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ドラマの幕開けは、「シンデレラ」と「秘密の国のアリス」と「白雪姫」をごっちゃにしたようなシーン。チェ・ジンシルが、ディズニーのプリンセスのようなドレス姿で登場する。まあ、かつては“結婚したい女優№1”とも言われただけに相変わらずきれいだが、プリンセスと呼ぶには少々トウが立ちすぎている。おまけにアニメーションとのコラボまでしている。予備知識をまったく持たず観始めたドラマだったが、いきなりのインパクトの強いオープニングにたまげた。
アラサーのバイブル「私の名前はキムサムスン」のオープニングも衝撃的だったが、ソニ（チェ・ジンシル）のプリンセス姿はそれをはるかに超えていた。おまけに次のシーンは、産婦人科で診察を受けている場面。女性の人生を僅か数分で一気に見せられたようで、この先の展開がどうなるのか心配で見始めたら止まらない。
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チェ・ジンシルラスト・スキャンダル」は、「閉経、姑、借金、夫の浮気…」など、アラフォーの身につまされる悩みが続々登場するのだが、ドラマはあくまでも明るく、コミカルで楽しい。何より奮闘するソニがなんともかわいらしいのだ。特にお気に入りなのは、折れた眼鏡の柄をテープで修理しながらそのまま使うところ。普通、惨めったらしくなるところを、彼女が演じると、なんだか間の抜けた顔までが愛らしい。
すっかりソニのファンになってしまった筆者だが、このドラマの登場人物は誰一人として捨てキャラがいないことに驚いた。「アイリス」に出演しているチョン・ジュノが演じる、7歳もサバを読んでるトップスターのドンチョル（ジェビン）も少年のような心を持っていて魅力的だが、「善徳女王」でミシルの弟役のチョン・ウンインが演じた、兄ドンファも素敵な大人の男を演じている。大うそつきのダメ亭主のユシクでさえ、なんだか憎めないキャラだし、姑のクムジャの嫁いびりも捨てがたい。アラフォーたちの大人の恋物語で、ソニの娘のジミンとドンファンの息子のフンの若さも良いアクセントになっている。（登場人物については、フジ韓流αで近く公開される「ラスト・スキャンダル」の人物相関図を参考にしよう）
チョン・ジュノドラマの見どころは、世の中のシガラミをさらりと表現する台詞や、自信をなくしたアラフォーに勇気をくれる恋の台詞にもある。筆者の気に入りの台詞は、「好きになるのに年齢なんて関係ない」「19歳のソニより39歳のソニの方が好き」「大人だって失敗をする」…誰がどんな場面で発した言葉かはドラマを観てお確かめいただくとして、もうひとつ、どうしても紹介したい台詞がある。「人のプライベートに踏み込む事はしないでくれ。もし、それで彼女が傷ついたら、誰が責任を取ってくれるんだ」ドラマのラストの方で、加熱する報道陣に向かって、ある人物がソニを守るために発する言葉。もし、現実の世界でも、チェ・ジンシルを守るために誰かがこんな言葉を言っていたら、ひょっとして彼女は、こんなにも早く人生を終わらせなかったかもしれない。準備に入っていた「ラスト・スキャンダル2」も、同じキャストとスタッフで制作されていたかもしれない。・・・あまりの面白さに、ドラマと現実との区別なく、こんな考えが頭をよぎってしまうほど素敵なドラマだった。
2人にMBCベストカップル賞が贈られたラストも期待通りの素敵なエンディングに、素晴らしいOST（ドラマ音楽）。「ラスト・スキャンダル」は、アラフォー女性を虜にする、最高に素敵なトキメキをプレゼントしてくれるドラマだ。このドラマが、韓国でアジュンマ（おばさん）もシンデレラになれることを証明し、“ジュンマレラ”という言葉を生みだしたのもうなづける。こんな素晴らしい作品を遺した女優チェ・ジンシルに、敬意を払いつつ、もう一度このドラマを観てみよう。
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文中紹介しているドラマについては韓ドラ早見表（歴史ドラマ編）と、韓ドラ早見表（現代ドラマ編）をそれぞれ参考にされたい。どれも随時更新するので、マメにチェックするのをお忘れなく！
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※韓流αの第5弾として、5月6日（木）からフジテレビで放送！
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