昨夜2日、がんと闘病しながら音楽活動を続けていた“ロックの神様”、忌野清志郎（いまわの・きよしろう）さんが、がん性リンパ管症のため死去した－58歳だった。

2006年7月に医師に喉頭がんを宣告され、「これも人生経験。この新しいブルースを楽しむような気持ちで治療に専念したい」と言い前向きにがんと闘ってきた。2008年2月には東京・日本武道館で「忌野清志郎　完全復活祭」を行っている。ライブの最後では、2人の子供（当時19、16歳）もステージに登場し、ファンに向けて「応援してくれたすべての人に感謝です。勇気を与えてくれてありがとう！」と目を潤ませ何度も感謝の言葉を述べた。

清志郎さんは、「日本語ロック」というジャンルを確立するともに、独自の毛先を立てた奇抜なヘアスタイルや派手なメークが人気を呼んだロックシンガー。

高校在学中にRCサクセションのボーカル担当として、1970年シングル曲「宝くじは買わない」でデビュー。フォークやブルース、ロックなど様々なジャンルの音楽を融合させた独自のスタイルで、「雨あがりの夜空に」「ぼくの好きな先生」「トランジスタ・ラジオ」などヒットさせた。

RCの活動を休止してからは、ソロやバンドを率いて活動し、CMでも使われた「パパの歌」など広く愛される曲をヒットさせている。その一方で、原発問題を扱う歌詞が物議をかもし一時発売中止になったアルバム「COVERS」など、メッセージ性の強い作品も世に送り出した。

最後のライブは腰へのがん転移が分かる直前の、2008年7月6日に東京・高田馬場で行ったファンクラブライブだった。

ロックという年代が限定されやすい音楽を、独自パフォーマンスや「愛しあってるかい」などのフレーズで、幅広いファンから愛された忌野清志郎さん、もうこんなロックシンガーは二度と現れないかもしれない…。

NHKオンデマンドでは1983年に放送された若者向けトーク番組「YOU RC ふたたび」を動画配信している。番組では、RCサクセションのコンサート映像と、清志郎さんが仲井戸麗一、司会の糸井重里との楽しいスタジオトークが視聴できる。生前の清志郎さんの元気な姿を見ながら、“ロックの神様、忌野清志郎さん”のご冥福をお祈りしたい。

◆ 「YOU RC ふたたび」
・番組情報
　司会：糸井重里
　ゲスト：忌野清志郎 、仲井戸麗市
　出演：ＲＣサクセション
　アシスタント：マリアン
　リポーター：荻野目慶子 ・視聴期間：購入後3日間
・購入期限：2009年6月30日
・購入価格：315円

NHKオンデマンド「YOU RC ふたたび」