劇場版も好調!傑作経済ドラマ「ハゲタカ」全話配信-NHKオンデマンド

2009年06月10日20時37分ドラマ
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「ハゲタカ」で鷲津政彦演じる大森南朋

何のために戦い、何のために働くのか? 6月6日より公開された劇場版も好調なヒットを飛ばす「ハゲタカ」だが、やはりその原点はドラマ版!いまNHKオンデマンド「特選ライブラリー」では、傑作の誉れ高いドラマ版「ハゲタカ」を全話配信中である。

比類なく骨太な経済ドラマとして放送前より話題を集め、2007年2月から放送を開始した土曜ドラマ「ハゲタカ」。元新聞記者である作家・真山仁の小説「ハゲタカ」と「バイアウト」をベースとし、脚本家・林宏司が魅力的なシナリオを書き上げた。徹頭徹尾クールなビジネスマインドで動く外資系投資ファンド「ホライズン・インベストメントワークス・ジャパン」代表の鷲津政彦(大森南朋)と、フィクサー的な役割も担い、日本的な大銀行を象徴するような三葉銀行のエリート社員の芝野健夫(柴田恭兵)の対立と戦いをベースに、企業買収、企業再生を巡る骨太なドラマを展開させた。このドラマが名作として讃えられる理由の一つとして、経済ドラマとしての視点の新しさにあった。

敵対者は存在するが、単純な悪はいない。どちらの行動原理にも大義があり、言い分がある。鷲津にも柴野にもそれぞれ正しい一面があり、同時に過誤もある。正義とする原理が違うだけなのだ。それは資本主義自体がが抱える矛盾だ。ドラマ「ハゲタカ」はそこを鋭く突いた。一見、拝金主義に見える鷲津のハラの中は単純ではない。ある町工場を救えなかったコンプレックスから出発してエリートとなった彼はミクロではなくマクロな視点で日本経済を見ている。そして人情に寄り添おうとするがあまりミクロな視点になりがちな柴野は、企業を現実に救えなかったりもする。彼らはコインの裏と表なのである。経済の分野を舞台としながら、まるでシェイクスピア劇のような一筋縄ではいかない人間模様があるのだ。ドラマが佳境になり、柴野と鷲津がある目的に向かって乗り出していくとき、壮大なクライマックスをともに、稼ぐという行為とは何なのか、働くということは何なのか、そして仕事の誇りとは何なのか多くのことを視聴者に問い掛ける。企業買収を巡る男たちの野望、挫折、葛藤。本作「ハゲタカ」はイタリア放送協会(RAI)主催・第59回イタリア賞にて、ドラマシリーズ番組部門賞を受賞した。

◇土曜ドラマ「ハゲタカ」 <全6回>

第1回「日本を買い叩け!」
第2回「ゴールデン・パラシュート」
第3回「終わりなき入札」
第4回「激震!株主総会」
第5回「ホワイトナイト」
最終回「新しきバイアウト」

番組の購入価格:315円(税込)/単品
視聴期間:購入後3日
購入期限:2009年10月31日
番組の購入価格:1,470円(税込)/パック
視聴期間:購入後14日
購入期限:2009年10月31日
出演:大森南朋 松田龍平 栗山千明 柴田恭兵 嶋田久作 宇崎竜童 中尾彬ほか
原作:真山仁  脚本:林宏司
音楽:佐藤直紀 演出:大友啓史、井上剛、堀切園健太郎

NHKオンデマンド「特選ライブラリー」 ドラマ「ハゲタカ」