大変だったのはセリフの量?【六龍が飛ぶ】イ・バンウォン役ユ・アイン紹介&オフィシャルインタビュー(前半)!予告動画
同時間帯の視聴率トップを独走し、2015SBS演技大賞 12冠受賞した超話題作「六龍が飛ぶ」で主役のイ・バンウォン役を演じたユ・アインのオフィシャルインタビューが到着したのでご紹介!DVDは2016年11月2日よりレンタル、11月16日からDVD-BOXを発売開始、作品公式サイトに予告動画が公開されている。
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■イ・バンウォン役
イ・ソンゲの五男。自由気ままな少年時代を過ごし、まっすぐに成長。インギョムに屈する父を見て失望し、新たな国づくりを目指すドジョンに心酔する。のちの3代王・太宗となる。
インタビューにもありますが、ユ・アインさんは予備知識なしで本作を見てほしいと言っています(笑)。それでも気になる方は【韓流コーナー】、[年表]「●ドラマで辿る韓国の歴史:朝鮮王朝③」や、[豆知識]で時代背景を紹介しているので参考にどうぞ。
★ユ・アイン(1986年10月6日生、181㎝、60kg、A型)
2003年の「四捨五入」のカラム役で注目され、「4月のキス」や「必殺!最強チル」、映画『俺たちに明日はない』など立て続けに出演し少年から演技派へと成長。俳優としてブレイクしたのは、2008年『アンティーク~西洋骨董洋菓子店』。2010年「トキメキ☆成均館スキャンダル」のムン・ジェシン役で日本でも大ブレイク。他にも、ドラマ紹介元ボクシング選手でパティシエ見習い役の好演が話題になった。
その後『ワンドゥギ』「ファッション王」「チャン・オクチョン」「密会」、『王の運命』(思悼(サド))などの作品で主演。チェ・ジウと共演した映画『ハッピーログイン』は、今年10月15日(土)より日本公開される。
「六龍が飛ぶ」のイ・バンウォン役で第52回百想芸術大賞テレビ部門男性最優秀演技賞をはじめ、2015SBS演技大賞では最優秀演技賞、シン・セギョンとのベスト・カップル賞、10代スター賞など各賞受賞。
■インタビュー
――「六龍が飛ぶ」の台本を最初に読んだときの感想と出演を決めた理由をお聞かせください。
まずはイ・バンウォンというキャラクターに惹かれました。韓国の歴史的な人物ですし、数々の作品で描かれ、多くの先輩方が演じられてきた人物だったので、イ・バンウォンという人物そのものがどんな人物として描かれているかについて集中しながら読みました。そして監督、脚本家の方々と今後イ・バンウォンがどのように描かれていくのかについて話をして、その魅力に惹かれていきました。もちろん僕がうまく演じなければならないということが大前提でしたが(笑)、これまでのイ・バンウォンよりも多彩な姿、そして、より若い時代のイ・バンウォンの姿をお見せできる点がとても魅力的でした。それから、特に僕が重視した要素は“六龍”が飛ぶ、というところです。6人の主人公が共に描き出していくドラマだという点がとても特別に感じられました。
©SBS――これまでの時代劇とは違った新しいイ・バンウォンを演じられましたが、役作りにおいて特に気を遣ったポイントはどんなところでしたか?
やはり短くはないドラマなので、イ・バンウォンの変化を表現しようという欲が大きかったです。その変化の過程を全50話という長い期間の中でうまく配分していかなければならないという課題がありました。そのミッションをやり遂げたいと思いましたし、その経験をしたい、そこから学びを得たいと思いました。歳月の変化をとらえて、(バンウォンが)他の人物に変化をもたらすポイントを探し出し、フィジカルな面では声質や発声法を変えたり、外見にも変化をもたせたりしながら演技のトーンを変えていく。そうした部分に重点を置いて、最初に全体図を描いたうえで撮影に臨みました。
――実際に撮影に入ってから、難しさを感じた部分はありましたか?
演技というものは、実はどの瞬間もどの場面も難しいものです(笑)。それよりもイ・バンウォンのキャラクターが序盤は権力を持っている状態ではないため、権力争いの中ではややサブ的な役割――物語を率いていく立場でサブ的と言うのは少し語弊がありますが――に立たされていた部分が続いて、少し窮屈さを感じた瞬間があったような気がします。いずれにしても、イ・バンウォンという歴史的な人物に必ずや訪れる運命的な瞬間を待ちながら、窮屈さや焦りをうまくコントロールしながら過ごしていたように思います。
――イ・バンウォンは拷問に遭うなどたびたび危機に直面しましたが、撮影中に苦労したのはどんな点でしたか?
