南極の地に残された樺太犬たちを巡って揺れる人間模様…ドラマ「南極大陸」第七話予告動画と前回のあらすじ-TBS

2011年11月27日09時57分ドラマ

11月27日、TBS日曜劇場「南極大陸」では第七話を放送、第一次越冬隊が宗谷へ戻るものの再び昭和基地に戻ることは叶わない現状に苦悩する人間模様が綴られ、予告動画が公開されている。一年の越冬生活を無事に終えた隊員たちだったが、その生活は樺太(からふと)犬と共にあった。宗谷が南極の気候に阻まれて昭和基地に近寄れない現状で、残された15頭の樺太犬たちの1週間分の食料もやがて尽きてしまう。

苦難の末に人間たちが無事に日本初の南極越冬を終えた背景には、樺太犬たちの存在が欠かすことが出来ないものであった。しかし改修を行いながらも宗谷のスクリューは南極の厚い氷の前に砕かれ、昭和基地に近寄ることが出来ない。犬たちを救助するためにセスナを飛ばすように倉持武志(木村拓哉)らは白崎優(柴田恭兵)に懇願するものの、政府の思惑や天候などの状況に阻まれて答えを出せないでいた。

第六話「54年前の真相」あらすじ
ボツンヌーテン登頂を無事に果たした帰り、倉持と氷室(堺雅人)、犬塚(山本裕典)らは遭難してしまう。3人の場所はルートから外れており、倉持らを雪上車で救出に向かった内海(緒形直人)と鮫島(寺島進)までもが磁場の狂いやブリザードでの視界不良によって遭難の危機に立たされる。しかし、そんな雪上車に向かって3つの影が近寄っていた。倉持が放った樺太犬のリキ・タロ・ジロだった。タロの首には倉持たちの現在地が記されており、雪上車は直ちに救助に向かう。彼らを先導するかのように犬たちは走り出す。
意識も朦朧とする倉持の耳に、かすかに犬の声が聞こえた。既に立ち上がる体力もなく這うようにして外に出ると、遠くに犬の姿と雪上車を見つける。倉持らは救われたのだ。意識を失い賭けていた氷室と犬塚を起こし、救助がきたことを伝えると3人は生き残れた事実に歓喜する。氷室は鮫島に感謝の言葉を述べる。照れた鮫島は、礼は犬たちに言えと告げる。氷室はリキを力いっぱい抱きしめ、涙する。3人と犬たちは昭和基地に戻ることができた。

再び昭和基地での日々を過ごす隊員たちに、第2次越冬隊を乗せた南極観測船「宗谷」が日本を出発したという知らせが届いた。南極での1年の日々がそろそろ終わりを告げようとしていた。第1次越冬隊員たちは各自が調査していた内容のまとめに入っていた。犬たちにも様々な出来事があった。テツは老衰で死亡し、比布のクマが脱走により所在不明になってしまった。その一方で雌犬のシロ子は8匹もの子犬を出産した。南極ベビーの誕生に、人間たちもシロ子の出産を見守り喜びに沸く。
第2次越冬隊の到着予定まであと2週間と迫った頃、通信担当の横峰(吉沢悠)が日本に残した双子の1歳の誕生日祝いを兼ねたパーティが開かれた。全員が1年の想いを語り、まもなく終わりを告げる南極生活の記憶を噛み締めていた。

しかし、その頃宗谷は再び氷のために航行不能となり、立ち往生している状態だった。方法は近くにいるアメリカの観測船・バートンアイランド号に救助要請をすることだった。しかし第2次越冬隊長の岩城(宮沢和史)は日本の力だけで航行するべきと反対する。しかし万策尽きており、第2次南極観測隊の隊長として乗り込んだ白崎が責任を負うとしてアメリカへ救助要請をする。出迎えたバートンアイランド号は宗谷の3倍の馬力を有しており、白崎たちは国力の差を思い知らされる。救助後も、宗谷船内は白崎と岩城の意見が対立していた。なんとしても観測機器を搬入することが第一と主張する岩城に、先に第2次越冬隊をセスナ機で基地へ送り込み、物資運搬はその次にするという白崎の主張は平行線をたどっていた。その時、アメリカが他国の救助も行うために宗谷に同行できる期間が残り6日間であるとの通告を受ける。6日間で全ての人と物の輸送を終わらせるのは無理があった。白崎は苦渋の決断として、昭和基地への通信で事情を説明し、一時的に宗谷へ全員が帰還するように命じる。基地内では様々な憶測や不満の声が飛び交ったが、積載量300キロのセスナ機に犬までは搭乗出来ず、隊員たちとシロ子、その子犬たちだけを乗せて樺太犬たちは居残ることになってしまう。倉持は1週間分のエサを置いていくことを決める。逃げ出してしまわないように、倉持は一頭一頭に声を掛けながら首輪を締めなおす。そして犬たちは残された。
官僚仲間の氷室が岩城との交渉を買って出るものの、岩城は観測機器と国の計画にこだわり続けていた。そんな折、天候の悪化でこれ以上この場にとどまることが不可能であるとバートンアイランド号から連絡がくる。このままではバートンアイランド号ですら航行不能になってしまうことから、第2次越冬隊員もろとも全員帰国せざるを得ない状況に迫っていた。倉持は犬たちのためになんとしてもセスナを飛ばして欲しいと懇願するが、岩城は犬より人命だと取り合わない。犬たちの別離はほんの数日だと思っていた倉持は、事態の急変に絶望する。

第七話みどころ
史実でも知られる、樺太犬たちを南極の地に残さざるを得なかった背景と人間の苦悩が描かれる。関わる人たちがそれぞれの立場から主張する意見は何が間違いとは言い切れない状況で、宗谷や日本で犬たちの帰りを待つ人々の間にも波乱を呼ぶ。これまで政府の意見を代表してきた氷室が、岩城と対峙することによって冷静さを脱ぎ捨てる場面はみどころだ。犬たちに救われたことで氷室の心境に変化が及び、倉持らとの関係も変わっていく。犬たちの処遇に息を呑む展開だ。

ドラマ「南極大陸」は27日(日)よる9時から放送。予告動画は、番組公式サイトで視聴出来る。

日曜劇場『南極大陸』|TBSテレビ

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