運命の地・長崎で龍馬を待っていた新たな出会い―、大河ドラマ「龍馬伝」第29回「新天地、長崎」が、NHKオンデマンドの見逃し番組サービスに配信されている。視聴料金は315円。

神戸の海軍操練所が閉鎖され、龍馬（福山雅治）ら脱藩浪士は西郷吉之助（高橋克実）ら薩摩藩に頼るべく、大坂から九州へ。その途中、異国文化の空気が漂う長崎に立ち寄った。西郷や小松帯刀（滝藤賢一）らは龍馬たちの操船技術を買って薩摩に引き入れようと目論んでいたが、龍馬たちはあくまで藩の世話にならずに生きていくすべを模索していた。

長崎の街中で異国人たちが商談をする様子を目撃した龍馬は、イギリス商人・グラバー（ティム・ウェラード）を訪ね蒸気船を手に入れるべく交渉する。しかしグラバーは龍馬らを信用せず門前払いに。そこで今度は花街・丸山の料亭・引田屋に乗り込み交渉相手を探そうとする。

その引田屋には外国商人から武器を調達すべく密かに長崎に入っていた長州藩士・高杉晋作（伊勢谷友介）、井上聞多（加藤虎ノ介）、伊藤俊輔（尾上寛之）らがいた。その部屋では芸妓のお元（蒼井優）が居合わせていた。その席へ龍馬らが乱入してくる。割って入ってきた龍馬の話に、高杉は共感を抱く。

そこへ、別の部屋で飲んでいた西郷ら薩摩藩士たちが飛び込み、両者は一触即発の事態に。その間に立った龍馬は…。

そんな騒ぎをよそに、料亭の庭先ではグラバーら2人のイギリス人が密かに語らっていた。


いよいよ第3部、舞台も一新し、次々と登場する新たなキャストたち。まず注目は高杉晋作役の伊勢谷友介だろう。昨年のドラマ「白洲次郎」（演出は龍馬伝と同じ大友啓史）は記憶に新しいが、若干その雰囲気も混ざりつつ、破天荒な人物・高杉をどう演じていくのか、期待の高まる顔見せだ。

そんな高杉と西郷が対峙し、間に龍馬が立ち、外では外国人が日本潰しの計画を語らう。これから進行するストーリーを料亭の狭い空間に詰め込んだ、にくい演出も見ものだ。（足立謙二）

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