曹操の覇業への道と失ったもの…ドラマ「三国志Three Kingdoms」最終回あらすじ-BSフジ

2011年05月18日10時56分ドラマ

第18話「呂布の死」あらすじ

呂布の城を取り囲んだ曹操軍の前に呂布が単騎訪れた。城の守りの堅さを誇示する呂布に対し、曹操は自分が畏敬の念を抱くのは呂布のみだと説得し、共に盟約を組む事を提案する。自らは戦が得意ではないが得意なものを助ける事は出来ると呂布を持ち上げ、講和を説いた。しかし、かつて旅を共にして曹操の非情さを知る陳宮が割って入り、呂布への懐柔作戦は失敗に終わった。
かくなる上は呂布を攻撃するより他は無いのだが、呂布の誇る城壁は強靭で、無理に攻撃すれば味方に大きな損害が出ることは目に見えていた。そこで郭嘉が曹操に提案を行った。もうすぐ雨季に入る頃合を見て城を守る泗水(しすい)を利用した作戦を実行することになった。一方城内の陳宮は二ヶ月持ちこたえれば曹操軍は撤退すると見て、城の内外から曹操を挟み撃ちにする作戦を立て、呂布に協力を仰いだ。ところがその折、貂蝉が風邪で寝込んでしまった事を知り、呂布は病の貂蝉の側を離れなかった。貂蝉は病の自分に構わず陳宮の作戦通りに動くように頼むが、弱りきった貂蝉を前に呂布は一向に離れようとしなかった。激しい雨の中陳宮は呂布に出陣を促すが、危篤の貂蝉のために看病を行いたいと申し出、出兵を遅らせるように頼んだ。既に計画通りに軍隊が揃ったものの、呂布の一声で集まった兵たちは解散し、作戦実行する機会を陳宮は失ってしまった。
長らく寝込んでいた貂蝉が目覚めると、看病に疲れて目を閉じる呂布の姿が側にあった。驚いた貂蝉はすぐさま城外に陣を張る陳宮の作戦に従うように懇願したが、その時に城内に洪水が押し寄せたことを告げる知らせが響き渡った。曹操が土手を崩し、泗水の水を引き入れたのだった。陳宮はもはや、呂布に対して敗北か降伏して開城するかの洗濯しか示すことが出来なかった。城外からは一斉に矢が放たれ、その中の矢文には呂布の首を討ち取るようにとした文がしたためられていた。たまたまそれを読み上げる部下たちを見つけた呂布は怒り、聞き入れることもせずに処罰を与えるように命じる。これまでの鬱憤が溜まった部下たちは、眠りに着いた呂布を寝台に縛りつけて生け捕りにした。
翌日、呂布を捉えた家来たちが城外の曹操に城に入るように呼びかけた。証拠を見せろという曹操に対し、家来は方天画戟を曹操に向かって投げた。それは正真正銘呂布の武器であり、曹操軍は無事に城内に入る事が出来た。家来たちに縛られて曹操の前に出された呂布は家来を罵るが、軍より妻を大事にした事を逆に批難される始末だった。その席には劉備も同席しており、呂布が縄を緩めるように曹操に頼むものの、猛虎の縄を解くことは出来ないと拒む。呂布は傍らにいる劉備にも命乞いをした。しかし劉備が曹操に口ぞえしたのは、呂布の4度目の義父になってくれという言葉だった。これまで呂布の父となったものはその裏切りにより悲惨な死を遂げており、それを皮肉ったものだった。劉備を罵る呂布に、劉備は忠義の心の無い呂布を冷たくあしらった。憤慨して襲い掛かろうとする呂布だったが、縄に縛られたままその場を連れ去られてしまうのだった。それと入れ替わりに、呂布の第一の部下であった張遼が連れてこられる。呂布に対する忠義の厚い張遼に対し曹操はその縄を解き、武勇を称えて自由を与えた。その対応に感謝した張遼は、自ら曹操の部下となる事を申し出たのだった。

曹操は、呂布の軍師であった陳宮との対面を果たした。陳宮の才能を高く評価している曹操は、何故呂布の軍師となったか尋ねた。陳宮は、呂布は愚かな面もあるが心根がきれいで素直であると評価し、自分の意見を聞きさえすれば呂布と共に覇を唱えることが出来たと語った。続けて曹操は、自分は陳宮を殺すべきか生かすべきか尋ねた。それに対し陳宮は断固として殺すように勧めた。自分を殺さなければ、過去に伯父を殺害した罪をいいふらすぞと脅し、実際にその場にいた家来たちにその言を広めるのだった。陳宮を捕らえようとする家来に対し、曹操は陳宮が自分の命の恩人であると言い、好きなだけ罵ったら酒を飲もうと切り出すのだった。陳宮に面の皮が厚いと罵られた曹操だが、自分は俗世的な道徳とはかけ離れたところにあると語り、陳宮のように道理を説くものこそが潰れていくと自説を語った。斬首官促す陳宮の手を名残惜しそうに曹操は取り、自ら見送ることを申し出た。その手を固く握ったまま、曹操は陳宮の処刑の場に向かった。

その頃広場では呂布の処刑が行われるところだった。罪人の枷をつけられた呂布の前に、かつて呂布が身に着けていた衣を羽織った貂蝉が現れた。貂蝉は呂布の腕を取り、共に処刑台に向かって歩き出した。呂布は磔にされ、それに寄り添う貂蝉だったが、処刑の弓が射られんとするその時、貂蝉は殺さないという命令が届き、哀しくも貂蝉は引き離されてしまうのだった。かくて呂布の処刑は行われ、貂蝉は気を失ってしまう。
曹操と陳宮は見晴らしの良い丘に向かっていた。陳宮の亡き後、老いた母はどうするかと曹操は尋ねるが、きっと曹操が手厚く待遇してくれるだろうと答え、曹操もそれを承諾した。幼い子ども達についても苦労はするだろうが心配ないと陳宮は語り、最後の最後まで陳宮に志を変えて自らの門下に入るよう暗に懇願しつづける曹操を聞き入れる事無く、陳宮は自らの処刑を受け入れた。その死に際し、曹操が流した涙とは何を思っての事だったのか。呂布とその軍師の陳宮の死を以って曹操にとっての敵はまた一つ消えたものの、大きな喪失感も残るのだった。


現在、フジテレビの関東ローカルでも同作の放送が始まっており、まだまだファンの拡大が見られるこの作品。CSチャンネルの衛星放送でも放送がスタートされ、今後もまだまだ目が離せない作品となりそうだ。作品オフィシャルサイトでは予告とダイジェスト動画を公開中。

ドラマ「三国志」公式サイト