神鬼干が仕掛けた罠!国王のいない国!「鉄の王 キム・スロ」第5話あらすじと見どころ-BSフジ

2010年11月15日14時02分ドラマ
(C) MBC 2010 All Rights Reserved

スロを助けるため、製鉄炉の図面をテガンに渡したチョバンに仕掛けられる罠を描いた前回、第5話は一枚岩でやってきた天君とチョバンとの間に生じる軋轢が一番の見どころとなる。



【第5話のあらすじと見どころ】
スロがイビガの妻チョンギョンの子だと知るチョバンは、自責の念が強くなり、スロの出自をイビガに告白する。チョギョンの告白で、イビガは「スロこそが待ち望んだ北極星を持つ子なのか」と聖地ソド(蘇塗)で天に問う。また、彼はスロと二人で話し、ヨイを助けるためソドに隠れたとき、「祭壇に祭られている大きな卵が金色に輝くのを見た」というスロの言葉に、スロこそが待ち望んだ子であると確信する。しかし、妻のチョンギョンがイジンアシに帝王学を教え込む姿を見、また、チョンギョンがすでに息子の死を認めている以上、彼女にこの真実を伝えることができないでいた。さあ、そんなイビガは、どんな答えを出すのか?ドラマで確認しよう。

チョバンは、イビガに告白したことで胸のつかえが取れたのか、ここから自分の持つ鍛治の技のすべてをスロに教え込む。職人親子の厳しいながらも物つくりにかける熱意と夢を伝えるシーンをお見逃しなく。チョバンがスロに語る台詞の中で印象的な一言を紹介しよう-「夢が一流の職人を作る」。かつての日本でもこうしてすばらしい匠の技が伝えられたのだろう。

5_1(C) MBC 2010 All Rights Reserved一方、父の死後シングィガン(神鬼干)となったテガンは、鍛冶場を造るという噂を飛ばしてイビガたちに圧力をかけてくる。しかし、第4話の見どころで紹介したように、チョバンが渡した図面では製鉄炉を作ることができないはず。ところが、“わが子を将来のクヤの王に!”と考えるチョンギョンの熱意が、このうわさを捨てておくことができなかった。チョンギョンの怒り様に注目しよう。チョギョンは、これこそテガンの仕組んだ“イビガとチョバンの決別”のシナリオだという、イビガの言葉も耳に入らない。

製鉄炉つくりを任されたソク・タレは、当然、製鉄炉を完成させられないでいた。困ったタレは最高の鍛冶職人と謳われるイルソの話を聞き、彼を探しに百済(ペクチェ)に旅立つ。さあ、幼いころから“鉄”に憧れ魅了されたタレの製鉄炉にかける熱意、イルソを説得する根気強さをじっくりとチェックしよう。

そんな中でも、天君と呼ばれる祭司長で鍜治場の所有者であるイビガの力は、ますます確固たるものになっていた。バラバラになっているクヤ国をまとめてその国王となることを狙っているテガンにとって、イビガはどうしても失脚させなければならない目の上のたんこぶだったのだ。そんな事情をうまく説明するエピソードが第5話で盛り込まれている。

諸外国との交易が盛んなクヤ国に、漢の使臣(国信使)がやってくる。親書を届けにきたのだが、使臣団の長がその親書をクヤの誰に渡せばいいのかわからないと苦言を呈してきた。クヤ国は、当時は正式な国号もなく、王もおらず、我刀干(アドガン)など9人の干が民を治めていた。(詳しくは、(2)「鉄の王 キム・スロ」の舞台、伽耶って?を参照) そんな王のいない国を軽視し、王の代理人としてイビガを指名してきたのだ。当然、テガンはこれを許さず大激怒!しかし、結局は使臣団の言うとおりイビガも同席させ、全員で親書を受けとるというなんとも情けない形をとることになった。この光景、筆者には、幼稚園の徒競走で全員が手をつないでゴールする場面や、シンデレラや王子様が複数人居並ぶ、昨今のお遊戯会に見えてしまった。
いよいよ親書を読み上げる段になって、テガンの怒りは頂点に達する。その親書の内容についてはドラマで確認しよう。

第5話は、テガンとチョンギョンの国王の座への執着がじじっくりと見て取れる回だ。次回第6話では物語が大きく動き出すので、第5話にちりばめられる数々のエピソードをお見逃しなく。

【ここにも注目!】
楽浪地図漢支配下の4郡(Wikipediaより)漢の使臣団が親書を持ってやってくる場面で、前回の【ここにも注目!】で紹介した楽浪という地名が登場する。当時、かつての古朝鮮の地は漢王朝が4つの郡をおいて支配していた。その中心が楽浪で、中華文明と朝鮮をつなぐ重要な地として文化的にも発展していた。この楽浪を舞台にしたドラマが、「幻の王女 チャミョンゴ」。近日中に、ドラマの舞台背景となった楽浪国の紹介をするので、あわせてチェックされたい。

「キム・スロ」韓国公式サイト(話題の1分動画視聴)
BSフジ「鉄の王 キム・スロ」番組サイト
 (放送は毎週火曜日夜7時~55分まで。再放送は木曜朝10時~55分)

★本サイトで掲載されている記事、写真については無断使用・無断複製を禁止いたします。
また、ここに紹介したのは、あくまでもドラマを楽しむための歴史紹介です。事実と異なる部分もあることをご了解ください。

kandoratop【作品詳細】【「鉄の王 キム・スロ」を2倍楽しむ】