(C) MBC&iMBC All right reserved.もう一度、表を見て欲しい。TOP30が1990年後半~2000年初めに放送されたドラマに集中しているのがよくわかる。比較的新しい作品では、「チャングム」「パリの恋人」「朱蒙」「製パン王キム・タック」「私の名前はキム・サムスン」の5作のみ。日本でも話題の「華麗なる遺産」や「善徳女王(2009年)」が入っていない。これはどうしたわけだ。
この10年、特に1998年~2003年は、視聴率を見るときに大きな意味を持ってくる。
(C)KBS&KBSi All rights reserved.では、メガトン級の視聴率の終焉が2003年というのはどういったわけだろう。2003年といえば、日本では、「冬のソナタ」のブレイクで韓流ブームが一気に広まったころだ。この前年、2002年には日韓共催のサッカーワールドカップが開催されている。そして、韓国では、段階を経て日本の映画や音楽などが解禁された。韓流ブームの初めは、日本の一方的なラブコールだったのが、徐々に韓国からも日本へのラブコールも始まったのだ。すると、これまで韓国ドラマや韓国映画鑑賞が一般的だった娯楽のあり方が変わるのは自明の理。さらに、IT大国の韓国ではネット環境が整っているので、リアルタイムにテレビでドラマを視聴するのも減ってきた。このあたりは日本の事情と同じ。日本でも、放送各社が見逃し配信などの環境を整えてきつつあるが、韓国はすでに環境が出来上がっている。もちろん、ドラマだけでなく、ゲームや携帯電話といったイマドキの遊びも、大きな影響を与えたのはいうまでもない。
(C) MBC&iMBC All right reserved.かくして、韓国でも2003年以降、メガトン級の視聴率をとるドラマは消え去ったのだ・・・。
このあたりの事情を踏まえた上で、改めてTOP30の表を見ると、2004年の「チャングムの誓い」「パリの恋人」、2005年の「私の名前はキム・サムスン」、そして2006年の「朱蒙」、2010年の「製パン王キム・タック」がどれ程凄い記録を出したのか想像つくだろう。