ジブリ「風立ちぬ」が描いた“零戦”…NHKが2週連続で搭乗員たちの悲劇に迫る!「零戦~」見逃し配信有。

2013年08月03日14時09分社会

太平洋戦争の開戦から終戦の日まで、常に最前線で戦い続けた戦闘機零戦…今夜3日と10日にNHKBSプレミアムにて夜9時から放送する「零戦~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~」では、現在劇場公開中のジブリ映画新作「風立ちぬ」でも描かれている “零戦(ゼロ戦)”をあらゆる角度から紹介し、悲劇の全体像に迫る!この番組は、放送翌日よりNHKオンデマンドにて見逃し配信もされる。

零戦は、開戦当初は圧倒的な格闘性能と航続距離を武器に、真珠湾攻撃を成功させ太平洋の島々を制空権下におさめたが、やがて、対抗する米軍新鋭機が登場してくると劣勢に追い込まれていく。戦争末期、爆弾を抱えて敵艦に体当たりする「特攻」攻撃の最初の機体も零戦だった。優勢な時も劣勢な時も最前線で戦った零戦は、当時の日本の栄光と悲劇の象徴だった。

番組では、零戦はなぜ悲劇的な運命を迎えたのか。そして渦中に置かれた搭乗員たちはその現実とどのように向き合ったのかを、今は僅かになった元零戦搭乗員の証言や零戦を作り上げた天才設計者の苦悩と葛藤など、零戦をあらゆる角度から描き、その全体像に迫る。また、最初の特攻隊の一員として戦死した搭乗員・大黒繁男さんとその家族の物語を、奥田瑛二、小林ユウキチ、松本花奈らがドラマで演じる。

ナビゲーターを務めるのは、若手実力派俳優・染谷将太(20歳)。染谷の祖父もまた、予科練を出て特攻隊員となり終戦を迎えたという。染谷は零戦ゆかりの場所を訪ねるとともに、日本各地で元搭乗員や遺族の話を聞くなど、零戦に関わった人びとの心の軌跡をたどる。

今夜放送の前編では、1940年9月の零戦の華々しいデビューからアメリカ側に零戦の弱点を解明されて以降苦戦を強いられるまでを描く。その中でも、搭乗員の多くが戦死した「搭乗員の墓場」と言われたのが、現パプアニューギニアのラバウル。ナビゲーターのが染谷将太が、ラバウルの戦いを担当した海軍航空隊の精鋭「ラバウル航空隊」の搭乗員たちが、遺した日記を手に実際に訪ねる。彼らがどのような思いで戦い、そして亡くなっていったのか、その思いに触れていく。

ドラマでは、後に特攻隊員となる大黒青年の飛行機乗りへのあこがれと恋物語、そして葛藤しながら出征していく姿を描く。

「零戦~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~」前半は、3日(土)夜9時から10時30分まで。ナビゲーターは染谷将太、朗読ドキュメントは古館寛治が担当する。

NHK「零戦~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~」番組サイト