【ノーベル賞記念講演】ノーベル財団公式サイト「Nobelprize.org」より配信。 益川教授は日本語でスピーチ。

2008年12月10日12時55分社会

ノーベル物理学賞を受賞した京都産業大教授の益川敏英さん、高エネルギー加速器研究機構名誉教授の小林誠さん、化学賞を受賞した米ウッズホール海洋生物学研究所・元上席研究員の下村脩さんらの記念講演が12月8日、スウェーデンのストックホルム大学で行われた。米シカゴ大名誉教授の南部陽一郎さんは夫人の体調不良のため欠席し、論文共著者のローマ大教授ジョバンニ・ヨナラシニオさんが業績を紹介した。

今回の講演のために初めてパスポートを取得したほどの英語嫌いの益川さんは、最初の「アイアム ソーリー、アイ スピーク ジャパニーズ オンリー」以外は、異例となるすべて日本語で講演をした。会場では益川さんの弟子となる京都大教授の九後(くご)太一さんが2週間弱で英訳した原稿をスクリーンに映し、サポートした。過去には1968年に文学賞を受賞した川端康成さんも日本語で講演している。益川さんの講演テーマは「CP対称性の破れがわれわれに語ったこと」。

一方、益川さんの前に小林さんは「CP対称性の破れとフレーバー混合」というテーマで、流暢な英語で講演した。

研究のため100万匹以上のオワンクラゲを捕獲したという下村さんは「緑色蛍光タンパク質GFPの発見」というテーマで講演し。講演冒頭にオワンクラゲから発見したGFPを入れた試験管を掲げ、紫外線が出る懐中電灯を試験管にあてて緑色の光を浮かび上がらせた。

【ノーベル賞記念講演】ノーベル財団公式サイト「Nobelprize.org」
南部陽一郎さんの講演(代理)
小林誠さんの講演
益川敏英さんの講演
下村脩さんの講演