再びめぐりあう典膳と千春、潜伏する安兵衛…ドラマ「薄桜記」第9回予告動画と前回のあらすじ-NHK
9月7日、NHK・BSプレミアムの時代劇「薄桜記」は第9回「文鳥」を放送、お家騒動から吉良上野介(長塚京三)の護衛を務めることになった典膳(山本耕史)は上野介の妻・富子(萬田久子)に仕える千春(柴本幸)と顔を合わせる機会が増えていく。一方お家断絶になった浅野家家老のもとへ婿養子に入った堀部安兵衛(高橋和也)の安否が気遣われていたが、ある日典膳のもとへ安兵衛を見かけたという知らせが飛び込んでくる。
<第9回みどころ>
一旦は落ち着いたかに見えた殿中での刃傷沙汰の影響が、密やかに広まっていく様子が描かれる回となる。浅野家側以外はどんな思いを抱えて暮らしていたのかが繊細に描かれている点でも興味深い。皮肉な事に、このお家騒動が典膳と千春の縁を取り持つこととなる。今の世にあっては浅野家家臣たちの吉良邸討ち入りは周知の事実であるが、事件直後は浅野家の動向について様々な憶測が飛び交っており、当事者たちの不安がいかばかりであったかを考えてみたい。
■第8回「両成敗」あらすじ
浅野内匠頭(オードリー春日)に斬られて床に伏していた吉良上野介が気付いた時には内匠頭は即日切腹、浅野家は謹慎中である事を知らされる。内匠頭の行動は乱心であったと主張する吉良は、厳しすぎるお上の沙汰に自分が浅野家から恨みを買ってしまうと不満を露にした。長尾権兵衛(辰巳琢朗)から浅野家が俸禄召し上げに赤穂城明け渡しを命ぜられたと聞いて頭を抱える。しかし吉良の思惑に反して周囲は浅野家への厳しい公儀の沙汰を喜んでいた。
浅野家では江戸の屋敷に家臣たちが集まり談義を行っていた。安兵衛は浅野家に対して厳しすぎる沙汰に仇討ちが必要になってくると主張する。しかし江戸の家臣たちだけでは話がまとまらず、赤穂に居る家老・大石内蔵助の返事を待つことになった。この出来事を部外者として見ていた典膳は、遺恨であるなら斬りつけるだけに留まらず惨殺していたであろうと分析。よって内匠頭は乱心と推察されるが、そうであるならば即日切腹は厳しすぎるものであると考えていた。時が流れ、浅野家取り潰しとなる一方で上野介は子の義周(市川知宏)に家督を譲り隠居することを申し出、受け入れられる。しかしこれと同時に公儀は新築した呉服橋の吉良邸を召し上げ、本所へ屋敷替えする事も命じた。上野介は隅田川の向こうの僻地に飛ばされることを大いに立腹し、ただ斬られただけで隠居、家まで追われることに激怒する。この動きを白竿屋長兵衛(高島政信)はいずれ起こるであろう、浅野家の討ち入りを行いやすくするためのものでないかと考え、それを聞く典膳も不安を覚える。いずれにせよ、こうして吉良家と浅野家の事件は世間的に両成敗としてまとめられた。
そんなある日、典膳の下を千春が訪ねて来た。病に倒れた千坂兵部(草刈正雄)が典膳に面会したいとの言づてを持ってきたのだった。これまでも幾度となく面会の申し出を断ってきた典膳だったが、病人に対しての見舞いということならばと承諾した。これを受けて典膳が千坂の屋敷を訪れると、応対に出たのは千春の兄であり、自分の腕を斬り付けた張本人の長尾龍之進(忍成修吾)であった。龍之進から典膳は千坂が逝去した事を知らされる。そしてその遺言として吉良の護衛を頼みたいとのことだった。派手な警護を嫌う上野介のために、一人でも十人分の働きをするであろう典膳を推挙したいとの考えだった。典膳はおもむろに殿中の刃傷沙汰の話を持ち出す。遺恨であれば互いに恨みが残るが、乱心であれば水に流されるべき。龍之進が自分を斬りつけたのは遺恨であったのか乱心であったのか。そう問いかける典膳に、龍之進は涙を流して乱心であったと頭を下げた。典膳の腕を斬って早4年、龍之進が大いに悩み苦しみ、謝罪をする姿を見て最後には乱心であると自らを断じた龍之進に対し、典膳は穏やかな顔でこれまでの事を水に流すと告げるのだった。そして千坂の遺言を承諾した典膳は、本所の吉良屋敷へと移り住むこととなる。
BS時代劇「薄桜記」第9回は7日(金)よる8時から放送。予告動画はドラマ公式サイト「次回予告」で視聴出来る。第8回「両成敗」のオンデマンド配信購入期限は9月14日まで、210円(税込・視聴期間:購入後1日)で視聴出来る。NHKオンデマンドではお試し視聴も配信中、見逃し見放題パック(月額945円・税込)の対象となる。
薄桜記|NHK BS時代劇
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