日産、「GT-R」をマイナーチェンジ、動画でその詳細を紹介
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日産自動車は、「NISSAN GT-R」(869万4000円~1575万円)の11年モデルを11月17日から発売する。
同車は、2007年12月に発売したが、11年モデルでは、「World of GT-R」を完成させ、ユーザーのさまざまなニーズにあったクルマを選んでもらえるよう、「Pure edition」(869万4000円)、「Black edition」(930万3000円)、「Premium edition」(945万円)や「Spec V」(1575万円)を進化させることに加え、ユーザーに走りの感動を提供する「Club Track edition」(サーキット走行専用車)と造りの感動を提供する「EGOIST」(1500万3000円)をラインナップに追加した。
11年モデルは、「世界最高のマルチパフォーマンスと意のままに操る快感」をテーマに開発。
エンジンは、ターボチャージャーのブースト圧やバルブタイミング、空燃比を変更し、インレットパイプ径の拡大などによる吸気抵抗の低減とエキゾーストパイプ断面の拡大などによる排気抵抗の低減を実現することで、燃費を8.5km/L(10・15モード)、8.6km/L(JC08モード)に向上させながら、最高出力を390kW(530ps)/6400rpm、最大トルクを612N・m(62.5kgf・m)/3200~6000rpmと大幅に向上。高性能感を演出するため、エンジンカバーも赤色とした。
また、超低貴金属触媒や大容量マイコン搭載のECMを採用することで、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」(SULEV)に適合するクリーンな排出ガスを実現した。
さらに、高速道路や一般道の走行時に実用燃費の向上や足首の疲労軽減のため、駆動トルクを最適化してシフトスケジュールを変更するSAVEモードを新設。
トランスミッションは、トランスミッションとVDC-RでRモードを選択した際の発進性能を向上させた。
駆動形式は、ハンドルを切りながら発進する際に発生することがあるタイトコーナーブレーキング現象を緩和するため、一時的に2WDに変更することが可能な2WDモードを追加した。
ボディは、エンジンルームの隔壁に高剛性・軽量のアルミハニカム入りカーボンコンポジット製ストラットサポートバーを設定。左右のストラットを結合し、サスペンション入力を素早く受け止めることができるようにすることで、運転操作に対するレスポンスを向上。
また、キャビン側ダッシュパネルにサポートメンバーを追加し、エンジンルームとの接続剛性を高めることで、より車体のレスポンスを向上させた。
さらに、車体パネルの合わせ精度をさらに向上させ、1台1台実施する車体の加振検査には、より高精度なGセンサーをダッシュ部の検査に追加するなど、より厳密な生産精度を追求した。
フロントサスペンションは、タイヤの接地荷重応答を向上させるため、スプリングとショックアブソーバーとスタビライザーのレバー比を変更。転舵時のタイヤ接地性や直進走行時の安定性を向上させるため、フロントキャスター角を5°35から6°00に増加させた。
リヤサスペンションは、旋回時の内輪グリップ力の向上とドライバーの感覚のつかみやすさを向上させるため、リヤサスペンションのロールセンターの高さを下げ、トー特性を変更した。
また、常に安定したタイヤの接地とドライバーの意思に素早く反応する荷重移動を実現するため、より高精度な減衰力を発生させるアルミ製フリーピストン仕様のショックアブソーバーを新開発。ショックアブソーバーのフリクションを低減させることで、上質で滑らかな乗り心地も両立させた。
ブレーキは、制動力と高温時の耐フェード性やペダルコントロール性、さらにスポーツ走行時の寿命をも向上させるため、同社独自開発の「薄型大径ローター」(Φ390)を採用した。
タイヤは、ダンロップ製「SP SPORT MAXX GT 600 DSST CTT」を、タイヤグリップ力向上のために新コンパウンドを採用。内部構造を刷新し、トレッド及びサイドウォール剛性を高め、轍路等での直進安定性を向上させた。
また、タイヤの接地荷重応答を向上させるため、さらなる軽量化と高剛性を実現した新デザインのレイズ製アルミ鍛造ホイールを採用。エンジン出力の向上に伴い、タイヤの回転方向のずれを防止するため、ホイール内側のローレット形状を変更。ホイール表面には、5コート塗装で実現した深い艶によって上質感と高性能感を表現した新色ハイパーブルーブラッククロームを採用した。
デザインは、より精悍で安定感あふれるフォルムとしながら、世界トップレベルの空力性能をさらに向上。ダウンフォースを約10%向上させながら、空気抵抗係数をCd値0.27から0.26とさらに向上させた。
バンパー開口部、グリル開口部は拡大し、開口周辺の立体感を増すことで安定感を向上させた。
また、二段整流フィンと大径反射面と高輝度白色LEDを採用したハイパーデイライトを標準設定した新造形のフロントバンパーを採用。このフロントバンパーの採用により、フロントダウンフォースを約10%増加させ、エンジンルーム内空気抵抗の低減、ラジエーター通過風量とフロントブレーキ冷却風量の増加を実現した。
ヘッドランプインナーパネルは、メッキ部を増やして強い存在感を演出した。
リヤバンパーは、下部を張り出させ後端を延長させることで、低重心化を演出。リヤディフューザーを延長させることで、床下冷却性能を向上させ、空気抵抗を低減させた。
リヤバンパーは、エアアウトレットを新設し、リヤホイールハウス部の空気を抜くことで、マフラー冷却性を向上し、リヤのダウンフォースを約10%増加させた。
さらに、テールパイプフィニッシャーの径を拡大した新造形のテールパイプフィニッシャーを採用。高輝度LEDランプを使用したリヤフォグランプを標準設定し、雨天時や降雪時の後続車からの視認性を向上させた。
ボディカラーは、メテオフレークブラックパール(2P)とオーロラフレアブルーパール(2P)の新色2色(ともに特別塗装色)を追加し、全6色を設定した。
インテリアは、新形状のナビゲーションモニター周りのパッドとフィニッシャーを採用し、ステッチラインも変更することで豊かな質感を表現。リアルカーボン製のセンタークラスターフィニッシャーを採用し、スイッチ類はマットブラックに統一した。
また、ステアリング中央のGT-Rエンブレムにベロアメッキを採用し、艶やかな質感を表現。パドルシフトには、マグネシウム基材露出塗装を採用した。
さらに、コンソールやエアコン吹き出し口のリング部など、クローム加飾を施した部分にブラックスモーク処理を施し、よりスポーティな印象を強調した。
シートは、Pure editionとPremium edition用のシートは、座面の形状変更、座面長の延長、クッションストロークを一新することで、コーナリング時の腿や腰のホールド感を向上させると同時に疲労度を軽減。シートバックにも新デザインを採用し、フィット感を向上させた。
Black edition用のシートは、Pure editionとPremium edition用のシートの基本骨格を用い、RECAROのデザインと本革を採用したバケットシートを設定した。
動画では、これらの内容を、インタビューも交えながら、順を追って紹介していく。
日産自動車「NISSAN GT-R」WEBカタログ