「テバク」(原題)第24話(最終回):それぞれの歩く道!あらすじ見どころと最終回考、予告動画

2016年08月06日06時30分ドラマ
©SBS

ついにイ・インジャを捕縛!英祖は残党をあぶりだすために少論を刺激するが、これが悲しい事件を引き起こす…一方、テギルを王にという民の声が高まる中、テギルが選んだ道は…ついに最終回となる8月6日(日)KNTV放送「テバク」第24話の詳しいあらすじとみどころ、そして最終回に寄せて、ドラマ視聴に役立つ(豆知識)などをご紹介!予告や特報動画はKNTVスペシャルサイトで公開されている。

「あらすじ」を読んでから視聴されても楽しめるように配慮しておりますが、詳しいあらすじを知りたくない方は、「見どころ」と「豆知識」だけご覧になって、「あらすじ」は視聴後の確認用にどうぞ。
また、【「テバク」を2倍楽しむ】では、ドラマのあらすじと見どころ、キャストの魅力やインタビュー、豆知識などと一緒に、時代背景や年表などまとめて紹介している。

■キャスト相関図(番組公式サイト)
ペク・デギル役:チャン・グンソク
延礽君/21代王・英祖役:ヨ・ジング
李麟佐役:チョン・グァンリョル
19代王・粛宗役:チェ・ミンス
タムソ役:イム・ジヨン
ポクスン/淑嬪崔氏役:ユン・ジンソ
ペク・マングム役:イ・ムンシク
ナム トッケビ(ナムおばけ)役:イム・ヒョンシク
キム・チェゴン役:アン・ギルガン
ユン世子/20代王・景宗役:ヒョヌ

■第24話(最終回)
インジャとの勝負を終えたテギルが倒れる。
意識の戻ったテギルが外に出て見たのは、ナム・トッケビ爺さんとソリムが民兵や官軍たちの世話をしている姿。彼らは、テギルの言った通り王が助けてくれたと報告し、すべてがテギルのおかげと感謝する。

その頃英祖はミルプン君に、謀反に加担したのが大義からか、それとも私欲からかと問う。民のために立ち上がったが、私利私欲を持つ者を見抜けなかったと後悔の涙を流すミルプン君。テギルとの約束通り命は助けてやるが、二度と都城に足を踏み入れるなと約束させる。

インジャを連行して王宮に戻った英祖は、残党を一掃すべくインジャの処刑を遅らせる。そして、逆賊チョン・ヒリャンとパク・ピリョンの生首を重臣たちに晒す。英祖の狙い通り少論が動く。チョ・イルスが現れインジャに引導を渡す。送り込まれた刺客がインジャの命を狙うが、護衛武士サンギルが制する。

そんな中、キム・チェゴンにはファン・ジンギから呼び出しの文が届く。ジンギは自らの罪の対価を受けるためにチェゴンと剣を交える。ジンギの気持ちを汲み取ったチェゴンは、脇腹を刺して生涯反省して生きろと、かつての部下を見送る。

英祖はテギルに、インジャを凌遅刑にするのでお前の目でその死を確認するようにと告げる。インジャを刑場へ連行するテギル。玉座が惜しいかと問うテギルに、インジャは後悔などない、と言いながらも、唯一テギルを選んだのが間違いだったと答える。最期はお前の剣でというインジャに、民の前で謝罪し懺悔の涙を流して死ねと、テギル。インジャは最後まで恨みの言葉を吐きながら四肢を牛に引かれて命果てた。

テギルは、粛宗から下賜された剣を英祖に返して、今後は平凡な民として生きたい、どうか聖君におなりくださいと、朝廷を去る。英祖は、どこへ行こうと私が訪ねていけるところにいよと、見送る。

その頃、小論の重臣たちは生き残りを懸けて会合を開く。月楼閣の女主人は、インジャと少論が結託していた証拠をちらつかせ、インジャ亡きあとも盟約通りに事を進めるようにと迫る。チョ・イルスは大妃と共に最後の賭けに出る。
毒や刺客たちによる英祖暗殺を防いだサンギルだったが、ついにムミョンの剣に倒れてしまう。サウンとサモによって英祖は助かるが、ムミョンの最期の言葉に、彼らが狙っているのが幼い世子だと気づく。だが、世子はすでに毒を盛られて息絶えていた。怒りに震える英祖。

少論の重臣たちを全員捕縛し、彼らの後ろに大妃がいることを突き止めた英祖は、大妃殿に乗り込み怒りをぶつける。そして大妃を幽閉し、一歩でも出れば首を跳ねよと命じる。そして世子毒殺に加担した者たちの一族もろとも処刑する。月楼閣の女主人も自害。そして、後世に残す文書(朝鮮王朝豆知識の◆歴史記録書を参照)からインジャに関する全ての記載を消すよう命じる。

