★ 親族の呼び名について:配偶者の親族の呼び名

特集 韓ドラここが知りたい 文化に親しむ
前回の『家族の呼び名』の続き-今回は、配偶者となるお相手の親族の呼び名について。

いよいよ相手の親族との顔合わせだ!
この図を見て欲しい。→配偶者の親族の呼び名の図
①と②は夫となる人の親族。③と④は妻となる人の親族(以下、夫、妻)

まず、お互いの両親から。夫の両親はシアボジ、シオモニ。妻の両親はチャンイン、チャンモと呼ぶ。ただし、実際に呼ぶときにはどちらもアボニム、オモニムと呼ぶことが多い。前回紹介した自分の両親の呼び方(アボジ、オモニ)と似ているが共に父・母をさす言葉。“ニム”は日本語では“様”にあたり、自分の両親に対しても改まったときには使われる。

この“ニム”は、ドラマなどで“サジャンニム(社長様)”、“プジャンニム(部長様)”などと良く使われているので聞き覚えがあるのでは?
日本では、自分の身内のことを他者へ紹介する場合、へりくだって“謙譲語”を使うが、韓国では身内が目上の場合、“尊敬語”を用いる。このあたりの韓国での線引きは相当厳しく、けんかをするときでさえ相手に対して敬語を忘れない。

ドラマ「朱蒙」などの英雄物語は、主人公の家来に年配者がいる場合がほとんど。字幕ではこのあたりのニュアンスが伝わりにくいが、チュモンはちゃんと敬語をつかっている。あの憎っきテソ王子に対しても・・・。

呼び名ではないが、日本語の“行ったり来たり”は韓国語では“ワッタ、ガッタ”になる。ワッタは来るで、ガッタは行くという意味で語順が日本とは逆。“行く”という相手に近づく行動が日本では先で、自分の側に“来る”行動は後回しになっている。

同じように“あっちこっち”というのは韓国では“イリ チョリ”となる。(イリ=こっち、チョリ=あっち)
韓国語の文法は日本のそれととてもよく似ていて、語学の習得は比較的簡単なように言われているが、“アンニョンハセヨ(こんにちは)”“サランハムニダ(愛しています)”が分かっても、なかなかその先にいけないのは、こういったことが原因かもしれない。お隣の国でこんなにも違う意識の違い。これが文化というものだろうか?語学習得の大変なところではあるが、ここが面白いところでもある!

母子お互いの兄弟姉妹に関しては、めでたく結婚してお互い子供ができれば、全て○○オモニと呼んでOK。日本以上に子供中心社会の韓国、特に女性は子供を持ってからは全て、どこでも○○オモニになってしまう。
それまでは、図をしっかり覚えよう。ここでややこしいのは、②のヒョンニムと④のヒョンニム!

②では、義姉や義兄の妻で女性をさすが、④では、義姉の夫で男性をさす。全く逆だ!もともと、ヒョンニムという言葉はお兄様という意味だが、何故、義姉らをこう呼ぶのか?残念ながら調査隊にも分からない。
いずれにせよ、親族の呼び名の中で義姉(義妹)はじめ女性の呼び名が、随分手抜きのような気がするのだが・・・。
次は、めでたくゴールインとなった後の新家庭の家族について。

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