4月22日、NHKの大河ドラマ「平清盛」は第16回「さらば父上」を放送、再び団結する平氏一門にとって藤原摂関家の兄弟争いが新たな転機となる。自らの命がそう長くないと悟る忠盛（中井貴一）は清盛（松山ケンイチ）を後継者と定めることの意義、そして真意を一門に打ち明ける。

■第15回「嵐の中の一門」あらすじ
鳥羽院の警護として向かった熊野詣の帰りに家盛（大東駿介）は命を落とす。なきがらで屋敷に戻った家盛を前に母・宗子（和久井映見）の悲しみは深く、駆けつけた清盛にもその体に触れさせぬほどであった。家盛の死はかつて清盛が神輿に矢を射た報いであるという忠正（豊原功補）は清盛が家盛の代わりに死ぬべきだったと罵りながらも悲嘆に暮れる。ある日、かつて家盛と木登りをした幼少期を思い出し雨の中屋根に登っていた清盛のところへ、弟・頼盛（西島隆弘）が訪れる。家盛と母を同じにする頼盛は、清盛が仰々しく騒ぎを起こす姿が苦手であると断じながらも、父母が同じ唯一の兄の最後の言葉を清盛に伝えに来たと告げる。そして清盛は、家盛最期の言葉が「兄上」であったと聞かされる。

家盛の喪が明けて参内した忠盛は、鳥羽院（三上博史）から落雷で焼失した高野山の宝塔再建の任を受ける。忠盛は清盛を自らの名代とした上で再建を進めることにする。清盛は父の決断に戸惑いつつも高野山へ足を運び、未だ山深い再建の地に足を運んだ。そこへ怪しげな僧が近づいてきたが、それは西行（藤木直人）、かつての義清（のりきよ）だった。西行は美しさを求めて諸国を放浪しており、そして僧となっても色男ぶりを発揮する西行の前には自らの食料を布施として西行に募る女たちが後を絶たなかった。武士だった頃と何ら変わらぬ西行との再会に、清盛はしばし心和ませるのだった。
その頃藤原摂関家では忠通（堀部圭亮）と頼長（山本耕史）の兄弟争いが激化していた。頼長が娘を近衛天皇に入内させると、すぐさま忠通も美福門院（松雪泰子）の娘を養女に迎え入れた後に入内させるべく画策する。兄弟の父・忠実（國村隼）は次男の頼長に摂関の座を譲るよう進言するが、忠通は譲らず対立の構えを取るのだった。家盛の一周忌を迎えるという頃、宗子は清盛の母・舞子に想いを残す忠盛に反発し、その形見である鹿の角を砕いて悲しみをあらわにする。その様子を見た清盛は自らが一門が乱れる元凶であると西行に語るが、西行はよそ者の清盛だからこそ成しうることがあるべきだと諭し、清盛の宝塔再建を後押しする。
一方、源氏では摂関家に変わらず忠義を尽くす為義（小日向文世）と、それを快く思わない義朝（玉木宏）の間に溝が生まれていた。その日も父と口論して屋敷を飛び出した義朝は、貴族の家人ともみ合う常盤（武井咲）に出くわす。聞けば頼長が娘の入内に際して見目麗しい側女を集めるために都中を回っていた頼長の家来に常盤が目を付けられたのだった。病の母を捨てて家を離れることは出来ないと訴える常盤に、仕えてこそ親孝行となることもあると義朝は説得、かくて都一の美女として常盤は宮中に仕える身分となる。

ある日、美福門院に呼ばれた忠盛は宝塔再建が落成した後は公卿の地位を得るであろうと言われ、野望達成まであと少しと高揚する。しかし屋敷内で出会った頼長から家盛との関係を暴露され、家盛は一門を売った犬死だったと嘲笑される。これまでの屈辱の日々からの怒りが頂点に達した忠盛は清盛を訪ねる。絵師に進められて奉納する曼荼羅に筆を入れていた清盛に、今すぐやめるように忠盛は怒鳴りつける。一門のためにとしたことが家盛を死に追いやったとの後悔が怒りに向かった忠盛に対し、清盛は曼荼羅に筆を入れるのを止めようとしない。怒りに身を任せて清盛を投げ払う忠盛だったが、頭を打ち付けて流血しても清盛は筆を止めず、己は家盛の兄であると叫びながら自らの血で曼荼羅に色を入れる。その姿を見た宗子は清盛を受け入れ一門は再び結束を取り戻す。その一方で、源氏には一門の存続を脅かす事件が起ころうとしていた。

＜第16回みどころ＞
忠盛の死によって第一部完結となるクライマックスの放送回、武士の世を築くきざはしとなった男は清盛に何を託すのか。そして、清盛が持つ天性の勘と度胸で今後の一門の動向をどのように定めるのかにも注目が集まる。もう一人の御曹司、義朝の決断もまた源氏の今後に大きな影響を与える重要な回となる。

大河ドラマ「平清盛」第16回「さらば父上」は22日（日）、総合よる8時・BSプレミアム午後6時から放送。予告動画は公式サイト「あらすじ」で視聴出来る。第15回「嵐の中の一門」のオンデマンド配信購入期限は4月29日まで、210円（税込・視聴期間：購入後1日）で視聴出来る。NHKオンデマンドではお試し視聴も配信中、見逃し見放題パック（月額945円・税込）の対象となる。

大河ドラマ「平清盛」
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