まるでサガンの生き写し!今夏の最注目フランス映画は「サガン -悲しみよ こんにちは-」

2009年03月31日13時38分映画

自由であればあろうとするほど、その代償に孤独を引き受けることになる-映画「サガン -悲しみよ こんにちは-」は、18歳で「悲しみよこんにちは」を発表して世界を虜にし、生涯自由人を貫いた女流作家フランソワ・サガンの人生を描く意欲作だ。このサガンを「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」に出演したシルヴィー・テステューが演じるということで注目を集めている。なにせ、スクリーンの中に伺える彼女の姿はまるでフランソワ・サガンの生き写しだからだ。公開までは今しばらく待たねばならないが、このほど日本版作品公式HPで公開された予告編映像の中にその姿を見つけることができる。

自由と孤独の女流作家フランソワ・サガンを描く本作「サガン -悲しみよ こんにちは-」。この映画は、サガンという女性の行動、言動、思想がいかに後生の女性の生き方に影響を与えたことかをまざまざと思い起こさせてくれることになる。18歳で発表した「悲しみよこんにちは」はジーン・セバーグ主演で、のちに発表した「さよならをもう一度」はイングリッド・バーグマン主演で映画化されるなど銀幕の世界との関係も深かったサガン。20世紀哲学を代表するフランスの代表的知識人ジャン=ポール・サルトルとの交流も深く、彼の実存主義に影響された著作も数多く出版した。そんな彼女は当然のように自由人だった。破天荒な言動。行動で世間にセンセーショナルな話題を振りまきながらも、人一倍繊細だったサガン。映画で描かれるその知られざる彼女の素顔に触れるとき、時代の寵児としてのサガンではなく、ひとりの女性としてのサガンに心惹かれていくことは間違いようもない。

わずか18歳で世界を虜にし、スキャンダラスで華麗なサガンの伝説。生き写しのように熱演したシルヴィー・テステューの演技を、リヨン生まれの女性監督、ディアーヌ・キュリス監督が鮮明に切り取った。ここに今夏最注目の波瀾万丈伝記映画が完成した。映画「サガン -悲しみよ こんにちは-」は6月よりBUNKAMURAル・シネマ、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショーとなる。

映画「サガン -悲しみよ こんにちは-」公式サイト