JAXA、7月21日に打ち上げられる「こうのとり3号機」の話題をビデオで紹介

2012年06月07日16時47分暮らしと文化
全機結合された「こうのとり」3号機((C)JAXA)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターは、「SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第163号」を公開、7月21日に種子島宇宙センターから打上げ予定の宇宙ステーション補給機「こうのとり」3号機(HTV3)の話題をビデオで紹介する。

こうのとり3号機 は、2011年1月に打ち上げられた「こうのとり」2号機に続く2機目の運用機。船内物資、宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)滞在に必要な食料品や生活用品などを運ぶ。
日本の主な物資としては、水棲生物実験装置(AQH)、小型衛星放出機構(J-SSOD)、小型衛星、再突入データ収集装置(i-Ball)、海外の主な物資としては、触媒反応器(水再生システムの一部)、小型衛星などが運ばれる。
船外物質は、日本の物質はポート共有実験装置(MCE)、海外の物質はSCAN Testbed(NASAの実験装置)が運ばれる。
また、ISSで不要となった物資を搭載し、大気圏に再突入させて燃焼廃棄する。

こうのとり3号機では、より確実で効率的にISSへ補給を継続するために、メインエンジンなど主要な機器が国産化された。ISSの運用要求に柔軟に対応するための開発・改良も行われている。
また、1号機、2号機の物資搭載のノウハウ蓄積を通じて、打上げ直前の物資搭載量を大幅に増やした。これにより、運搬計画を柔軟にし、利用者のニーズに対応可能な物資輸送手段となった。
さらに、曝露パレットには、船外実験装置を載せるための多目的曝露パレット(Exposed Pallet - Multi-Purpose: EP-MP)型を新たに搭載。EP-MPは、きぼう以外のISSの船外機器も載せることができ、今後、想定される多様な船外物資の運搬要求にこたえることができる。

こうのとり3号機は、5月4日、種子島宇宙センターの第2衛星フェアリング組立棟(Second Spacecraft and Fairing Assembly Building: SFA2)において、全機結合(打上げ形態に電気的・機械的に機体を結合)が完了した。
現在、総合的な機能確認を目的とした全機点検を行っており、今後、推進薬の充填や衛星フェアリングへの格納、H-IIBロケット3号機との結合など、打上げに向けた最終準備段階を経て、種子島宇宙センターから7月21日午前11時05分ごろに打ち上げられる予定だ。

ビデオライブラリ「SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第163号」