トヨタ、「レクサスGX460」と「ランドクルーザープラド」の車両安定制御の改善措置内容を発表し、比較動画を公開

2010年04月20日15時14分商品・CM
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トヨタ自動車は、「レクサスGX460」と一部の「ランドクルーザープラド」の車両安定制御(VSC:Vehicle Stability Control)プログラム設定の不具合に関し、対象車に対する改善措置内容を発表し、合わせて比較動画も公開した。
同不具合は、ドライバーが、速度超過でカーブに進入したときや高速で大きくハンドルを操作したときなど、高度な運転技能が必要となる走行状態で、VSCの効きが弱いことが原因で、車両がほぼ真横を向くほど横滑りしてしまう可能性があったもの。
今回の不具合では、両車とも、重量物である燃料タンクなどが車両の左側に搭載されており、ドライバーが車両左側に座る左ハンドル車両では車両重心が左寄りとなる。
そのうち、特定のタイヤ(18インチ径)では、カーブでの車両の傾きを路面状況に合わせて調整することによってオンロードの安定性とオフロードの走破性を両立する装置である「KDSS」とVSCが装着された車両で、VSCのプログラム設定の原因により、VSCの効きが弱い、という現象が生じた。
これら2点に該当する車両では、ドライバーが、速度超過でカーブに進入したり、高速で大きくハンドルを操作するなど、高度な運転技能が必要となる走行状態で右旋回した場合、リアがスライドする現象が起きる可能性があった。
今回の改善措置では、VSCのプログラムを修正し、VSCの効きを強化することで、車両が横滑りしたり、向きが進行方向に対して横向きにずれてしまう可能性を低減させた。
改善措置の対象車両は、レクサスGX460は、米国約9400台、ロシア約1000台、オマーン約1000台をはじめ全車両、計約1万3000台。
ランドクルーザープラドは、左ハンドルかつKDSS及びVSC搭載車両で、オマーン約4400台、ロシア約4000台、UAE約1500台をはじめ、計約2万1000台。
なお、日本を含め、右ハンドル車両はすべて対象外となる。
全世界での同不具合対象台数は約3万4000台となり、北米では現地時間4月19日に現地当局にリコール届け出を行うとともに、欧州、中近東をはじめその他の国や地域においても、できるだけ速やかに同様の改善措置を実施する。
また、改善前と改善後の比較動画も公開されており、その違いと改善度合いをよく理解することができる。

改善措置前/後動画