JAXA、12月~1月打ち上げのスペースシャトル「ディスカバリー号」とISS補給機「こうのとり」2号機についてダイジェストビデオで紹介

2010年11月26日15時12分暮らしと文化
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「こうのとり2号機」宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターは、ビデオライブラリ「SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第117号」を公開、12月に打上げ予定のスペースシャトル「ディスカバリー号」STS-133(ULF5)ミッションと、来年1月に打上げ予定の宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)を紹介する。

ディスカバリー号は、米国東部標準時間12月17日午後8時51分(日本時間12月18日午前10時51分)以降に、NASAケネディ宇宙センター(KSC)39A発射台から打上げられる予定。
これは、ディスカバリー号の外部燃料タンク(External Tank: ET)の中間タンクで発見されたクラック(亀裂)の修理作業として、クラックが生じた金属部の交換と断熱材の再施工が行われ11月24日に作業が終了したが、飛行に向けた修理結果の解析と評価に時間を要するため。
中間タンクは、ET内の液体酸素タンクと液体水素タンクを結合する構造物で、内部には各種装置が収納されている。
STS-133ミッション/国際宇宙ステーション(ISS)組立ミッション(ULF5)は、ディスカバリー号によるISSの利用補給フライトで、スペースシャトルによるISSの組立・補給フライトとしては35回目のフライトとなる。
同ミッションでは、「レオナルド」(多目的補給モジュール1)を改修した恒久型多目的モジュール(Permanent Multipurpose Module: PMM)や、軌道上交換ユニット(Orbital Replacement Unit: ORU)の予備品を搭載したエクスプレス補給キャリア4(Express Logistics Carrier 4: ELC-4)などをISSへ運ぶ。
ビデオでは、ディスカバリー号に搭乗する6人の宇宙飛行士のうち、マイケル・バラット(ミッションスペシャリスト3)、ティモシー・コプラ(同2)、ニコール・ストット(同4)、スティーブン・リンゼイ(コマンダー)の4人も紹介する。

こうのとりは、無人の軌道間輸送機で、食糧や衣類、各種実験装置など最大6トンの補給物資を地上約400キロメートル上空の軌道上にあるISSに送り届け、補給が済むと用途を終えた実験機器や使用後の衣類などを積み込み、大気圏に再突入して燃やす。
2009年9月11日にはHTV技術実証機(初号機)を打ち上げ 、軌道上技術実証、ISSへの結合、物資補給など、計画どおりにすべてのミッションを完遂した。
H-IIBロケットは、H-IIAロケットで培った技術を最大限活用し、低コスト、低リスク、短期間での開発に成功した世界最高水準の打ち上げ能力を持つ日本の大型ロケット。
H-IIBロケット2号機は 、HTV2号機を所定の軌道に投入することを目的に、2011年1月20日に打ち上げられる。
2009年9月11日のH-IIBロケット試験機の打ち上げでは、日本の主力ロケットの初号機としては初めて予定の日時に遅れることなく、HTV技術実証機を所定の軌道に投入することに成功し、NASAをはじめ世界の賞賛を受け、国際貢献度を高く評価されている。
スペースシャトルの退役後は、このH-IIBロケットによるHTV打ち上げがISSへの大型カーゴ物資輸送としては唯一の手段となることから、H-IIBロケット2号機は大きな期待を背負って打ち上げに臨む。
ビデオでは、こうのとりの最新情報についても紹介する。

ビデオライブラリ「SPACE@NAVI-Kibo WEEKLY NEWS 第117号」