体力的な苦労について僕が軽々しく語ることはできません。というのも、僕はアクションが全然なかったんですね(笑)。アハハハ。六龍の中でもムヒュルとイ・バンジはかなりアクションが多くて、共演した多くの俳優たちが大変な天候の中で苦労していたので、僕が体力的にきついとアピールしたりはできない現場だったと思います。大変だったのはセリフの量です。キム・ミョンミン先輩が演じたチョン・ドジョンと僕は体を使わないので口で(笑)けりをつけなければならないシーンが多めでした。後半になるにつれて、撮影の進行状況によってはカットをたくさん撮ることができず、かなり長いシーンのほとんどをセリフで処理しなければならないといったことがよくありました。そういう部分は少し大変でしたが、そのミッションを一つ一つやり遂げながら成長することができました。
――プニ役のシン・セギョンさんとは「ファッション王」でも共演されましたが、二度目の共演はいかがでしたか?
実はセギョンさんは僕がキャスティングされてから、僕自身がかなり積極的に推薦した女優さんです。脚本家のお二人とも前作(「善徳女王」「根の深い木」)で一緒にお仕事をされていて、以前、僕とも共演したことがあります。かなり印象の良い女優さんで、その時も幸せな共演時間でした。また、前回の作品で名残惜しいと思っていたので、「六龍が飛ぶ」でも共演できたらいいなと、すごく期待していました。再共演を願っていた分、また一緒に出演できることになってとても嬉しかったです。
――シン・セギョンさんとはSBS演技大賞でベストカップル賞を受賞しましたが、プニとのロマンスの部分はいかがでしたか?
その部分もイ・バンウォンを描いた他のドラマと大きく差別化される点だと思います。プニは実在の人物ではありませんが、イ・バンウォンの若い時代を描きながらロマンスを見せるというところ。これも従来のイ・バンウォンにはなかったので、惹かれたポイントの一つでした。韓国では“浪漫カップル”と呼んでくださる視聴者の方が多かったのですが(笑)。ドラマの中盤あたりまでのセギョンさんとのロマンスでは、今までのイメージとは違う浪漫的で人間的なイ・バンウォンの姿をお見せすることができて、とてもよかったと思います。セギョンさんとの演技の相性もピッタリでしたし、やはり以前の作品で共演した経験があったので、とても息が合いました。
――イ・バンウォンの父、イ・ソンゲ役を演じたチョン・ホジンさんの印象はいかがでしたか?
僕が22歳のときに出演した『よいではないか』という映画があります。チョン・ホジン先輩はこの作品でも父親役を演じていらっしゃったので、その時にご一緒したことがあるのですが、ぜひまたお会いしたいと思っていました。お互いにぶっきらぼうな性格ですが、あたたかく包み込んでくだっているのを感じました。今回、再共演させていただく中で、よりいっそう尊敬する気持ちが強くなった素晴らしい先輩です。
――チョン・ドジョン役のチョン・ミョンミンさんとの共演についての感想をお聞かせください。
知らず知らずのうちに敬愛する気持ちが深まっていきました。先ほどもお話ししましたが、本当に長いセリフを2人でやり取りするシーンが多いんですね。ドラマの前半だったと思いますが、洞窟の中でキム・ミョンミン先輩と信念と信念でぶつかり合い、吸収されたり、理解したりしながら尊敬するようになっていく瞬間がありました。セリフの量だけでも5~10分に及ぶシーンを一緒に撮影しながら、とても刺激を受けたことを思い出します。それが序盤だったのですが、後半に僕がチョン・ドジョンを殺すことになるその瞬間まで、呼吸を合わせて演技するシーンが最も多かった先輩俳優でした。本当に多くのことを学び、お互いにリアクションを重ねながら息を合わせていく中で、よい印象を抱くようになったようです。
――イ・バンジ役のピョン・ヨハンさん、ムヒュル役のユン・ギュンサンさんとの共演の感想についてもお伺いします。
彼らがいなかったら全50話の作品を終えるのは難しかっただろうなと思います。もちろん与えられた仕事ですから何とかやり遂げただろうとは思いますが(笑)、そう思えるほど、疲れたときはお互いに励まし合いながら、撮影現場でも楽しく過ごすことができて、いい友達になれました。とても感謝しています。僕も彼らも全50話という長いドラマは初めてだったのですが、お互いに支え合いながら演技をすることができたと思います。
――先ほど少しお話に出ましたが、「六龍が飛ぶ」は朝鮮建国の6人の英雄(ヒーロー)が一堂に会します。「韓国版アベンジャーズ」と話題になった作品に出演してみて、いかがでしたか?
