メタルヒーロー人気作「宇宙刑事ギャバン」「超人機メタルダー」一挙配信―東映特撮BB

2009年12月18日18時56分ドラマ

東映特撮BBでは、先に同サイト上で実施した「1980年代メタルヒーロー・リクエスト大会」で第1位となった「宇宙刑事ギャバン」と第2位となった「超人機メタルダー」の2作の全話一挙配信を12月18日から開始した。配信期間は2010年2月25日までで、月額525円の登録料のみですべて視聴できる。

「宇宙刑事ギャバン」は、1982年3月から1年間放送された、「メタルヒーローシリーズ」の記念すべき第1作。シルバーメタリックのコンバットスーツ“蒸着”し、地球制服を企む宇宙犯罪組織を相手に闘いを続ける孤高のヒーローを、斬新な映像効果などを駆使して描く新時代の特撮番組として、当時の子供たち(現在の30代に相当)に強い影響を与えた。1970年代のヒーローの象徴だった「仮面ライダー」がダークな面を強調していたのとは対照的に、シリアスなストーリーの中にも底抜けに明るい主人公をおいて、新たなヒーロー像を構築。またアクションをふんだんに交えたダイナミックなバトルシーンや、主人公と父親との関係を軸にした大河ドラマ的要素など、今見ても決して色あせない、見所満載の作品となっている。

一方「超人機メタルダー」は、1987年3月から39話制作されたメタルヒーローシリーズ6本目の作品。それまでの宇宙刑事シリーズのような生身の人間がコンバットスーツでパワーアップする設定とは異なり、等身大の人間の姿をした完全なロボットが主人公である点が最大の特徴だ。太平洋戦争で敗色濃厚となった旧日本軍が起死回生を期して開発した人型兵器が、戦後の長い眠りから現代によみがえり、悪の軍団・ネロス帝国の世界征服に立ち向かうという壮大かつ80年代のヒーローものとしては異色。また、ネロス帝国も従来の悪の組織とは違い、いくつかの軍団に分かれて複雑な関係を抱えているなど、子供向けとは思えない濃い設定が目立ち、メタルシリーズ随一の傑作と呼ぶ声も多い。次回予告の最後の「こいつはすごいぜ!」という台詞も印象的だった。

現在放送中の平成仮面ライダーシリーズや戦隊シリーズとはひと味もふた味も違う1980年代のヒーロー像、今改めて見ると当時とは違う新鮮さも味わえるはずだ。

宇宙刑事ギャバン 東映特撮BB
超人機メタルダー 東映特撮BB