想像妊娠!泥沼にはまったホン・グギョン!「イ・サン」第55-56話あらすじと見どころ動画-NHK

2010年12月24日04時31分ドラマ

チャン・テウとの対立が決定的となったホン・グギョンは、貞純大妃からテウの致命的な弱みを手に入れた!それは、かつて、亡き英祖が義兄の景宗の毒殺を図ったというチャン・テウの書いた上奏文だった。この上奏文のせいで、テウは過去に政界から追い出されたのだ。ホン・グギョンはサンに、大妃は将来必ず役に立つので彼女の軟禁を解くべきだとサンに進言するのだった。

第55話は、元嬪の懐妊が想像妊娠だったことを知ったホン・グギョンの焦りが、第56話では、あくまでも想像妊娠を押し通そうとする兄妹の自作自演の場面が一番の見どころとなっている。


【第55話】
サンは貞純大妃を自分の元に呼んだのがホン・グギョンだったことに驚いた。ホン・グギョンは老論派を掌握するためには、大妃の力が必要だと主張するが、サンはあくまでも大妃と会おうとはしない。サンに会うため外で夜更けまで待ち続ける大妃の執念に恐ろしさを感じる。かつてのグギョンなら大妃と手を結ぼうとは決して思わなかったはず。彼は大きな権力を手にして変わってリまった。それはテスも感じており、グギョンに人が変わったと指摘する。テスに言われたグギョンも、変わっていく自分をもてあましているようで、権力に魅入られてしまった彼がなんとも憐れでもある。

一方、妹の元嬪はサンの子を懐妊したことで恵嬪の寵愛を欲しいままにし、遂には、ヒョイ王妃(中殿)に対してあてつめるような言葉まで吐く始末。この場面、ヒョイがあまりにもかわいそうだ。ところが、こうした元嬪の勢いは長くは続かなかった。元嬪の懐妊は想像妊娠だったのだ。その事実を知ったとき、運悪く恵嬪がやってきて胎児は順調だと嘘をついてしまう。すべてはこの一言から不幸が始まった。元嬪からこれを打ち明けられたホン・グギョン。彼の不幸の始まりでもあるこの瞬間をお見逃しなく。

いよいよ奴婢制度について政務報告会の場で発表する日がやってきた。ホン・グギョンは会議の前にチャン・テウに弱みを握っていることをほのめかし、会議での言動を慎むように釘をさす。このあたりから、グギョンがどんどん泥沼にはまり込んでいく。果たしてチャン・テウがこの脅しにどう対処したのか、ドラマで確認しよう。

結局、この改革案は重臣たちの猛反対を受けるが、チェ・ソクチュが、両班個人が持つ奴婢の撤廃を取りやめれば、国が抱える奴婢の撤廃と逃亡した奴婢を探して連れ戻す推刷都監の廃止を受け入れるという折衷案を持ち出した。まったく裏駆け引きが好きな男だ。そして、この妙案が大妃のアイデアであることをサンに告げる。改めて老論派を操る力のある大妃の力が必要だと気づいたサンは、大妃の軟禁を解くしかなかった。(奴婢制度については、朝鮮王朝の豆知識を参照)

ところで、チャン・テウが上奏した英祖に毒殺されたという景宗は、第20代で4年と短命の王だった。(ドラマの年表参照)彼の母親こそは、三大悪女の一人チャン・ヒビンの息子だったのだ。そして、これこそが英祖王が老論派に強く出られなかった原因なのだ。もう一度(3)英祖が恐れた党派、イ・サンが憎んだ党派とは(後半)をおさらいしておこう。

【第56話】
軟禁を解かれた貞純は再起をかけて再び策略を立てた。その策略とは新たにチャン・テウを陥れるためのもの。ドラマで確認しよう。そしてサンにも必死で取り入ろうとする。しかしサンはそんな大妃を受け入れようとはしない。「国のことを考えているならどうぞ何もしないで…」サンの台詞だ。まさに視聴者が考えていることをそのまま代弁している。

ある日、元嬪の主治医とホン・ギョンが密会している現場をサンに見つかる。グギョンは、その場を繕うが、こうしたことがますますグギョンと元嬪の不安を煽っていく。

一方でホン・グギョンは逃亡したミン・ジュシクの捜査の全権を任され、これを利用して老論派に対して徹底的な取調べを開始する。その徹底振りには、チェ・ジェゴンでさえ首を傾げるほどだった。こうしてグギョンの力はますます大きくなり、老論派の重臣たちは宴席に彼を呼んでご機嫌取りをする始末。それに対してグギョンは、今後はサンの改革案に反対するなと釘をさす。

政事とは別のところでもグギョンは激しく動き回る。元嬪の想像妊娠の後始末は、もはや胎児の流産しかなかった。ここでグギョンが考えた手口は?ドラマでしっかとご覧あれ。首尾よく流産と見せかけて想像妊娠を処理できたと思ったのも束の間。ショックで自分まで気絶してしまった恵嬪が流産の原因を徹底的に追究するようにと言い出したから、グギョンはますます泥沼の中に沈んでいった。ここから這い出すために、次に彼が考えたのは恐ろしい捏造だった。

ところで、ドラマでは元嬪が想像妊娠をしているが、実は、これは史実とは違っており、想像妊娠をしたのは中殿のヒョイ王妃なのだ。もっとも、そのタイミングはもっと後になるが…。また、ドラマでは成人した女性として元嬪を描いているが、当時彼女はまだ13歳で、権力に魅入られた兄の悲劇の妹として伝えられている。

ドラマ後半で、流産を悲しむサンが酒で悲しみを紛らわせながら、何度も何度もホン・グギョンに謝罪するシーンがある。このときのグギョンの表情をお見逃しなく。

ひとつの嘘でどんどん泥沼の中に沈んでいくホン・グギョンは、そこから這い出ることができるのか、ドラマは24日(金)夜10時から2話連続で放送される。

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