偉大な太陽が沈んだ高麗を歪んだ天才が牛耳る!「光宗大王-帝国の朝-」第1-5話あらすじと予告動画
「光宗大王-帝国の朝-」の主要舞台となるのは北朝鮮…平壌や白頭山での撮影を行い、南北ドラマ交流の幕開けにもなるなど、大きな話題を呼んだ作品で、第1話では、本作の前史ともいえるドラマ「太祖王建」のワンシーンも登場する!BS朝日番組サイトでは相関図が、韓国公式サイトでは全話の予告動画や場面写真などが公開さていている。ただし、視聴には会員登録が必要。
正統派史劇として、歴史ドラマファンにはたまらない一作。特に、「太祖王建」ファンには、後半に登場した人物がそのまま「光宗大王」に登場するので、入り組んだ人間関係もスムーズに視聴できるはず。高麗時代の歴史背景を全くご存じない方は、ナビコン韓流コーナーに、ドラマ視聴に役立つ歴史年表や地図があるので参考にどうぞ。また、【「太祖王建」を2倍楽しむ】では全話のあらすじと見どころを紹介しているので、こちらもご利用を。本作のBS朝日の放送にあわせて【「光宗大王」を2倍楽しむ】で、あらすじと見どころなどを解説していくのでお楽しみに。
※ドラマ視聴の前に、【「光宗大王-帝国の朝」を2倍楽しむ】の「(1)ドラマの紹介」に目を通しておくと、ドラマがもっとわかりやすくなります。チェックをお忘れなく!
■第1話
943年(高麗太祖26年)3月―。後三国統一より7年の歳月が流れたこの年、将軍キム・ギョンスルは王都に厳戒態勢を敷いていた。太祖王建(ワンゴン)の命がそう長くないことが国中の者に知れ渡り、隙を狙った地方の豪族を警戒していたからだ。そして王宮では、2人の老臣が会話をしている。兵部令(国防大臣)パク・スリと徇軍部(軍の統帥者)のヨムサン将軍だ。ワンゴンの後継者ワンムは、心身共に弱く、彼の子供はまだ幼い。しかも、三国統一したとはいえ、まだ不完全な形で、まさに高麗帝国は風前の灯、緊迫した状況。
その頃弟のワンヨとワンソは、父ワンゴンの命で中原(現在の中国、黄河中下流域にある平原一帯のこと)の視察に来ていた。白頭山の頂に立つ二人は、かつてここまで征服していた檀君(タングン)を語り、いつの日か契丹からこの地を取り戻すことを誓う。
そんな中ワンゴンは重篤な状態の中で、白頭山に行った二人の息子、ワンヨとワンソの帰りを待ちわびていた。偉大な太陽が、今、まさに沈もうとしていた…。
さすが大河のKBS。厳戒態勢を敷く王都の空撮、霊山・白頭山からの映像は迫力満点で、男性アナの語りも、本格派歴史ドラマにふさわしい重厚なドラマのオープニング。パク・スリ、ワンギュ、ヨム・サンといった「太祖王建」でおなじみのキャラクターが多数登場する。ドラマ「太祖王建」の中のチェ・スジョンが登場する場面もあるのでお見逃しなく。
左:将軍キム・ギョンスル、右:パク・スリ■第2話
ワンヨととワンソを待ちわびる病床のワンゴン。居並ぶ王妃たちの前で、太子ムは泣くことしかできない。そんな太子に息絶え絶えの声でワンゴンは、「お前がかわいそうだ。高麗を守れるか」と問いかけ、「ムとヨに頼れ。弟だ。パク・スリがお前を擁護してくれる。スリだけを信じろ」と言葉を遺す。ムの母・荘和(チャンファ)王妃(元トヨン)は他に頼れる臣下としてワンギュの名前を連呼する。その傍らには、ヨとソの母・神明順成王妃(元スイン)が控える。眠りから目覚めたワンゴンは、タンムン(坦文)高僧にクンイェやキョンフォンの夢を見たと語り、パク・スリを呼び寄せ、<訓要十条>を書き留めるように命じる。
その頃ワンヨとワンソは、契丹の地、白頭山の頂に昇った美しい太陽を見つめて大志を抱き、二人で協力して強い国を作ろうと誓い合う。そこへ王都から「父上が危篤のため、すぐ戻るように」との伝令が届き、二人は馬を走らせる。しかし、二人が王都に戻った時、ワンゴンは静かに息を引き取った後だった。ワンゴン67歳。長男ワンムは、父がどんなに二人の帰りを待っていたか、と悲痛な思いを叫ぶ。
今回も「太祖王建」の名シーンが登場。臨終間際のワンゴンが夢のシーンだ。クンイェ最期の場面「太祖王建」120話とキョンフォンの場面「太祖王建」200話だ。また、すっかり年老いた二人の王妃。かつてのトヨンとスインは「太祖王建」では争った記憶がなかったが、本作でどうなるのか?
