、ミンを暴行した事件と同一犯の仕業とみなされ、ホン・グギョンが殺人犯と疑われ、ついには逮捕されてしまう。殺人事件はその後も続いた。死体の手にはある文字が書かれていた。事件の鍵はこの文字が握っている。ドラマをみて推理してみよう。
これを機に一気にホン・グギョンの始末を考える老論派は、彼への拷問をサンに要求する。ここでサンが囚われの身のグギョンに深夜こっそりと会いに行く。この面会でサンは、老論派たちの前でグギョン無実の証拠を見せると決意するのだ。大切なシーンなのでおみのがしなく。

一方、ヒョイ王妃は側室、元嬪(ウォンビン)の言動が目に余ると自室に呼んで教育する。不満げな元嬪に怒った王妃が、翌日出直すようにと帰した直後に元嬪が倒れてしまう。
側室の教育はもちろん宮内の女官たちの躾にいたるまで、その教育は王妃が担当していた。しかし実際には大妃(王の母)、大王大妃(王の祖母)がいれば年長者にその実権があった。

ところで、ナビコンの2倍シリーズで紹介しているNHKドラマ「蒼穹の昴」だが、第12回放送で、光緒帝の王妃がある罪を起こした側室の珍妃を呼び出して側室の心得を暗唱させるシーンがある。サンの妻ヒョイは善、光緒帝の王妃は悪として描かれており、その扱いはまったく異なるが、よく似たエピソードだ。サンが即位したのが1776年で、西太后の甥・光緒帝が即位したのが1875年。とすると、19世紀まで清(中国)ではこのような王宮のしきたりが横行していたのかと改めて感じ入ってしまった。

【第54話】
今回はホン・グギョンの無実を証明するため、テス、ジャンボ、ソッキが大活躍する。サンは、ホン・グギョンの投獄中に真犯人が再度老論派の重臣を狙うはずだと告げる。そして次の標的になると思われる3人の重臣たちの屋敷をテスたちに見張らせた。しかし何も起こらず、代わりに他の重臣が死体となって発見された。
サンは、一連の殺人事件が奴婢たちの犯行だとにらみ、次に狙われる戸曹判書の家をテスたちに見張らせた。今回はジャンボが戸曹判書に変装して犯人を待ち受けるのだが、ジャンボの変装はなかなかのもの!ここから奴婢たちが組織した一味の逮捕まで、キレのいいアクションがたくさん見られるのでお楽しみに。

サンの推理とテスたち3人のお手柄でホン・グギョンは釈放される。何故犯人が特定できたのかを質問したグギョンにサンはあるものをみて気づいたという。果たしてそれはなんなのか?ドラマで確認しよう。礼をいうグギョンに「私たちの仲ではないか」といいながらも、「極端に走りすぎるところがある」とグギョンに釘をさした。グギョンは態度を改めるだろうか?

さて、サンは今回の一連の事件で、奴婢制度の撤廃を決意する。当時、推刷都監という官庁があり、逃亡した奴婢を捕まえていた。ここで何かのドラマを思い出さないだろうか?
そう!あの「推奴(チュノ)」だ。このチュノこそが逃げた奴婢を探して捕まえる仕事なのだ。ドラマ「推奴」の舞台は17世紀の仁祖王の時代。ドラマの年表で確認しよう。同じ時代を描いたドラマに「一枝梅」「快刀ホン・ギルドン」「必殺!チル」といった、世を嘆き身分制度に恨みを持つ義賊ドラマが多いことに注目しよう。(当時の身分制度については、朝鮮王朝豆知識を参考に)

ドラマに戻って…チャン・テウは、ホン・グギョンの無罪放免を黙認し、自分を裏切った側近のミン・ジュシクを追放した。
しかし、この事件がきっかけでホン・グギョンとチャン・テウとの対立が決定的となる。そして、グギョンはあろうことか貞純大妃の力を借りてチャン・テウを退けようとした。

一方、ソンヨンが気に入らない元嬪は、恵嬪大妃が申し出た懐妊祈願の屏風絵を、ソンヨンに描かせることを思いつく。元嬪が、ソンヨンへの嫉妬に加えヒョイ王妃への恨みまでをソンヨンに爆発させたとき、皮肉にも元嬪に懐妊の兆候が現れる。宮中に久々にサンとであったソンヨン。サンに懐妊のお祝いを言ったときのサンの切ない言葉をお聞き逃しなく。

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