民の間ではテギルの名声がうなぎのぼりとなり、朝廷ではテギルを厳罰に処すべきという意見まで出る。英祖はテギルの本心を聞きに行く。民心はどうにもできないというテギルは、自分が民だからこそ称賛を受けるのだと告げ、英祖になぜ自らの治世に自信を持たないのかと問う。テギルの本心を知った英祖は、兄弟として今後どのように生きていくのかと尋ね、二人は、友として気楽に接した頃を懐かしむ。
チェゴンもまた、老兵は去りゆくと山へ戻る。

テギルが遂に結婚することに。だが、ソリムとの婚礼前夜にテギルは姿を消し、ペク・マングム、ナム・トッケビ爺さん、そしてソリムもついていく。

その後、チェゴンは山で我が子の特訓をしながらテギルを思うい、テギルと英祖は小高い丘に立ち民たちの暮らしを眺める。

■見どころと最終回に寄せて
最終回もなかなか入り組んだ展開で、ホンメ役のユン・ジヘの表情のやわらかさに本当に終わったんだと実感した。

さすが最終回だけに見どころ満載。チェゴンとジンギの悲しい最後の戦いや、変わってしまった英祖を心配するテギルに助言をするシーンなど、チェゴン役のアン・ギルガンの大人の演技に痺れる。

初回からほぼ出ずっぱりで、ドラマの真の主役ともいえるイ・インジャ役を演じたチョン・グァンリョルは、最終回でテギルが言ったように、言動不一致のセリフが多かったものの、その神がかりな演技力でドラマをリードしてくれた。

粛宗役のチェ・ミンスのカリスマ演技や、マングム役ではこれまで見せたことのないようなカッコいい演技を見せてくれたイ・ムンシク、ナム・トッケビ爺さん役のイム・ヒョンシクのひょうきんな演技も魅力たっぷり。男性陣の熱演に比べ、少々トーンダウンした女性陣の中で、後半のヒロインとして登場したソリム役のキム・ガンウの好演ぶりは好感が持てた。

そして何より主人公のテギル役のチャン・グンソクと英祖役のヨ・ジングの演技が素晴らしかった。蛇を喰らったりまさしく汚れ役のチャン・グンソクの体当たり演技、未成年で酒に酔っぱらうダメ王子を演じたヨ・ジング。前半はそんな二人の演技もちょっぴり肩に力が入っている感が見て取れたが、回を重ねるごとに演技に磨きがかかった。最終回はそんな二人の自然な演技が胸に響いた。王として威厳を保つ英祖と礼を尽くすテギル。兄弟として互いを想いながらも適度な距離を保つ二人をチャン・グンソクとヨ・ジングが実に上手く演じている。できれば、この二人の絡みをもう少し見たかったものだ。

俳優たちの素晴らしい演技に対して、ストーリー展開が唐突だったり、セリフが難解だったのが少々気になった。インジャや粛宗がなんでもお見通しで、視聴者にワクワク感を与えてくれなかったり、違和感のある史実の押し込みや、何度殺されても生き返るムミョンやジンギの生命力にも驚かされた。クライマックスとなるはずのヒロインの死も、タムソ(イム・ジヨン扮)の死に方には納得がいかなかった視聴者も多かったようだ。
また、全体に含みのあるセリフが多くしかもテンポも速く、韓国でも難解だという声が多く挙がってしまった。他局に強力なドラマがあったとはいえ、こうしたことが要因となったのか、視聴率がついていかなかったのだが残念だった。(初回11.8%-12.2%-11.6%-9.5%…このあと21話10.3%でやっと二ケタに戻し、また一桁に戻り、最終回24話は10.0%)
とはいえ、見ごたえたっぷりの素敵なドラマだった。

本作は、間違いなくチャン・グンソクの代表作となるだろうが、次回はじっくり物語に浸れる作品でチャン・グンソクの確かな演技を見せてほしいものだ。できれば脇役のグンちゃんも見てみたい。

■豆知識:孝章世子って?(1719年4月4日~1728年12月16日)
幼くして毒殺された世子ヘンは、実在の孝章(ヒョジャン)世子をモデルにしている。孝章世子は英祖が即位した翌年1725年に王世子に冊立された。1726年に7歳で孝純王后趙氏と結婚し、3年後の1728年に病死。わずか9歳だった。
第22代王である正祖(イ・サン)は、父親の思悼(サド)世子が米びつに閉じ込められて非業の死を遂げたために、夭折した孝章世子の養子に入った。

kandoratop【作品詳細】【「テバク」を2倍楽しむ】

KNTV
KNTV「テバク」(原題)番組公式サイト
 2016.05.15-08.06 土・日20:45-22:00 日本初放送
「テバク」スペシャルサイト