第一印象についての質問のときにもお話ししましたが、“6人の主人公が出演する”という点は韓国ドラマにおける挑戦とも言えると思います。韓国ドラマをたくさんご覧になった方はご存じだと思いますが、主人公の構成が決まっているんですね。男と女、あるいはもう一組のカップルの物語。または、こうした政治的なドラマでも1人が完全なるワントップで、世宗大王! イ・バンウォン! 李舜臣!――キム・ミョンミン先輩が演じられました――というふうに、1人が引っ張って周囲の多くの人物がサポートするという構成が多いのですが、6人がバランスよく物語を進めていくドラマに対する好奇心もありました。全50話という長い作品――繰り返しになりますが(笑)――その中であまりつらさを感じることなく、それぞれの役割を分担して演技ができるというメリットも感じられたように思います。やはり、この部分は十分に魅力的ですし、見慣れない感じもあるかもしれませんが、心の扉を開いて見ていただくと、とても魅力的に迫ってくるのではないかという思いで臨みました。またやりたいですね。とても興味深い作品だったと思います。6人の多様でバラエティに富んだ魅力もお見せできましたし、一人はアクションをやり、一人は剣客として戦い、一人は政治をやり、一人は困難な仕事をする……こんなふうに6人の主人公によって起こる多様な人間関係や物語の構造がとても魅力的だったと思います。
――特に好きなシーン、名場面や名セリフはありますか?
思い出すのは、ドラマの最初のほうで「私はイ・バンウォンだ」とキム・ミョンミン先輩扮するチョン・ドジョンに自分の正体を明かすシーンです。劇中でキム・ミョンミン先輩、チョン・ドジョンという人物に対して言った言葉でもあり、個人的にもとても力強く視聴者のみなさんに向かって「僕が新しいイ・バンウォンです!」と宣言する場面でもあるんですね。その瞬間がとても記憶に残っています。それから、後半に僕がチョン・ドジョンを剣で刺して殺すんです。その場面もとても印象に残っています。
――時代劇はドラマでは「トキメキ☆成均館スキャンダル」「チャン・オクチョン」、映画では『思悼(サド)』に続いてのご出演です。これまでの出演作はすべて朝鮮時代が舞台でしたが、高麗末期からの時代を描いた作品に出演して、何か感じたことはありましたか?
とても興味深い部分があったと思います。美術的な面だったり、衣装やヘアスタイルなどにおいて朝鮮時代の時代劇とはまた違った姿をお見せすることができました。朝鮮時代の時代劇に何本か出演してきたうえで、それ以前の時代、高麗末期から朝鮮へと移り変わる瞬間の歴史的な事実などをうかがい知ることができた点もとても興味深かったです。それから、序盤では僕は長髪で登場するんです。新しいヘアスタイルにも挑戦できて、そういう面でもおもしろかったです。
――ユ・アインさんが出演された時代劇は日本でもとても人気があります。どの時代劇も韓国で好調な成績をおさめていますが、何か秘訣はありますか?
人気があるなんて知りませんでした!(笑)。わぁ~。うーん、やっぱり若い俳優たちはあまり時代劇に出演していないような気がします。20代のうちに1、2回ほど経験してみるという方はいらっしゃると思うのですが……。僕は時代劇がとても好きですし、数本の撮影に参加して演技した経験があるので、時代劇の中で演技することに対して少なからず信頼をいただけているのではないかなと。おこがましくも推測してみます(笑)。
――時代劇を演じる際は、現代劇と比べて演じる際に心構えなどにおいて違いはありますか?
時代劇は現代劇に比べるとドラマティックな要素が大きいですし、演技においてもそれが影響します。僕たちが現代で使っている言葉や口調ではないということが、時代劇は現代劇とは完全に別のジャンルであることを見ている人に認識させます。そこで許容範囲が広がるので、誇張された身振りや動きによって演劇の舞台にいるように――僕は演劇の経験はありませんが――現代劇のドラマや映画よりもドラマティックな演技をお見せすることができるようです。そこに長所があると思います。時代劇の舞台はすべてセットでしょう? 現代の街中で撮ることはできませんから。演技をする舞台やセット、衣装などのコスチューム、ヘアスタイルそのものに劇的な要素が多いので、演技に臨む姿勢も少し変わってくる部分があるようです。
⇒インタビュー後半へ
■商品情報
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