神明順成王妃(ワンゴンの第3妃、ワンヨとワンソの母)■第3話
ワンゴンが崩御し、開京(ケギョン)では厳かに国葬が行われる。荘和王妃はワンギュを呼び、次の王位を継ぐことになるワンムの手助けをしてほしいと頼む。ワンギュは即位式で王印を捧げ持つ役目を腹違いの弟ワンヨにさせてはどうかと提案。つまりワンヨは新王の臣下にすぎないと印象付けようというわけだ。王妃はそれを名案と受け入れる。ところが肝心なワンムが、体が丈夫ではないことを理由に、玉座に就くことを辞退したいと申し出る。ワンム以外に20数名の弟がいるのだから…。しかし王妃はこれを激怒、辞退は許されない。
ワンムが玉座に就くことを喜ばない輩は他にもいた。西京の総官ワン・シニョン。ワンゴンの従兄弟だ。ワンギュが、ワンゴンからの信任を得て、今や臣下はもちろん豪族たちをも牛耳る第一権力者で、心身共に虚弱で、しかもワンギュの娘を妃にもつワンムが玉座に就けば、いよいよ高麗はワンギュの思いのまま。これをワン・シニョン以下、王族たちは良しとしなかったのだ。
渦中の人物、ワンギュ(王規)とは光州地方の豪族出身で、中国で学問を修めた高麗の文臣。ワンゴンの晩年に寵愛され、王命の遂行や朝廷事務等を司る内奉省の長を務め、高麗の数々の外交問題等を解決した。ワンゴンの第15妃と16妃に、ワンムの妃(後広州院夫人王氏)と3人も娘を嫁がせている外戚。
そんなワンギュが後ろ盾になるワンム。誰もが王材ではないと認め、本人も王位に就くことを拒んでいる。誰よりも後継問題の恐ろしさを知っているのだ。
高麗第2代王・恵宗ワンムと第1妃■第4話
新国王即位の朝―。清州出身の豪族のキム・グンリュル(金兢律)は、機嫌が良く高笑いが止まらない。一方、即位式で王印を持つことになったワンヨは、それがワンギュの仕業であることを見抜き、腹を立てるが、ワンソは「王印は私の物だが、しばらく兄に預けたと思えばいい」と進言し、ワンヨもそれに納得する。
いよいよ式典が始まったが、ワンムは極度の緊張からかろうじて式は終えるが意識を無くしてしまう。荘和王妃は、新王(ワンム)がここまで気弱だったことを嘆き、神明順成王妃はほくそ笑む。
ワンヨは、王印を持たされた屈辱にいよいよワンギュ対抗策としてワン・シンニョムを味方につけようと考える。一方、ワンソは、ワンムは病弱で嫌々王位に就き、ワンヨは虎視眈々と王位を狙う、という王子という身の上を憂う。
キム・グンリュルとは、ワンムの清州院夫人金氏とワンヨの第3妃(清州南院夫人金氏)の父。彼もまた外戚。
ワンヨ(ワンゴンの息子、ワンムの腹違いの弟)■第5話
ワンムは第2代王となり、恵宗(ヘジョン)と名を変えた。ワンギュは、新帝国主義を語り、恵宗を巧みに手の内に引き込み、ついには侍中の座を得て人事を一任されるようになる。新王の恵宗は、弟たちとも仲良くやりたいと言うが…。
ワンヨはワンソの優秀な家臣だったチャン・ダンソルを自分の家臣とした。自分の窮地を十分に知るワンヨは、「王位を継げなければ死んだも同じ。いつも側で助けてほしい」と経験豊富なダンソルに頼む。一方、ワンソはタンムン(坦文) 高僧を訪ね、進むべき道の教えを請う。
いよいよ刷新した人事の発表の日。これまで徇軍部だったヨム・サンを閑職の内議省(王の補佐)にし、軽率で軽口の多いキム・グンリョルに徇軍部を任せ、パク・スリはそのまま兵部令に留任させるが、その他重要な任を全て外戚で固める人事を発表。しかし恵宗はここでも途中で失神。その後の発表は侍中となったワンギュが自ら名乗り出て続ける。ところがその内容は、目障りなワン・シンニョムは早々に西京に帰れ、太子の異動は許可が必要など、言いたい放題。さすがにシンニョムは黙っておられず、ついには朝会は喧々諤々収拾がつかなくなる。
チャン・ダンソルは、ワンヨに仕えたものの、いずれ、ワンヨとワンソが敵対する間になることを予見しており、いつかはワンソの元に帰るつもり、その目の奥の光をお見逃しなく。
【「光宗大王」を2倍楽しむ】
◇BS朝日「光宗大王-帝国の朝-」
※2012.11.12- 月~金
◇韓国KBS「帝国の朝」(光宗大王)番組サイト
※予告動画視聴には事前に会員登録が必要。韓国語。
◇DVD公式サイト
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■作品紹介
・原題:帝国の朝(제국의 아침) ・放送:KBS、2002.3.2~2003.1.26 ・話数:全94話 ・演出:チョン・ソンホン、キム・ホンイル ・脚本:イ・ファンギョン ・キャスト: ワンソ(後の光宗) …キム・サンジュン ワンヨ(後の定宗) …チェ・ジェソン テモク妃…チョン・ヘジン ムンゴン妃…ホン・リナ 恵宗(ヘジョン)…ノ・ヨングク ウィファ妃…キム・ヒョンジュ ワンギュ…キム・ムセン パク・スリ…チョ・ギョンファン | ■DVD-BOX
・構成:DVD-BOX1〜8:BOX1 DISC5枚組 10話、 BOX2~8 各DISC6枚組 12話収録/デジパック、 ・リーフレット、オリジナルポストカード2枚封入 ・初巻発売日:2009.6.5 ・各BOX価格:15,000円(税抜) / 15,750円(税込) ・販売元: ブロードウェイ |
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